PROJECT - 02 あらゆる事態を予測して必要数の商品を調達
営業と密接に連携し、成長事業を力強く支える

IT事業本部 商品企画部
1998年入社
2021年4月1日時点

PROJECT STORY

プロジェクト発足の経緯

当社は、創業当時から計測器のレンタルをメイン事業としてきました。IT機器のレンタルも以前から提供していましたが、会社を支えるほどのビジネスではなかったというのが実情です。ところがIT機器、特にPCの長期レンタル案件は、ここ数年で顕著に伸びていて、この5年ほどで当社のPC本体の取り扱い保有数は倍増しています。

お客さまがPCを調達する際、ただPCを購入すれば良いというわけではありません。お客さま社内のユーザーに配布する前に、誰がキッティングするのか、いつどこに配送するのか、故障時はどのように対応するのか、などの問題が浮上します。こうした問題が徐々に認識されたことで、長期レンタルのメリットや、導入のしやすさが認知・評価され当社の事業が拡大したのだと思います。

当社としても数年前から、お客さまのビジネスに貢献する「サービス創造、提供カンパニーへ」というビジョンを掲げ、お客さまにただPCをレンタルしていただくのではなく、自社開発製品のデータレスPCの提供、さらには、「モノからコトへ」を実現する「Device as a Service」の提供などをしてきました。一方で社内では、IT機器レンタルの売り上げが少ない頃の業務フローで仕事を進めていたため、増大したボリューム、商品の多様化などに対応しきれない部分が表れ始めていたのです。こうした問題・課題を解決するためには変革が必要でした。

注力したこと

私たち商品企画部は、レンタルで取り扱う商品の品ぞろえを充実させつつ、メーカーと仕入価格を交渉し、お客さまに提供する価格を決定しています。そして、仕入れた商品を営業に提案してもらうために営業と連携しつつ、その収益を管理しています。

レンタルビジネスは、商談前にある程度の商品数を備えておくのですが、その数量予測が非常に難しいです。数百億円規模の投資をするため、数量予測が外れたり、購入のタイミングを誤ったりしますと、案件を受注できないばかりか、在庫があふれて相当な金額の減価償却費だけを負担しなければならない可能性もあります。そのため、連携する他企業と密に情報交換したり、ニュースに対する感度を高めメーカーの製造過程にどのような影響がでるか予測することで、以前よりも数量予測の精度を高めています。

数量予測は的中していても、別の問題で安定した商品確保が困難になるケースもあります。先日は、ある提携メーカーの主力商品が急に納期遅延を起こしましたし、OS入れ替え時期に注文が重なり需要過多になることもあります。そうしたときはメーカーや卸業者と連携して数量予測を随時更新します。当社のテクニカルセンターの一部工程を委託できる業者を探したり、レンタル商品の予約に関する社内ルールを変更したりしたこともありました。こうした情報は逐一営業部門と共有するのですが、忙しい営業が見逃さないよう商品企画部の発信力を高め、周知徹底を心がけています。

プロジェクトの成果

本来、商品ごとに損益分岐点を明確にし、案件ごとに売り上げと営業利益を管理していく必要があります。しかし、何年か前まではそうした認識が曖昧で、結果として利益があまり出ない案件が発生してしまうこともありました。そこで、お客さまごとの損益を細かく計算し、数字が見える形で各営業に伝えました。3,000以上ある案件の計算書作成には苦労しましたが、数字が目に見えるようになったおかげで、営業が自発的に利益化に向けて努力するようになりました。このことで利益に対する意識が、営業も商品企画部も変わったことは大きな成果だと思います。

パンデミック(世界的大流行)など大きな社会活動の変化が生じるときは、PCの需要と供給のバランスが崩れる傾向にあります。世の中から一時的にPCが1台も手に入らない、そんな状況になる場合もあります。そのようなときにも先々を見据えてアクションすることで、当社のサービス提供を止めず、お客さまへ提供し続けることが、実は一番大事な役割であり、社会への貢献だと感じています。

ここまでのキャリアパス

  1. STEP - 01

    1998年~2000年
    千葉支店
    大手電機メーカーへ計測器レンタルの営業を担当

  2. STEP - 02

    2000年~2008年
    東京営業部
    東京23区のお客さまへIT機器レンタルの営業を担当

  3. STEP - 03

    2008年~2010年
    業務革新部 グループリーダー
    社内システム刷新プロジェクトを担当

  1. STEP - 04

    2010年~2011年
    首都圏営業統括部 営業支援グループリーダー
    IT機器レンタルの営業支援のリーダーとしてマネジメントを担当

  2. STEP - 05

    2011年~2017年
    IT事業本部 商品企画部 4グループリーダー
    IT機器レンタルの新規サービスメニューの企画・立案および営業推進のリーダーとしてマネジメントを担当

  3. STEP - 06

    2017年~
    IT事業本部 商品企画部長
    IT機器レンタル商品の市場調査、品ぞろえ、収益管理を担う部署の責任者としてマネジメントを担当

今後の展望

ITの世界は日々進化し、取り巻く環境やお客さまのニーズはどんどん変化しています。当社はIT機器のレンタル事業を展開していますが、数年後には廃れている可能性もあるのです。そういう可能性を考えたときに、自分たちには何ができるのか、ひとり一人が考えていかなくてはなりません。固定概念を払拭(ふっしょく)し、柔軟な発想で取り組む必要があると考えています。

FUTURE PROSPECTS

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