PCレンタルビジネスを築いた営業が中堅営業パーソンに贈るBtoB営業ワンランクアップ術 【第二回】

作成日:2020/06/22

お役立ちコラム

PCレンタルビジネスを築いた営業が中堅営業パーソンに贈る
BtoB営業ワンランクアップ術【第二回】

営業向けトレーニング第2回は訪問前の準備についてです。
お客さまへの理解なくして営業活動はできません。
お役に立てるために、お客さまの業務を理解する事前準備についてご紹介します。

2.<事前準備編>営業の成否は事前準備で7~8割決まる

Webで多くの情報は集められる

前回も少し触れましたが、私は営業活動の70~80%は事前準備で決まると考えています。
このほとんどは空中戦の領域でできます。

お客さま先へ訪問する前には、その会社のWebサイトを必ずチェックしていきましょう。
ありがたいことに、企業のWebサイトには、会社の規模、事業内容、上場企業であれば年商などの経営情報まで掲載されています。
一昔前なら、企業年鑑を調べ、調査会社に問い合わせする必要があって、情報収集もとても大変でしたが、今では検索すれば出てきます。

Webで得られた情報は、訪問時の接点のきっかけづくりに役立てることができます。
例えば、ニュースリリースを積極的に出している会社であれば、話題作りに事欠かないでしょう。
ニュースリリースとは、今、その会社が取り組んでいる旬の事業の話であり、企業の動向が見えてくるからです。

お客さまの担当者にニュースリリースの話題を振れば、その担当者は「よくそこまでチェックしているな」とあなたを評価し、「よくぞ聞いてくればした」とばかりに喜んで詳しい内容を話してくれるでしょう。
そうなれば情報の精度アップのチャンス。
次の提案の元となる課題情報が見えてくるのです。
商談の場で、長々と時候のあいさつなどする必要はありません。
そのような時間があれば、事業の話を聞いたほうがお互いにとってハッピーです。

取引先・仕入れ先情報を生かして、行き詰まりを打開する

お客さまによっては、なかなか攻略できず、攻めあぐねることもあるでしょう。
このようなときにもWebで得た情報が役に立つかもしれません。
お客さまWebサイトには取引先情報が掲載されていることも少なくありません。
取引先に、すでに自社と取引がある企業があれば、こんなラッキーなことはありません。

例えば、訪問した際に、「実は御社とお取引のある○○社もすでに導入されて効果を上げているんですよ」という話をすれば、お客さまにインパクトを与え、成約へも一歩近づくことでしょう。

また、これから攻略しようとか、なかなか提案が通らない、というのであれば、その取引先の担当者に、狙っているお客さまの担当者を紹介してもらうというのもいい方法です。
すでに持っているしっかりとしたパイプを使わない手はないのです。

情報は常にアップデートする

2回目、3回目の訪問の際も、必ず最新の情報をチェックしましょう。
そして新たな情報が得られたら、キャッチアップしていかしましょう。
人事情報などを公開している会社もありますので、そういう情報も必ずチェックし、訪問時に話題にしてみましょう。
人事の意図や背景がわかれば、これもまた次への提案にいかせるはずです

過去の取引実績・商談実績も調べる

CRMが完備している企業では必ず、訪問先の取引実績や引き合いの実績を調べましょう。
これもまた商談のネタになります。

特に引き合いの実績は、なぜ成約に至らなかったのかの理由がわかれば、別のアプローチからの提案を行うことができます。
CRMがない場合、商談情報を得るのは難しいかもしれませんが、過去の引き合い情報は同じ轍(てつ)を踏んで失敗しないために、とても有用な情報となります。

商談のイメージを持って訪問する

訪問前に、商談の流れや提案内容のイメージを持っていくことも大切なことです。
イメージを持っていきませんと、資料が足りなかったり、質問に対して即答できなかったりというリスクがあるからです。

どんな質問をされるのか、どんな説明をするのかを、事前に集めた情報に基づいてあらかじめ想定しておくことで、スムーズな商談ができるようになります。
また、商談を盛り上げるためには、話題の接点づくりが大切ですから、これも事前情報から、どんな話題を出すかをイメージしておきましょう。

もちろんイメージ作りにはトレーニングが必要ですから、日ごとから訓練することが大切です。
イメージを持っておけば、商談が終わった後で、うまくいった行かないを検証することもできます。
検証すれば、次回の成功につなげていけます。

資料をしっかり整理しておく

これは商談のイメージ作りと密接に関係しますが、リーフレットや営業資料などは、商談イメージの順番にそろえておきましょう。

商談とは往々にしてイメージから外れることもあります。
「もっと詳しく聞かせて」とか、「あの件はどう」などと、イメージの順番を飛ばしたり、順番が変わったりということが起きても、順番通りに整理してあれば「あ、これは何番目の資料だ」と慌てず取り出すことができます。

このように、事前準備をしっかりすればするほど、商談の成功は近づいてきます。
使える手段はすべて使って情報を集め、その情報に基づき、商談のイメージと必要な資料・情報をもってお客さまを訪問しましょう。

次回は商談におけるコミュニケーションの取り方、スタンスについてお話します。

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