平素より、当社Flex Work Place製品をご愛顧いただきありがとうございます。
Flex Work Place Passage Drive v.1.4.4がインストールされている環境において以下の問題が多数報告されています。
詳細は下記をご参照ください。
対象バージョン
v.1.4.4
事象
Passage Driveのインストールユーザー(管理ユーザー)をドメインのビルトインAdministratorにした場合、製品インストール後に当該ユーザーでサインインした際にサインアウトされてしまいサインインができない。
原因
現在調査を継続しています。
暫定対処
管理サーバーを構築済みの環境では、Passage Drive Configuratorから「ドメインのビルトインAdministrator」以外の管理者アカウント(ローカル管理者アカウントまたはドメイン管理者アカウントなど)を設定することで当該ユーザー以外の管理者アカウントを管理ユーザーとして指定してください。
詳細は「Passage Drive 導入運用ガイド 管理サーバー編」の「インストーラーの作成(2)-システム設定」をご参照いただき、システム設定から「管理ユーザー」を設定してください。
スタンドアロン環境の場合は、環境構築時点で管理ユーザーを設定していない場合があるため、以下1.または、2.のいずれかの方法にてインストールユーザーを変更する方法をご実施ください。
1.Passage Driveのアンインストール/再インストールを行うことでインストールユーザーを変更する
- 事象発生PCへ「ドメインのビルトインAdministrator」以外の管理者アカウントでサインインします。
- サインイン後、スタートメニューを右クリックし「アプリと機能」を開きます。
- [Flex Work Place Passage Drive]をアンインストールします。
- アンインストール後、Passage Driveの再インストール時は「ドメインのビルトインAdministrator」以外の管理者アカウントでインストールを行います。
2.管理者アカウントでサインインし、設定ファイルを更新することで管理ユーザーを設定する
上記の1.以外の方法として、「ドメインのビルトインAdministrator」以外の管理者アカウントでサインインし、管理者権限でメモ帳などのテキストエディターを起動することで設定ファイルを更新する方法があります。
本手順の場合、Passage Driveの再インストールを実施する必要はありませんが、設定値の変更のためにPC操作が必要ですのでご注意ください。
- 事象発生PCにローカル管理者またはドメイン管理者でサインインします。
- サインイン後、初回サインインか初回サインイン以外かで以下メッセージが表示されます。
メッセージは[OK]で終了します。
■初回サインインの場合のメッセージ
-----------------------------------
はじめてサインインしたユーザーです。
OneDrive クライアントへのサインインの完了後に、Windows にサインインしなおしてください。
-----------------------------------
■初回サインイン以外の場合のメッセージ
-----------------------------------
現在、ワンタイムワークスペースを使用しています。
この環境で作成したファイルはサインアウト時にすべて削除されます。
OneDrive の有効なアカウントが存在しません。
OneDrive の設定を行い、サインインしなおしてください。
-----------------------------------
- デスクトップ画面で右クリックし[新規作成]-[ショートカット]をクリックします。
「項目の場所を入力してください」へ「notepad」(メモ帳の実行ファイル)を入力し、メモ帳のショートカットをデスクトップ上に作成します。
- メモ帳のショートカットをShiftキーを押下した状態で右クリックし[別のユーザーとして実行]をクリックします。
- ユーザー情報の入力画面が表示されたら「ドメイン名\Administrator」のユーザー名、パスワードを入力して進みます。
- 管理者としてメモ帳が起動したら[ファイル]-[開く]を選択します。
- ファイルを開くメニューからCドライブの以下のパスへアクセスします。
-----------------------------------------------
C:\ProgramData\YRL\Flex Work Place\PassageDrive
-----------------------------------------------
- 手順(7)のパスへアクセス後、ファイルを開くメニューから「テキスト文書」→「すべてのファイル」に変更することで本パス内から「settings.ini」が表示されます。
本ファイルを選択して開きます。
- 「settings.ini」を開くと設定値が表示されます。
設定値から[AdminUserList]の箇所をご確認いただき、Configuratorから「管理ユーザー」の項目を未設定の場合、上記の文字列後にユーザー名などは指定されていない状態となっています。(以下例)
■管理ユーザーが空の場合
-----------------------------------------------
~中略~
[AdminUserList]
[OneDriveAllowTenantList]
~中略~
-----------------------------------------------
Domain Administratorでサインインできない状態となっているため、以下の設定値に対して別途Domain Administrator以外の管理者アカウントを設定いただくことで管理ユーザーとしてサインインいただくことが可能です。
以下はその一例です。
■管理ユーザーの指定
-----------------------------------------------
~中略~
[AdminUserList]
.\administrator
<ドメイン名>\<ユーザー名>
[OneDriveAllowTenantList]
~中略~
-----------------------------------------------
「.\administrator」は、ローカルの管理者アカウントを指します。
通常、上記アカウントはローカルPCでは無効となっているため、ローカル管理者を指定いただく場合は、別途有効にしていただく必要があります。
「<ドメイン名>\<ユーザー名>」は、ドメインの管理者アカウントの場合の指定方法です。
主にDomain Adminsグループ所属のユーザーなどを指定いただくことを推奨します。
上記ユーザーがいない場合は、別途ADサーバー側からドメインの管理者アカウントを作成いただいてから実施いただく必要があります。
- 手順(9)の方法にてローカル管理者またはドメインの管理者(Domain Administrator以外の管理者アカウント)を[AdminUserList]へ指定後、本ファイルを上書き保存して閉じます。
- 「settings.ini」更新後、事象発生PCを再起動します。
- PC再起動後、手順(8)で指定した管理者アカウントでサインインすることで、Passage Driveの制限が適用されていない状態でもサインインできるかを別途ご確認ください。