株式会社有隣堂さま 導入事例
PC調達をレンタルに切り替えるとともにキッティングサービスを活用し
導入・運用負荷の大幅な軽減を実現

横浜・伊勢佐木町に本店を構え、東京・神奈川・千葉・兵庫で店舗を展開する株式会社有隣堂さま。
店舗での書籍・雑誌・ステーショナリー・雑貨の販売をはじめ、音楽教室、さらにはドキュメント・ICTソリューションなどの営業を展開しています。
また近年では、チャンネル登録者数約29万人を誇るYouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」の運営にも力を入れています。
同社では、社員が使う業務用PCを自社で調達し、セットアップしたうえで社員に配布していましたが、システム部門の人員が減少する一方で、導入時・運用時の工数負担が大きいことが課題となっていました。
そこで、調達方法をレンタルに切り替えるとともに、横河レンタ・リースが提供するキッティングサービスを活用。
PC導入時、運用時の業務負荷が大幅に軽減され、DXに取り組むための時間創出が可能となりました。
評価ポイント
セットアップ業務負荷の軽減
対応工数を大幅に削減
高い知見
外商部門のルートで調達していたPC しかし人員減で導入・運用の負荷が過大に

株式会社有隣堂
DX推進部
部長代理
石橋 育世 氏
1909年、横浜・伊勢佐木町で書店として創業し、東京・神奈川を中心とした43店舗を展開する株式会社有隣堂さま。
一般には書店として知られる同社ですが、音楽教室やカルチャーセンターの運営、また外商として公共・法人向けの書籍やドキュメント・ICTソリューションなどの営業を展開しています。
同社では、本社や店舗業務用として約1000台のPCを運用しています。
外商部門ではPCの販売も手掛けていることから、その仕入れ先から社内業務用PCを調達して、自社内でセットアップを行い各部門に配布していました。
同社のITを統括するDX推進部 部長代理の石橋育世氏は「従来は5~6年周期、Windows OSの更新時期に合わせてPCの更新も行っていました。DX推進部では3名がPC運用に携わっていますが、導入PCのセットアップは1日で1人あたり3台が限度で、年間300~400台、3年ほどで全社のPC更新を終える形でローテーションを行っていました」と語ります。
さらに、退職などによる人員減もあり、PC導入・更新業務の負担は大きくなっていたといいます。
情報インフラの更新でPCの能力不足が顕在化
PCの更新を加速するためレンタル活用へ
このような課題があった一方で、社内情報共有インフラの刷新を行ったところ、PCの能力不足が顕在化、PC更新を前倒しで行う必要がでてきたといいます。
「当時はメモリ4GB、内蔵ストレージもHDDのPCを使っていましたが、社内の情報共有がWebベースになりWebブラウザーを多用するようになったところ、ブラウザーの動作が重くなってしまいました。このような状況で、各店舗の店長からはPCが遅すぎて仕事にならないという声も上がっていました」(石橋氏)。
また、時期を同じくして、デスクトップPCを使用していた営業部門からはモバイルPCの導入が要望されており、早急にPCを更新する必要がでてきました。
そこで、効率的な導入・運用を行うため、従来の購入による調達からレンタルに切り替えることを決定したといいます。
「レンタルは故障時の対応で、すぐに代替機を用意してもらえるなど運用面での負荷軽減が実現できることはわかっていましたが、ランニングコストに関しては上がってしまうという先入観があり、避けていた部分がありました。ところが、これまで考慮に入れていなかった導入や運用でかかる工数、つまり人件費を含めて考えてみると、必ずしもレンタルのコストは高いわけではないと判断し、レンタルによる調達を決断しました」(石橋氏)
キッティングサービスが格段に充実している横河レンタ・リースを選択

株式会社有隣堂
DX推進部 IT推進課
課長代理
春日 秀雄 氏
DX推進部では外商ルートなどの紹介も経て、レンタル会社を横河レンタ・リースともう1社、計2社に絞り込みました。
DX推進部 IT推進課 課長代理の春日秀雄氏は「キッティングについて両社に問い合わせたところ、横河レンタ・リースからはどのレベルまでキッティングを行いますかと逆質問されました。そこで、当社が想定していたレベル以上のキッティングを行ってもらえることがわかり、かえってこちらが勉強になったぐらいでした。一方で競合の企業は、OSのセットアップまではやりますと回答があり、その後、横河レンタ・リースが対応してくれるというレベルまで対応可能か問い合わせたところ、回答をもらうことができませんでした」と語ります。
「キッティングのアウトソーシングによる業務負荷軽減は、今回のレンタル導入の成否に大きく関わると考えていました。さらに、ブランドとしての信頼感、コストバランスを総合的に判断して、横河レンタ・リースを選択することに決定しました」(石橋氏)。
サービスの活用でキッティング業務を約7割削減
従来の1年分の約8割の台数を3カ月で導入完了
レンタル調達にあたり、DX推進部ではマスター作成に取り組み始めます。
DX推進部 IT推進課の神戸慎一氏は「マスターを作成するうえで、ネットワーク周りの設定がうまくいかず、横河レンタ・リースに相談しました。最終的には技術の方が電話で対応してくださり、設定内容を確認しながら順番にアドバイスしてくださったので解決することができました。非常に丁寧に対応いただいただけでなく、技術的な知見もしっかりあるということを強く感じました」と語ります。
「最終的に、導入時の約7割のキッティング作業を横河レンタ・リースにアウトソースすることができました。残りの3割もマニュアルを作成することで、対応可能な部門ではセルフサービスで対応してもらえるようになったので、導入時の負荷はかなり軽減されました」(春日氏)。
2024年3月から導入が始まり、5月までに240台余りが社内に展開されました。
石橋氏は「以前では考えられないぐらいの速さで導入が進んだにもかかわらず、業務負荷は大幅に減らすことができました」といいます。
トラブル発生時のPC入れ替え工数も1/3以下に

株式会社有隣堂
DX推進部 IT推進課
神戸 慎一 氏
導入間もないため、PCの故障はさほどありませんが、故障対応でも負荷軽減が実感できたといいます。
「以前はPCの不具合が発生すると、まずIT推進課で障害の切り分けを行う必要があり、これだけで数時間を要します。さらに修理に出すと3~4週間かかり、戻ってきたら再びセットアップが必要です。トータルで6時間程度の作業工数がかかりますし、故障したPCは1カ月半ぐらい使えないことになります。ところがレンタルなら、横河レンタ・リースに連絡すれば、キッティングされた代替機が送られてきますので、作業工数はかかりませんし、1週間程度でPCもかえってきます。この点でもかなり負担は減ったと言えると思います」(神戸氏)。
PCの更新で社員の働き方や意識に変化が
効率化でできた時間を活用しDX推進の加速も期待
今回のPC更新で、営業部門からニーズが強かったモバイルPCが導入され、非常に好評だといいます。
「これまで社に戻って日報などを書く必要があったのが、外出先から可能になり、移動効率なども上がったという声が聞かれるようになりました」(石橋氏)。
また、これまで不満の声はなかったものの、PCの高性能化によって業務を早く進められるようになったという声も聞こえてくるようになったといいます。
「モバイルPCの導入や、PCの高速化で、社員の意識も変わり始めてきたと思います。PC環境の変化に伴う、行動様式の変化が起きてくるのではないかと感じています」(石橋氏)。
さらに、石橋氏は「IT推進課も工数的な余裕ができつつあると思います。今後は私たちの大きなミッションであるDXにこの空いた工数をあてることで、DX推進を加速していきたいと考えています」と語ってくださいました。
会社情報

会社名 | 株式会社有隣堂 |
所在地 | 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町1丁目4番地1 |
資本金 | 5,000万円 | URL | https://www.yurindo.co.jp/ |
- 記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。
- Cotoka™、データレスPC™、Flex Work Place (Passage、Passage Drive、Unifier Cast、AppSelf)、Simplit Manager™ は、横河レンタ・リース株式会社の商標または登録商標です。
- 記載事項は変更になる場合があります。
- 内容および所属・役職名などは取材当時のものです。