リースとレンタルの違い。メリット・デメリット徹底比較(PC調達編)

リースとレンタルの違いは、「リース」は指定した製品を耐用年数に応じて期間設定し借りること、「レンタル」はレンタル会社保有製品から選び期間を自由に設定して借りることです。リースとレンタルは、物の制限の有無や、会計処理の違い (基本的にはリースは資産計上、レンタルは経費処理)、解約の可否などの違いがあります。短期間ならレンタル・長期間ならリース、という単純な考えで当てはめることはできません。当社実績では、レンタル期間4年でご利用いただいているお客さまが多くいらっしゃいます。
ざっくりしたご説明は以上の通りですが、実際にモノを調達する際にはリースとレンタルのメリット・デメリットを把握いただいたうえで、貴社の状況や希望に合った方法を選択しましょう。
ここからは詳しく、リースとレンタルの違いについて説明していきます。結局、実際はどちらがお得?と疑問に感じている方も、ぜひご覧ください。
目次
- 1. はじめに
- 2. 金額で見るリースとレンタルの違い
- 3. 運用サポートで見るリースとレンタルの違い
- 4. 途中解約で見るリースとレンタルの違い
- 5. リースとレンタルの違い比較表
- 6. レンタルで効果を得られた事例
- 7. リースとレンタルの違い詳細資料ダウンロード
1. はじめに
この記事について
- こんな方におすすめ:「購入」については理解しているが、「リース」と「レンタル」の違いがハッキリ見えていない・結局どっちがお得なの?という方
- 所要時間:5分で読めます。
企業にて、例えばパソコンを調達される際、リース・レンタル・購入、どれがベストな調達方法か比較される方は多いと思います。
リースとレンタルについて知りつくしている当社、横河レンタ・リースが、リースとレンタルの違いについて徹底解説します。
パソコンや電子計測器をご要望の際はお気軽にご相談ください。
貴社の状況に合わせ、ご希望のスペック・台数・予算に応じ最適な調達方法のご提案をいたします。
2. 金額で見るリースとレンタルの違い
リースとレンタルのコスパ(コストパフォーマンス)、気になりませんか?パソコンを例に、金額を比較してみましょう。
パソコンをリースする場合

リースとは:「リース」は指定した製品を耐用年数に応じて期間設定し借りること。
リース期間は、PCは2年以上。
支払うお金(PCリース費用): PC代金 + リース料率 + その他費用(保守費用、修理費用など)
リース会社側の儲け:1つのお客さまからモノのリース料や再リース料で利益を得る。
【メリット】
- 月額払いで初期費用が抑えられる
【デメリット】
- 総額で見ると、本体価格よりも高い金額を支払うことになる。
- 修理が自己負担。資産計上が必要。
パソコンをレンタルする場合

レンタルとは:「レンタル」はレンタル会社保有製品から選び期間を自由に設定して借りること。
レンタル期間は、PCは1週間〜5年間。
支払うお金(PCレンタル費用):使いたい期間分のPC代金
レンタル会社側の儲け:複数のお客さまに貸すことで利益を得る。モノと共に付加価値を提供することで利益を得る。
【メリット】
- 使いたい期間の金額のみで済む。
- 月額費用には、サポート・保守費用が含まれている。
【デメリット】
- レンタルする期間によっては、総支払費用が割高になる場合がある。
結論:トータルコストで見ると
企業における「所有から利用へ」のシフトが、シェアリングエコノミーやサブスクリプションの浸透と共に加速しています。
調達から運用・管理・保守・廃棄までのライフサイクルマネジメントに着目し、トータルコストでメリットがあるレンタルを選択する企業が増えています。
一方で、まだまだリースや購入をされている企業も多くいらっしゃいます。
リース・レンタルのメリット・デメリットを理解したうえで、最適な調達方法を選択しましょう。
リースとレンタルの費用比較

「レンタル」費用には、運用管理にかかるコスト(修理費用、保守費用、資産管理費用など)がレンタル料に含まれているのに対し、「リース」は別途かかります。
運用を含めて考えると、レンタルのほうがメリットがあり、トータルコストが抑えられます。
3. 運用サポートで見るリースとレンタルの違い
企業で使うとなると、金額のみでなくさまざまな視点で比較が必要となります。
調達時の納期や、実際に使っている際のトラブル発生時の対応を比較してみましょう。
パソコンをリースする場合
調達時
発注先:メーカー/商社/リース会社に発注
納期:状況や製品によって異なるが、一般的に納品まで数カ月かかる。
なお、2022年現在は半導体不足による影響で各メーカー納期が見えない状況となっており、新規調達は困難となっている。
リース会社は在庫を保有しておらず、契約締結後に物件調達を実施するため、納期もリードタイムが多くかかる場合が多い。
【メリット】
- 欲しい製品を新品で調達できる
【デメリット】
- 納期に時間がかかる
運用時のサポートや、壊れた時のトラブル発生時
問い合わせ先:各メーカー
調達時には発注先がリース会社の場合でも、トラブル発生時やサポートに関しては、問い合わせ先は各メーカーとなります。
故障時には、パソコンをメーカーに送付し修理をするため、修理中はパソコンが使えません。
必要な場合は、別途、新たにパソコンを調達する必要があります。

パソコンをレンタルする場合
調達時
発注先:レンタル会社
納期:レンタル会社によるが、最短翌日出荷
レンタル会社では倉庫に在庫を持っているため、数日以内に納品されます。
【メリット】
- すぐに調達できる
【デメリット】
- レンタル会社の品揃えから選ぶ必要があり、カスタマイズ性の高いスペックを求める場合、取り扱いのない製品もある。
運用時のサポートや、壊れた時のトラブル発生時
問い合わせ先:レンタル会社
どのメーカーのパソコンでも、レンタル会社の窓口へ問い合わせればOK。
故障時には、レンタル会社から即日代替え品を送付するため、ダウンタイムを最小化できます。
レンタル会社によっては代替品送付などの保守は別途料金が発生するところもあります。お見積もり取得時にご確認をおすすめします。

4. 途中解約で見るリースとレンタルの違い
リースとレンタルの一番の違いとも言えるのが解約条件です。
企業のテレワークの浸透によるオフィス移転や、従業員の職種転換や退職など、企業を取り巻く環境は常に変化しています。
手配したパソコンのスペックや機種や台数など、3年後、4年後、先が見えないリスクに備えておく必要があります。
解約条件はリースとレンタルの選択基準の一つになり得るでしょう。
パソコンをリースする場合
契約期間に対する拘束条件が入るため、実質、中途解約はできません。(解約時は、残リース料の全額支払い)
いわゆるファイナンスリースとして、会計上では購入し所有する行為と実態は同じと解釈されるため、オンバランスとして資産計上が義務付けられています。
【メリット】
- 数量や機種の変動要素・陳腐化要素がなく、確実に5年を超える長期利用が決まっている場合は、リースが適しています。
【デメリット】
- 中途解約ができないため、パソコンが不要になっても契約期間が満了するまでの料金が発生し、倉庫に保管するなどの対応が必要です。
パソコンをレンタルする場合
解約が可能です。
レンタル会社が資産を管理し複数のお客さまへ貸し出すことができる状態である為、解約が可能な契約形態です。
会計上はオフバランスとして経費処理が可能です(*1)。なお、解約時にレンタル経過期間に応じた割引率を割り戻す差額を解約清算金として精算します。
【メリット】
- パソコンが不要になった場合は解約しすぐに返却が可能。
- 台数の増減に対応できる。
- パソコンを変動費として利用が可能。
【デメリット】
- 台数変動せずに確実に5年を超える利用が決まっている場合は、コスト的なメリットは低い。
*1:会計処理方法は、企業により異なる場合があります。
5. リースとレンタルの比較表
「リース」と「レンタル」は、どちらも「借りる」という意味では同じですが、それぞれメリットとデメリットが異なります。
ここからは、さまざまな切り口から、調達方法「リース」と「レンタル」の違いと特徴についてご紹介します。
項目 | リース | レンタル |
---|---|---|
契約期間 | 耐用年数x70%の期間以上 (PC2年以上、サーバー3年以上) |
任意の期間 (週・月・年 単位) |
解約 | 不可 (残リース料を一括支払い) |
可能 |
納期 | メーカー納期による | 在庫あり:発注後1〜2日 在庫なし:メーカー納期による |
対象物件 | 制限なし | 汎用性のあるもの |
資金 | 平準化可能 | 平準化可能 |
会計処理(日本基準)・ 法人税 |
オンバランス (資産計上) |
オフバランス (経費処理) |
保守・修理費用 | ユーザー負担 | 原則レンタル会社負担 |
資産管理 | ユーザー管理 | レンタル会社管理 (ASP提供、検索機能付) |
陳腐化対応 | 不可 | 可能 |
レンタル料には保守サービスが含まれていますので万一の時も安心。面倒な機器管理やメンテナンスもレンタル会社が対応しますので、お客さまは本来の業務に専念いただけます。
効率的な設備環境の運用には「レンタル」や「リース」など を上手に使い分けることが重要です。
当社では、お客さまに最も適した設備調達方法を コンサルティングしていますのでぜひお気軽にご相談ください。
6. レンタルで効果を得られた事例
パソコンの調達をレンタルに切り替え、レンタルのメリットを実感いただいた事例をご紹介します。
松竹株式会社さま
リースからレンタルに移行し、運用業務を効率化
当初は、パソコンをリースで調達していた松竹株式会社さま。
リース期間が5年と長期間であったため、後半になるとパソコンの故障が増加し、修理手配の対応が負担になっていました。
そこで、パソコンの調達手段をレンタルに変更。
故障時はレンタル会社に連絡するだけで代替機が手配できるため、自社で機器を手配する必要がなくなりました。
レンタル期間も3年に設定することで、パフォーマンスとコストの最適なバランスを実現し、業務効率化に成功しました。
株式会社ファンコミュニケーションズさま
レンタルとリースを併用していた調達をレンタルに集約し、業務負荷を軽減
株式会社ファンコミュニケーションズさまでは、レンタルとリースを併用してパソコン調達を行っていました。
しかし、レンタルとリースの使い分けが明確でなく管理が複雑化していたこと、リースに関しては、調達時やトラブル発生時のメーカーとのやり取りの手間などの課題がありました。
こうした課題を解決すべく、調達方法を原則としてレンタルに統一。
一般社員向けのパソコンはレンタルで調達し、一部のエンジニアやデザイナーが必要とする特殊な仕様の Windows PCや Mac は購入で調達することで、リースで課題となっていた、調達時の在庫や見積もり、トラブル発生時の煩雑な業務を最小限にとどめることができました。
7. リースとレンタルの違い詳細資料ダウンロード
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貴社の状況に合わせ、ご希望のスペック・台数・予算に応じ最適な調達方法のご提案をいたします。