IoT その先へ ~ OT と IT の融合で「現場」の DX を強力に推進する ~

作成日:2023/10/24

お役立ちコラム

IoT その先へ OT と IT の融合で「現場」の DX を強力に推進する

最近、オペレーショナル・テクノロジー (以下、「OT」という) という言葉を耳にすることが増えています。
OT とは、製造業やエネルギー産業、交通、公共インフラなどの分野において、装置やプロセスをモニタリング、制御するための技術やシステムのことです。
OT は製品の製造やサービスの提供に直接関わる技術であり、これらの動作や効率化を最適化することを目的としています。

OT と IT の融合

近年 OT が注目されるようになったのは、製造業などの「現場業務」の DX 化が求められるようになったことにほかなりません。
IoT (Internet of Things) の登場と普及がその原動力といえるでしょう。
これまで、製造装置の動作状況やプロセスの監視は、主に人の手によって行われてきました。
そして、装置の運転や調整などは、そこに携わる人の経験に基づく勘によるところが多くありました。

しかし、IoT によって多数のデバイスやセンサーをインターネットに接続することができるようになり、人の手をかけることなく、リアルタイムでのデータ収集を可能にしました。

さらに、収集されたデータは、ビッグデータ技術を用いて集約、分析され、製造プロセスの最適化や故障の早期発見など、さまざまな利点をもたらします。
つまり、経験と勘によって運用されていた現場の装置や設備が、属人性を廃して定量的な操作が可能になったのです。

まさに OT と IT が融合して、より生産性の高い現場業務を実現できるようになったと言えるでしょう。

エッジとサーバー

IoT によってリアルタイムのデータ収集が可能になった一方で、そのデータ量は膨大なものになりました。
従来であれば、これらのデータをサーバーに送って処理するのが普通でしたが、膨大なデータを常にサーバーに送るためには広帯域のネットワークが必要で、その分コストがかかります。

そこで登場したのが「エッジ・コンピューティング」(エッジ) という考え方です。
IoT デバイス・センサーの近くに置かれたエッジコンピューターによってデータの処理を行った上で、その後の分析や保存が必要なデータのみサーバーに送信することで、ネットワークの負荷を軽減し、効率的な運用が可能となります。

OT におけるサーバーの役割

OT の進化とともに、サーバーの役割も変化してきました。
これまでは主に製造設備の制御などが OT におけるサーバーの役割でしたが、エッジから上がってきたデータの保存とともにその分析 (ビッグデータ) が重要な役割を占めるようになってきました。

具体的には、蓄積されたビッグデータを、AIを始めとするさまざまなツールを使って分析し、製造プロセスにおける課題の抽出や、装置・設備の故障予測を行うことで計画的で効率的な保守・運用を実現できるようになります。

このようなメリットがある一方で、サーバーの管理・運用が不可欠になってきます。
しかし、OT 側の人たちは必ずしも IT に詳しいわけではありません。
OT による DX 推進において、この点は新たな課題となってくるでしょう。

OT とセキュリティー

さらに、OT 技術の進化によって、セキュリティーも増大してきました。
これまで工場内のネットワークはクローズドなものが一般的でしたが、IoT などによって工場内のネットワークもインターネットとつながるようになってきました。

今まで、特に IoT デバイスはセキュリティー対策が重視されてこなかったこともあり、攻撃のターゲットともなりやすくなっています。
2016年にまん延した「Mirai」は、まさに IoT デバイスを狙い撃ちにしたマルウエアでした。

また、近年では製造業や社会インフラを狙った「標的型攻撃」や「サプライチェーン攻撃」によって生産停止を余儀なくされたという事例も増えてきています。

この点も OT の課題と言えるでしょう。

OT の課題を解決する一案 IT インフラのアウトソーシング化

これまで見てきたように、OT は産業分野の現場における DX を強力に推進する原動力になる一方で、連携する IT インフラの運用やセキュリティーが課題となってきます。

持続可能な OT を実現するには、これら課題の解決が重要です。
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