1950年（昭和25年）に栃木県宇都宮市で創業したあづま食品株式会社。「納豆一筋を貫き、お客さまに本当に喜んでいただける安心・安全でおいしい納豆づくり」を企業理念に掲げ、創業以来、納豆専業メーカーとして家庭用・事業用の納豆を数多く生産、全国に展開しています。
　これまで、業務用PCはデスクトップが中心でしたが、数年前より、営業部門から営業先でもPCを使いたいという声が上がってきました。同時に、生産部門の管理職からも、各工場に出張した際にもPCを使いたいというニーズが出てきました。
　社内でITシステムの管理・運用を担当している業務システム課システム係 係長の吉原氏は「業務PCを持ち出すにあたって一番配慮したのはPC内のデータを守ることでした。当初はVDIの導入も検討しましたが、あまりにもコストがかかるため導入を見合わせ、そのときはNASにファイルをバックアップする、という形でデータを守ることとしました」と語ります。

　しばらくはNASへのデータバックアップで運用をしていましたが、その状況を変えたのが新型コロナウイルスの感染拡大でした。「当社でも本社スタッフを中心にテレワーク対応することとなり、 Microsoft Teams と合わせて Microsoft 365（旧 Office 365） を導入することになりました。当然 OneDrive が使えるようになるのですが、その際に Flex Work Place Passage Drive （以下、 Passage Drive）を試しに導入してみることにしました。
　実は Passage Drive はVDIのことを調査した際に、存在を知っていたのですが、当時は OneDrive が（社内環境として）なかったこともあり、導入は見合わせていました。
　Microsoft 365 の導入に際して OneDrive 活用を検討した際に、Passage Drive のことを思い出し、まずは持ち出しを希望する営業担当者を始めとして数台のPCに入れてデータレスPC化の検証を行うことにしてみました。Passage Driveは月額かつ1台単位で契約ができるので、このようにスモールスタートできるのも良い点だと思います。
　実際に使ってみますと、営業担当者がスーパーの店舗の棚配置を決めるための棚割りソフトの動作で不具合があったのですが、 Passage Drive の設定を調整することで解決できました。トライアル導入の結果、営業部、製造部ともに問題なく使うことができ、データレスPC導入によるメリットも大きいと判断できたので、導入を進めることにしました。」（吉原氏）。

おいしい納豆作りにこだわり、定番からバラエティ商品まで、数多くの納豆をラインナップ

　Passage Drive はPCのリプレースとともに順次導入を勧めています。「全社では200台ほどのPCがありますが、これを私含めて数名で運用・管理を行っています。従来はメーカーから直接調達してリースをしていましたが、トラブル発生時などにメーカーとのやり取りに時間を割かざるを得ないことも多く、負担感がありました。
そこで Passage Drive の導入をきっかけにPC調達もレンタルに切り替えつつあります。レンタルPCであれば、トラブルがあった際も、横河レンタ・リースに連絡するだけで良くなりましたので、大幅に負担が軽減できると考えています。また、データ移行も OneDrive 経由で行えるようになり、ユーザーに任せられますので、その点でも負担軽減を実現できたのではないかと思います。」（吉原氏）。

　ノートPC化、データレスPC™の導入は営業、管理職のみならず、工場現場用のPCでも進めています。吉原氏はその狙いとして、「工場でも生産の記録用などにPCを使っていますが、現場ではPCを共用で使っているため、これまでのNASへのバックアップはユーザーによって意識のばらつきがあって確実ではありませんでしたが、 Passage Drive によって OneDrive に確実に保存されるようになったため、データを守るという点で安心度が高まりました。」と言います。

　今後の展望について吉原氏は、「PCのリプレースとともにデータレスPC™の導入を進めているため、全社的な導入には今しばらく時間がかかりますが、確実に進めていきます。また、正直NASの動作には不安がありますので、全社的な導入が済んだ暁には、できるだけ早くやめたいとは思っています。」
最後に吉原氏は「 Passage Drive の動作に対する質問にもすぐに対応いただけましたし、レンタルPCに関しても機種や仕様など、かなり無理をお願いしたと思いますが、リクエストをくんで対応いただけましたので、横河レンタ・リースの対応には大変満足しています。」と語ってくださいました。