1902年（明治35年）の創業以来、110年以上にわたり、靴の企画・製造・販売を行ってきた株式会社 リーガル コーポレーション（以下リーガル コーポレーション）。日本国内では、50年以上の歴史を持つ「リーガル」をはじめとする、11のシューズブランドを展開、アジアを中心とした海外にも進出しています。
同社でIT・システムの管理を担当しているビジネスソリューション部 IT技術課の金子慈之氏は「当社の外出の多い部門などから、社外でもデジタル機器を活用したい、という要望が出てきていました。社外での業務遂行の必要性が高まっていたからです」。
そこで、IT技術課では社外でのモバイル機器の運用について検討を始めました。「導入にあたってはタブレットという選択肢も検討しましたが、カタログなどの閲覧だけでなく、営業資料や報告書など、書類を作ることも多いため、PCの方が、利便性が高いと判断。モバイルPCを導入する前提で進めることとしました」。
それとあわせて、更新時期が迫っていたファイルサーバーとActive Directoryサーバーの刷新についても検討が始まっていました。「これまで、これらのサーバーはデータセンターにてオンプレミスで運用していました。IT技術課は人数が少ないながら社内のすべてのITシステムの管理を行っていることもあり、業務負荷の軽減とBCP対策、ユーザー環境の刷新とをあわせて、クラウド化することにしました」 。

　そこでIT技術課では、複数のシステム業者に対し、「セキュリティーを担保したモバイル環境」と「ファイルサーバー等のクラウド化」をあわせて実現するためのシステム提案を依頼しました。各社からは、VDIやブラウザを使ったリモートデスクトップなど、さまざまな提案がありました。コスト面、常時オンライン状態でないと使えないという点で、導入には難がありました。

　その中で、ある1社から紹介されたのが横河レンタ・リース社のFlex Work Place Passage（以下Passage）によるデータレスPC環境でした。「ご提案いただいた会社の担当者はデータレスPCのことをよくご存じなかったので、横河レンタ・リース社の担当者を紹介してくださいました。そこで、横河レンタ・リース社にも同様に要件を伝えて提案を依頼したところ、
・指紋認証（とパスワード）による多要素認証に対応したPCのレンタル
・PassageによるデータレスPC
・Microsoft Azure上にファイルサーバーとActive Directoryサーバーを構築
・IT資産管理ツール（Simplit Manager™）
・ワンストップによるサポートの提供
をご提案いただきました」。
　同IT技術課の米澤祐紀氏は「多要素認証は必須の要件としており、データレスPCと相まって、高セキュリティーのモバイル環境が構築できると考えました。その上、同時期に導入を検討していたIT資産管理ツールを無料で提供いただけるという提案は非常に魅力的でした」。
　金子氏は「コスト面では、他社からの提案でも近いものがありましたが、他社からは提案のなかったサポートのワンストップ対応含めて、トータルで当社が目指している姿を実現できると考え、横河レンタ・リース社に決定しました」。

今回リプレース対象となるPCは、全部で数百台。リースアップに合わせて順次横河レンタ・リース社のレンタルPC+Passageへリプレースを行っています。米澤氏は「当初、一気に数百台規模のPCをリプレースする予定でした。このタイミングで Windows 10 への移行も行うため、社内システム等を検証したところ、一部対応できていない業務アプリケーションが存在していました。そのため影響のないものを先行してリプレースしました。導入ピーク時には、人数の少ないIT技術課だけでは手が足りず、同じビジネスソリューション部のメンバーに支援してもらいながら導入を進めました。導入に関して大きなトラブルはありませんでしたが、以前とは若干異なるPassageの使い方に迷うユーザーもいて、導入ピーク時にはサポートセンターも苦労しました。そのような中で、横河レンタ・リース社のサポートは対応もよく、的確な回答をいただいていたので大変助かりました」。

　従来、リーガル コーポレーションではユーザーにPCの管理者権限を与えていました。これは「ユーザーのPCの利便性を優先したため」（金子氏）でしたが、セキュリティーや内部統制の対応もあり、「Passageで制限できるようになったので、管理を強化することができました」（米澤氏）。といいます。
　また、IT資産管理についても無料で提供される「Simplit Manager」を導入し活用を始めています。「実はIT資産管理ツールの導入も検討していましたが、セキュリティコントロールなど、シンプルなIT資産管理ツールの枠を外れた製品が多く、どうしたものかと考えていたところに、横河レンタ・リース社から「Simplit Manager」の提案があり、私たちのニーズにジャストフィットしていたため、導入を決めました」（金子氏）。米澤氏は、その使い勝手に「無料で使っていいの？というくらい機能について満足しています。特にレンタルPCだけでなく自社で購入したPCなども管理できるのはとてもありがたいです」と語ります。

　リーガルコーポレーションでは、今後2年間で、リプレースに合わせてデータレスPCを順次導入予定です。
金子氏は「PCは使っていると故障するものなので、トラブル時の対応が楽になるという点は大いに期待しています。これまで、PCが故障すると、ユーザーに代替機を渡すまで数日かかっていましたが、レンタルPCとPassageの組み合わせにより、PC故障時のタイムラグが短縮されました。今のところ、導入したばかりですのでこのようなことはありませんが、今後数が増えてきたときには大きな効果を感じると思います。
また、「Simplit Manager」に関しても、棚卸業務の効率化はもちろんのこと、将来的には各部門の管理職にも公開して、PCの手配等は、各部門からやってもらうようにすることで、PC手配の効率化も期待しています」。

　今回のシステム刷新でPC運用管理業務の軽減を実現しつつあるなかで、「業務効率化で生まれた時間を活用して、今後のIT戦略について積極的に考えていきたい」と語る金子氏と米澤氏。横河レンタ・リースでは更なるサービスの充実を通して、リーガル コーポレーションの働き方改革やIT戦略の強化を支援していきます。

株式会社リーガル コーポレーションさま　PCレンタル事例はこちら
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PCの運用効率化を目的として、社内PCをレンタル調達に段階的に移行。さらに、導入時のキッティング作業、故障時の対応を効率化するため、キッティング・インテグレーションサービスを利用して、人員の限られたシステム部門の業務負荷を低減し、PC運用業務の効率化を実現しました。これまで Windows 10 PCを導入していた同社ですが、2023年導入分から Windows 11 の導入を進めていると言います。（2023年11月20日追加）