PCレンタルビジネスを築いた営業が中堅営業パーソンに贈るBtoB営業ワンランクアップ術 【第四回】

作成日:2020/08/03

お役立ちコラム

PCレンタルビジネスを築いた営業が中堅営業パーソンに贈る
BtoB営業ワンランクアップ術【第四回】

今回は、これまでの経験から効果的だった商談でのテクニックをお話します。
テクニックに溺れてはいけませんが、いろいろな“ワザ”を上手に使うことで、受注率を上げることができますので、自分なりによく理解して、うまく活用してください。

4.商談テクニック編

絶対に断らない

時折、商談において過去にやったことがないことや、難しい案件を相談されることがあります。
しかしそのような話が来ても、絶対その場で断ってはいけません。
その場で断ることは自ら商機を逃してしまうことにつながります。

相談されて、その場で「それは無理です」と言われたらどう感じるでしょうか。
きっとお客さまは「なんだ、できるかどうか検討さえもしてくれないのか」と感じるに違いありません。
そんな営業担当者を信頼できるでしょうか。
きっと、お客さまはあなたに二度と相談しなくなるでしょう。
このようなときこそ「宿題」にしていったん持ち帰ります。

もしかしたら、部内、もしくはほかの部署で、似たような案件の事例があるかもしれません。
相談されるということは、新たなニーズでもあるのですから、新しいサービスとして立ち上げることが今後の収益につながるかもしれません。
自分の知っている範囲で断らずに、持ち帰って上司や先輩、同僚、関係しそうな部署に相談してみましょう。
解決方法が見つかれば、お客さまに喜ばれ、信頼感アップは間違いありません。

仮に解決できなくても、きちんと検討した、ということでお客さまは納得してくださるでしょう。
あなたがそのために駆け回ったと知ったら、お客さまはあなたに対して「頑張ってくれた」と評価するでしょう。
そうすれば、次の商談にもつながります。

その場では断らず、一度は受け止める。心がけてください。

惜しみなく情報提供を

第3回でもお話しましたが、お客さまに話をしてもらうための呼び水として、情報提供、特に他のお客さま事例を紹介することは、お客さまの潜在的な課題を顕在化させる手法としてとても有効です。

今日、課題を持たないお客さまはいないといっても過言ではありません。
しかし、お客さま自身が自ら相談してくるならまだしも、正面から「なにか課題がありますか」と聞いても「課題はありますよ」と喜々として語るお客さまはいないでしょう。
否定的なことは認めづらいことでもありますから。

他社での事例を紹介することにより、もし同じ課題を持っていれば、そこには共感が生まれ、自社の課題を語ってくださる可能性は大幅に上がります。
商談で行き詰まりがちな方はぜひ、積極的に他のお客さま事例を紹介してみてください。

「高い」からスタートする

見積もりを出したら「金額、もう少しどうにかならない?」と言われて、受注しようとして短絡的に値引きしようとしていませんか。
値引きはいいですけれど、いくら下げれば受注できるのか、わかっていますか。
それもわからずに値引きをしていいことはあるのでしょうか。

少なくとも、値引き交渉をしてくるのであれば、まだ脈があることは確かです。
もはや検討の余地がなければ断ってくるわけですから。

高さにも質というものがあります。
特にレンタルは、購入やリースとはサービスのレベルが異なるのですから、金額が高めになるのは当然です。
別の調達方法と比較しているお客さまや、漠然と高いというお客さまは、そのことを理解しているのでしょうか。
 
競合と比較して高いのでしょうか。
もし、お客さまは「競合はいくらいくらだった」と発言したら、間違いなく競合にも同じ話をしているはずです。

このように、「高い」と言っている背景にもいろいろな理由があるはずです。
その理由もわからずに値引きするというのは、ビジネスと言えるのでしょうか。

逆に理由があれば対処法もあります。
値引きしてまでも受注する価値がある商談なのか、否か。
きちんとサービスの価値を説明すれば、値引きは最小限に抑えられる可能性はないのか。
もしかしたら、無理して受注しても、そのあともいろいろ要求があってかえって赤字になってしまうのではないのだろうか。
そういった判断をするためにも、安易に値引きするのではなく、まずはその理由をお客さまから聞き出すことが大切です。

スモールスタートは悪くない

営業成績を気にしますと、どうしても大きな商談にしたくなりがちですが、小さな実績を作って、それを大きく育てていくというアプローチは、特に大きな企業に入り込むために有効な戦略です。

もちろん最初から1000台規模の受注が取れればいいのですが、規模が大きくなればなるほど、決済基準のハードルも上がり、社内での調整やさまざまな意見を乗り越えなければ受注できないことがほとんどです。

しかし、部門単位なら決済基準も低く、部門長が承認すれば通ることがほとんどです。
格段に受注しやすいわけです。
そうやって実績を積み重ねていくことで、管理上のメリットなども感じてもらえれば、全社的に導入しようという流れを作ることも難しくはありません。 

いきなり大を狙わず、スモールスタートでまず始める。
そして大きく育て行く。
ぜひ挑戦してみてください。

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