最新計測器の動向、便利な測定機能
~スペクトラムアナライザ編~
最新スペクトラムアナライザの特長
スペクトラムアナライザの基本的な役割は周波数成分の分布を把握することです。オシロスコープの横軸は時間に対し、スペクトラムアナライザの横軸は周波数です。複雑な信号のスペクトラム成分を容易に分離したり、低レベル信号のひずみ検出やスプリアス測定などに適しています。近年のスペクトラムアナライザは信号処理を担うプロセッサが大幅に性能向上し、リアルタイムにスペクトラム挙動を測定できたり、ベクトル解析などの包括的な信号解析が可能となり、さまざまな性能・機能の向上が実現しています。
・リアルタイムスペクトラム解析機能による、発生頻度の低い信号の表示/捕捉/解析
・500 MHz超の解析帯域幅を有し、広帯域な最新デジタル無線の規格に準拠したベクトル解析が可能
・高いダイナミックレンジと高い位相雑音特性により、今まで観測できなかった低レベルの信号を表示
・マルチタッチユーザーインターフェースによる測定セットアップの簡素化とカスタマイズ可能な表示
突発/不規則に発生するノイズの検証に苦労していませんか?
2000年代初めまでのスぺクトラムアナライザでは、突発的なノイズを把握する際はTraceモードをMax Holdにしておき、測定している間の最大値表示をすることで直感的に把握することができました。しかし、この方法では掃引ごとにスペクトラムの最大値を重ね書きするので、ノイズ挙動を正確に把握することは困難でした。
ノイズ挙動を詳細に観測したい場合には、リアルタイムスペクトラムアナライザ(シグナルアナライザ)が有効です。受信した信号からダウンコンバートされたIF信号を直接ADコンバータでフルデジタル化したあとは専用DSPによって周波数領域信号に変換しスペクトラム表示をします。逐次的に周波数変換していくことでスペクトログラムを得ることができます。


メイントレース(上部)をスペクトラム表示に、サブトレース(下部)をパワー vs 時間として、無線LANのOFDM信号のバースト信号の立ち上がりのスペクトラムを測定した例。下部で選択した解析時間範囲(赤線&青部)のスペクトラムを上部に表示している。長めにデータを取り込み、異常箇所のみを解析することができるのはシグナルアナライザの大きなメリット。
※出典・参照:アンリツ 「スペクトラムアナライザ/シグナルアナライザを使った賢いノイズ対策 」
スイッチング電源の瞬間的ノイズ測定・解析に苦労していませんか?
図1. 電源投入直前から点灯後までのスペクトログラム
スイッチング電源の電源ONの瞬間にノイズが発生する現象を捉えた例です。
電源ONの少し前から点灯が始まるまでを捕捉・保存し、スペクトログラム表示で再生しました。
この図ではスイッチング直後だけでなく、その後もノイズが出続けています。点灯後と点灯の瞬間のスペクトラムを図2、3で比較してみました。
図2. 点灯後のスペクトラム
図3. 電源OFF→ON時のスペクトラム
図2、3では点灯後は電源部から高次高調波ノイズと思われる線スペクトラムが見られる一方で、電源ON直後はスペクトラムが全域に広がったノイズが観測され、これがトラブルの原因であることがわかりました。
※出典・参照:アンリツ 「スペクトラムアナライザ/シグナルアナライザを使った賢いノイズ対策 」
アンリツ MS2830A
掃引や周波数切り換え時間などのスペクトラムアナライザの基本動作を高速化しています。DSP技術とFFT技術を活用したVSAモードと組み合わせることにより、帯域内測定と帯域外スプリアス測定の両面で、測定時間をおよそ1/10(アンリツ社 従来比)に短縮します。
MS2830A
■商品コード | 1431405 |
■メーカー | アンリツ |
■主要な特徴と機能 | ・総合レベル確度:±0.3 dB(typ) ・ダイナミックレンジ:168 dB(簡易的目安としてTOIとDANLの差) ・豊富な測定機能を内蔵 ・キャプチャ機能:解析帯域幅×解析時間の信号を内蔵メモリにキープしてハードディスクに保存できます。 ・リプレイ機能:保存したデータを読み出し、シグナルアナライザ測定の機能を使用して何度でも再測定できます。 |
レンタル料金 | |
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基本料金 (1カ月) |
¥312,000 |
キーサイト・テクノロジー N9030B
最大510 MHzの解析帯域幅と70 dBを超えるSFDRを備えているため、最新の信号を解析できます。また、ノイズフロア低減機能(NFE)を使用すれば、 これまで隠れていた信号も表示できます。
N9030B
■商品コード | 1431389 |
■メーカー | キーサイト・テクノロジー |
■主要な特徴と機能 | ・最大解析帯域幅:510 MHz ・最大リアルタイム解析幅:510 MHz ・表示平均雑音レベル(1 GHz):-174 dBm ・リアルタイムスペクトラム解析機能により、トランジェント信号や間欠的な信号を捕捉可能 ・ 510 MHzの解析帯域幅とDDS LOを用いた優れた位相雑音性能により、複雑な広帯域OFDM信号を検証可能 |
レンタル料金 | |
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基本料金 (1カ月) |
¥1,985,000 |
ローデ・シュワルツ FSW26
超低位相雑音をはじめとする高いアナログ性能と最大2 GHzの内蔵解析帯域幅を備え、要求の厳しいタスクの実行時に威力を発揮します。
FSW26
■商品コード | 1431392 |
■メーカー | ローデ・シュワルツ |
■主要な特徴と機能 | ・低位相雑音と高感度 ・最大リアルタイム解析帯域幅:800 MHz ・表示平均雑音レベル:-169 dBm/Hz(typ) ・位相雑音・表示平均雑音レベル、相互変調抑制、およびACLR測定時と高調波測定時のダイナミックレンジに関して卓越したRF性能を備えています ・リアルタイムスペクトラム解析オプションにより、見逃しやすい事象も捕捉可能 |
レンタル料金 | |
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基本料金 (1カ月) |
¥1,287,000 |