産業界における品質向上・生産性向上・自動化・省力化・環境保全・安全性向上を最新の技術で実現する提案型企業である新川電機株式会社さま。
同社では、石油・化学・鉄鋼などの企業で使われる各種センサーや制御機器、測定装置などを販売するとともに、導入後の保守・メンテナンスや、医薬品製造における GMP (Good Manufacturing Practice) に対応したキャリブレーション/バリデーション業務を行っています。
現在、同社では保守・メンテナンス事業で使用する計測器を資産として購入する形態から、横河レンタ・リースが提供する「Cotoka for 計測器」を導入。
計測器における運用全般を効率化し、運用工数削減やコストの削減を進めています。
経営層からの評価ポイント
-
計測器運用の効率化と
コスト削減を同時に実現 -
最新計測器への
入れ替えが促進され、
対顧客へのイメージアップに -
管理台帳を紙ベースから
クラウド型へ
全社レベルで計測器の
効率的な運用変革も期待
お話を聞いた方
-
新川電機株式会社
取締役 執行役員
フィールドエンジ本部長 兼 SDGs推進室長
田屋 将 氏 -
新川電機株式会社
執行役員
西中国支社長
西宮 伸一 氏 -
新川電機株式会社
西中国支社
西中国フィールドエンジ課長
渡辺 幸裕 氏
日本の産業を支える技術集団
広島県広島市に本社を置く新川電機株式会社さまは、産業界の品質向上・生産性向上・自動化・省力化・環境保全・安全性向上を、最新技術で実現するためにスキルを提供し、これらの課題を解決する企業です。1927年の創業以来、石油・化学・鉄鋼を中心とした幅広い領域で不可欠な計測・制御・情報の分野で、常に最新の技術を取り入れ、顧客の生産活動をサポートしてきました。
同社取締役 執行役員でフィールドエンジ本部長を務める田屋将氏は「当社は商社とメーカーという2つの顔を持つ企業です。商社としては横河電機をはじめとして、さまざまな制御機器・工業計器の販売から保守メンテナンスまでライフサイクル全般をサポートしています。メーカーとしては、変位・振動センサー、機械の状態監視モニタおよび解析・診断システムの開発・製造子会社を傘下に持ち、幅広い産業分野に対して供給を行っています。 私の統括するフィールドエンジニアリング事業は、顧客の設備に設置した制御機器や工業計器の保守・メンテナンス業務のみならず、近年では、ノウハウを活用してお客さまの課題解決提案も行い、さまざまな面で技術提供を行っています」と語ります。

取締役 執行役員
フィールドエンジ本部長 兼 SDGs推進室長
田屋 将 氏
計測器の運用効率化・コスト削減を実現するためレンタルサービスを活用
現在、同社ではレンタルによる計測器の調達、校正のアウトソーシング、そしてクラウド型計測器管理ツール MyAssets™ がパッケージとなった「Cotoka for 計測器 校正DX化プラン」を利用しています。
国内13拠点で展開されているフィールドエンジニアリング事業では、保守・メンテナンス業務を行うため、約800台の計測器が使われています。会社として生産性向上、そしてコスト削減を推進するにあたり、フィールドエンジニアリング事業で一番効果があると考えられたのがこの計測器でした。
「計測器は、日々の業務に使われる一方で、設備として比較的高額で、かつ校正など工数や費用がかかることから改善効果も高いことが期待されます。ちょうどその頃、計測器レンタルが数カ月単位の短期だけでなく、年単位の長期でも利用できることがわかり、ライフサイクルを5年としたときの購入とレンタルにかかる費用を比較しました」(田屋氏)
詳細に比較した結果、両者のコストはほぼ差がないと判明したといいます。「導入コストだけに注目すると購入したほうが安いのですが、計測器は定期的な校正や、故障時の修理にかかる工数やコストがあります。レンタル費用にはこれらが含まれますから、これらを勘案するとコスト的には変わらず、さらにこれらにかかる工数はアウトソーシングできることから、当初の目論見であった運用の効率化とコスト削減を同時にできることが判明し、計測器のレンタル化を進めることにしました」(田屋氏)
「常に最新の技術を取り入れる」という経営理念ともマッチ。セールス視点でもメリット
一方で、一度購入された計測器はなかなか更新されない傾向にあります。これは同社でも同様だといいます。
執行役員 西中国支社長の西宮伸一氏は「キャリアの長いエンジニアは、計測器に対して道具としての思い入れが強い傾向にあり、どうしても古いものを愛用する傾向にあります。大切にモノを使うという観点では良いのですが、会社の姿勢として常に最新の技術を取り入れると掲げている以上、使う機器も最新のものを使うことが望ましいと考えています。その点、レンタルであれば5年周期で更新が可能となるので、常に新しい機器を使うことができます。対顧客へのアピールを考えると、セールス視点でも大きなメリットがあると考えています」と語ります。
さらに、「機器が新しくなると、計測誤差の少なさからデータ精度が上がる点や、多機能化による機器の集約とそれに伴うエンジニアの工数削減などもメリットです。例えば、従来の機器では計測時に測定結果を見る人と記録する人が必要だったのが、機器に記録機能が付いたことで一人での計測が可能になっています。もっというと、紙に記録していたものがデータとして保存されているので、その後の利活用においても効率化が進んでいます。このように、新しい機器を使うことで業務品質の向上や効率化などが進んでいると実感できています」と西宮氏はいいます。

執行役員 西中国支社長
西宮 伸一 氏
校正と故障時の対応工数が軽減。可視化できていなかったコストもトータルで削減
導入効果について、西中国支社で保守・メンテナンス業務を統括する西中国フィールドエンジ課長 渡辺幸裕氏に伺うと開口一番「まずは校正が楽になりました」と語ります。
「これまで各計測器の管理は紙ベースで行っていましたが、これが MyAssets™ による管理となり、効率化されました。さらに実際の校正も箱に入れて横河レンタ・リースに送るだけで校正を行ってもらえるので、校正にかかる工数はかなり削減されています。故障時も同様の対応で済むので楽になりました」と渡辺氏はいいます。
「また、固定資産としての棚卸しが不要になったので、この工数削減効果もあり、レンタル品に関しては全体として大幅な工数削減が実現できていると感じています。校正費用や修理費といった見えるコストだけでなく、これらの工数にかかるこれまで可視化できていなかったコストもトータルで削減できています」(渡辺氏)

西中国支社 西中国フィールドエンジ課長
渡辺 幸裕 氏

将来は原則 Cotoka for 計測器 での調達に
計測器レンタルを導入した田屋氏は、今後の展望について「経営的観点から見れば、今すぐにでも全て Cotoka for 計測器 による調達に移行したいと考えていますが、現場の事情もあり、まだ実現できていません。しかし、常に最新の技術を、という会社の考え方、さらには生産性向上やコスト削減などの効果を見ると、方向性としてはそちらに進んでいくのが筋だと考えています。
例えば、既存資産も横河レンタ・リースに買い取りしてもらい、それをレンタル利用するという方法も可能と聞いていますので、さまざまな方法でレンタル化の割合を高めていきたいと考えています」と述べます。
一方で「将来的には、全社レベルで計測器の効率的な運用を実現したいと考えています。例えば、年1回の定期点検でしか使わない計測器は、その使用時期に合わせた短期レンタルでも構わないわけです。また、レンタル品の拠点間の融通なども行うことで、全体最適を図りたいと考えています。現状の Cotoka for 計測器 ではまだそのような運用は難しいとも聞いていますが、MyAssets™ の機能充実などで対応は可能ではないかと思いますので、ぜひ横河レンタ・リースは頑張っていただきたいと思います」と期待を語ってくださいました。
会社情報
名称 | 新川電機株式会社 |
---|---|
所在地 | 本社:広島県広島市中区中町8-12 広島グリーンビル7F 西中国支社:山口県周南市五月町10-45 |
資本金 | 3億円 |
社員数 | 702名 (2023年4月1日現在) |
URL | https://www.shinkawa.co.jp/ |

※本事例は 2024年8月 に作成したものです。本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞などは初掲載当時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
- ・記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。
- ・Cotoka™、MyAssets™ は、横河レンタ・リース株式会社の商標または登録商標です。
- ・記載事項は変更になる場合があります。