教育コンテンツの制作・出版や教育サービスで知られ、高齢者向けサービスなども手掛ける学研グループ。中でも学研プロダクツサポートさまは、グループの経理・人事・総務業務やITシステムの運用・管理などのシェアードサービスを手掛けています。
同社では業務の一環として、グループ内で使用される約2,700台のPCの調達・運用・保守業務を行っていますが、4年に一度のPC更新(リプレース)などの業務負荷が課題となっていました。さらに、コロナ禍を経て社員の働き方の変化に対応することも求められるようになりました。そこでPC運用を抜本的に見直して効率化するために、横河レンタ・リースが提供するCotoka™ for PC(以下、「Cotoka」という)を導入。調達・キッティングから日常の運用・保守業務までをトータルで効率化しつつ、セキュリティーにも配慮したPC運用環境の構築を実現しました。
評価ポイント
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PCリプレース業務における
情報システム部門の工数を
大幅に削減 -
テレワーク・リモートワーク
にも対応したPCの配布・
運用・保守環境の構築 -
PC運用管理業務の
最適化
お話を聞いた方
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株式会社学研プロダクツサポート
取締役(ITシステム担当)
ITシステム部長中川 達也 氏
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株式会社学研プロダクツサポート
ITシステム部 課長松本 真一郎 氏
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株式会社学研プロダクツサポート
ITシステム部 チーフ森田 浩行 氏
学研グループで使用される約2,700台のPC運用を一手に手掛ける
学研グループの各社にシェアードサービスを提供する学研プロダクツサポートさまでは、経理や人事、総務業務に加え、グループにおける情報システム部門の役割も担っています。同社取締役でITシステム部長を兼務する中川達也氏は「学研グループの中期計画では、DXの加速とグローバル展開が重点テーマとなっています。デジタルサービスの拡大や、ITを活用した各社の業務効率化など、当社のITシステム部はグループ全体のDXを推し進める役割を担っています。」と語ります。
グループ内で使用される業務用PCに関しても、30社で使われている約2,700台のPCの調達・運用・保守業務を同社が行っています。
4年に一度のPCリプレースが大きな負担に。さらにコロナ禍以降の働き方の変化がPC運用に影響
以前はリースでPC調達を行っていた同社でしたが、2018年、Windows 7 から Windows 10 に移行する際に、横河レンタ・リースのPCレンタルサービスによる調達に切り替えました。同社 ITシステム部 課長の松本真一郎氏は「Windows 10 PCへのリプレースにあたり、課題になったのはキッティングの工数でした。キッティングの内製も検討しましたが、あまりにも業務負荷が大きく、リプレース期間は他の業務に支障をきたしてしまうことから、キッティングをアウトソーシングでき、また同一機種で大量の台数を調達できる横河レンタ・リースのPCレンタルサービスを活用するようになりました」と語ります。
その後コロナ禍を経て、PCの運用方法を変えていかざるを得なかったと松本氏はいいます。「テレワークが当たり前のように行われるようになり、『どこにいても学研の仕事ができる』環境を作る必要がでてきました。変えなければならなかったのは、一つはセキュリティー、もう一つは障害発生時の保守対応です。
具体的に、セキュリティーに関してはPCの持ち運びを前提としたデータ漏えい対策の強化です。保守対応については、PCの故障時に、ユーザーもITシステム部の担当者も出社することなくPCを交換できる環境を構築するということでした。」
調達・運用・保守から、セキュリティー対策まで、トータルで効率化できるCotokaを採用
次のリプレース時期が迫ってきた2022年、ITシステム部の課題を受けて横河レンタ・リースはCotokaの導入提案を行います。「他社もいわゆるLCM(ライフサイクルマネジメント)ソリューションはありましたが、従来どおりのマンパワーを使った方法であり、マスター作成も初回導入時のみで、保守対応用のマスター作成は対応してもらえないため、OSのアップデートなどによるマスター作成は内製の必要がありました。社内だけでは工数がかかるため、パートナー会社に支援してもらうことになりますが、その分の工数は運用コストに反映されることになります」
「その点、Cotokaは、Microsoft Intune(以下、Intune )と Windows Autopilot を使ってセットアップを自動化することによりキッティング作業が不要になるだけでなく、リプレース時の調達や故障時の修理依頼などはユーザーがWebで直接行えるようになるため、ITシステム部の業務負荷がかなり軽減できるとわかりました。さらに、導入・保守対応時には社員の自宅や、出張先のホテルにもPCを直接配送できるため、テレワーク対応もできますし、標準で使えるデータレスPC™によるデータ漏えい対策も可能だとわかり、導入を決めました」(松本氏)
PCリプレースの工数はほとんど無くなり、コア業務に工数を割くことが可能に
基幹システム用の業務アプリケーションなどの動作確認を行う試用期間を経て、2023年9月より運用を開始、2024年6月現在で約2,300台までリプレースが進んでいます。
実際にPC運用業務を担当しているITシステム部 チーフの森田浩行氏は「リプレースに関しては、ユーザー自身が発注して、配送までCotokaのサービスで行われるため、こちらの作業はほとんどなくなりました。以前であればグループ各社の下にある拠点への配送はそれぞれの会社の担当者が行っていたところもありましたが、Cotokaによって直送されるため、そちらの工数も削減できています。
また、Intune によってデバイスの管理もクラウドでできるためようになり、トラブル発生時もテレワークでも状況を把握することが可能になり、かなり効率的に対応ができるようになりました」と語ります。
運用負荷の軽減はユーザーニーズに対するフレキシブルな対応にもつながっています。「レンタルでは、管理を効率化できるよう機種を1機種に絞っていましたが、Cotokaでは3機種をラインアップして、各社で承認すれば使えるようにしました。大半はITシステム部で標準機と想定していたPCが選択されていますが、他の機種も選ばれているところを見ると、ユーザーニーズに合ったPCを提供できるようになったと考えています」(松本氏)
中川氏は「リプレースや運用の負荷が減ったので、これまで5名で運用を担当していましたが、2人でのオペレーションが可能になりました。これにより人員3名をコア業務に割り振ることもできるようになりました」と語ります。
Cotokaの機能をさらに活用し、より運用業務の効率化を
今後の展望について伺うと。松本氏は「4年に一度のリプレースを考えると気が重くなっていたのですが、Cotokaの導入でリプレース業務はほぼITシステム部の業務ではなくなったと感じています。一方、日々の運用においては、標準外のアプリケーションの使用許可やインストールパッケージの配布にまだ課題が残っており、Cotokaに含まれるアプリケーション配布管理ツール Flex Work Place AppSelfの活用も進めていきたいと考えています」といいます。
中川氏は「今回、Cotokaの導入にあたり、PC運用にかかっていた業務工数を厳密に計算し、サービス導入の投資対効果を経営層に説明したうえで導入を決定しました。リプレースを含めてPC運用の大半はコア業務ではない作業です。これら作業から部員を解放することで、ITシステム部のミッションである、『IT化によってグループ各社の生産性向上を実現すること』に注力する体制が構築できました。このような点において、長期的な投資効果も期待できる業務改善であったと認識しています。今後も、横河レンタ・リースには業務効率化を実現するソリューションの提供を期待したいと思います」と語ってくださいました。
会社情報
名称 | 株式会社学研プロダクツサポート |
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所在地 | 東京都品川区西五反田二丁目11番8号 |
資本金 | 3,000万円 |
URL | https://gakken-ps.co.jp/ |
※本事例は2024年11月に作成したものです。本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞などは初掲載当時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
- ・記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。
- ・Cotoka™、Flex Work Place、データレスPC™、Passage、Passage Drive、AppSelf、Unifier Cast、Simplit Manager™は、横河レンタ・リース株式会社の商標および登録商標です。
- ・記載事項は変更になる場合があります。