ITの進化とSDGs・カーボンニュートラルへの取り組みを両立するHPEの取り組みとは!

作成日:2022/07/01

お役立ちコラム

ITの進化とSDGs・カーボンニュートラルへの取り組みを両立する
HPEの取り組みとは!

前回は「環境情報の可視化」にスポットを当て、在宅テレワーク下の環境や、サーバールーム内の環境を可視化する取り組みについてご紹介しました。
今回は「じゃあ、実際のIT企業はどんな取り組みをしているの?」「新製品へのリプレースばかりしていたら、かえって環境に悪いのでは?」という疑問に、当社のメイン商材メーカーである、日本ヒューレット・パッカード合同会社 (以下、「HPE」という) のソリューションを例にご紹介します。

HPE の SDGs への取り組み

まずは、HPEの主な取り組みについて、簡単ですがご紹介します。
SDGs ターゲット 具体的な活動
5.
ジェンダー平等を実現しよう
5.1:あらゆる場所における全ての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する
5.5:政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する
管理職、技術職、役員レベルまで女性雇用の拡大
98%のリーダ社員に対して Inclusive Leadership training 実施
ダイバーシティの報告書をジェンダー別に分類開始
7.
エネルギーをみんなに
そしてクリーンに
7.2: 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる
7.3: 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる
オペレーション電力消費の44%を再生可能エネルギーに置き換え
グリーン電力証書を調達し、年間20,000 MWh以上の再生可能エネルギーを活用
ゼロカーボンエネルギー団体であるRenewable Energy Buyer’s Alliance (REBA)に設立時から創立ボードメンバーとして活動に参加
8.
働きがいも
経済成長も
8.5: 2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する
8.7:強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終らせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する
8.8:移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、全ての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する
Corporate Human Rights基準と KnowtheChain 強制労働リスク基準で業界No1を獲得
サプライヤ4社において採用費用50万ドルを労働者へ払い戻し
労働休業率0.02、災害発生率0.05と業界基準を下回る低スコアを達成
9.
産業と技術確認の基盤をつくろう
9.4: 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。 全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う Open COVID Pledgeに署名し、COVID-19の診断・予防・封じ込め・治療のために自社特許の無償アクセスを許可
high-performance computing向けas-a-Serviceを提供し柔軟な利用拡大を推進
省電力データセンターソリューションである、HPE Apollo Platform Managerや HPE Hyperconverged Infrastructure 2.0を発表
12.
つくる責任
つかう責任
12.6:特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する 182製品の二酸化炭素排出量を顧客へ開示、対前年比9倍に拡大
90%以上のHPE製品の材料は再生利用可能
パッケージ改良の取り組みにより、20万ドルの費用削減と1,002トンの排出抑制
13.
気候変動に具体的な対策を
13.3:気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する CDPのClimate分野で8年連続でA Listに選出
2050年までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラル達成目標を公表
オペレーションの炭素排出量を2016年基準で61%削減

出典(抜粋):日本ヒューレット・パッカード合同会社 2020年度 LIVING PROGRESSレポート エグゼクティブサマリー

どれも大企業としてふさわしい、大きな目標に対して、相応な規模の取り組みをされています。
意外と見過ごされがちですが「経済活動を維持、拡大しながら取り組む」という所がミソです。
いくら環境に配慮していても、石器時代に逆戻りしてしまっては意味がありません。

2017年11月に経団連が打ち出した「Society 5.0(ソサエティー 5.0)」というコンセプトでは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、人類社会発展の歴史における、5番目の新しい社会の姿として「超スマート社会(Society 5.0)」を据えており、SDGs の達成とも軌を一にするとされています。

出典(抜粋):一般社団法人日本経済団体連合会 Keidanren SDGs Society 5.0とは

身近な話題

さて、HPEの主な取り組みについてご紹介しましたが、続いてもう少し身近なところから考えてみましょう。
IT機器を利用している企業につきものの、避けては通れない「リプレース」の話です。
「リプレース」という単語から、「古くなったモノ」を「新しいモノ」に置き換えること、と頭に思い浮かべると思います。
ですが、最近では単純に「古くなったモノ」を「新しいモノ」に置き換えるのではなく、「新しいサービス」に置き換えることで手元にある「古くなったモノ」を削減、資源消費や電力消費、CO2排出量の削減に取り組まれている企業が多くなっています。

残る課題

「新しいサービス」に「リプレース」するということは、「古くなったモノ」を処分しなければなりません。
日本の場合、IT資産の処分は、

  1. 情報管理に関する法令(例:個人情報保護法)
  2. 環境に関する法令(例:資源有効利用促進法)

に従って行う必要があります。
欧米ではITAD(アイタッド/IT Asset Dispositionの略、IT資産の適正処理)として、いち早くコンプライアンス・ガバナンスにおける重要な経営課題として位置付けられています。
もちろんHPEでも、世界的なIT企業のトップランナーとしてITAD事業にもチカラを入れています。
日本国内では「日本HPファイナンシャルサービス(HPFES)」が「アセット・アップサイクリング・サービス(AUS)」として、お客さまの不要IT機器資産の適正処分(データ消去・残価の現金化・資産除却)をサポートするためのサービスを展開しています。
しかも、HPE製品だけでなく、すべてのメーカー/タイプのIT機器が買い取りの対象となっています。
「買い取り」という所がミソで、「産業廃棄物処理」ではなく古物の売買を行っていますので、「ゴミ」として捨てる事なく、リファービッシュ、リユース、リサイクルして再びIT資産として有効活用しているという訳です。
2020年度の実績では約300万台以上の機器を買い取り、そのうち87%をリユース、13%を再資源化、2017年から2020年までの4年間で、累計約1800億円のIT機器残価をお客さまに還元しています。

もちろん、買い取ったすべてのIT機器に対してDoD3方式準拠のデータ消去作業を実施、他者貨物と混載せず、どこにも立ち寄らず、お預かりしたIT資産を安全にデータ消去作業場へ運搬するサービスもご提供しています。

不要資産を生まないという取り組み

「古くなったモノ」を「新しいサービス」に「リプレース」と言えば、やはり「Amazon Web Service(AWS)」、「Microsoft Azure(Azure)」、「Google Cloud Platform(GCP)」に代表されるクラウド化ではないでしょうか。
とはいえ、扱っているデータによっては法令での長期保管が定められている。
また、個人情報に直結するようなデータなど、どうしてもオンプレ環境に置いておかざるを得ないものもあると思います。
そこで登場するのが、HPEが提供している「 HPE GreenLake フレックスキャパシティ 」です。
HPE GreenLake フレックスキャパシティとは、必要なリソースを必要なだけ、オンプレミスのように自由に設置でき、パブリッククラウドのように利用した分だけ料金を払う。
初期費用を抑え、効率的なIT利用を目指すお客さまに最適なサービスです。

まとめ

今回は、当社のメイン商材であるHPEのソリューションを例に、SDGsへの取り組みについて書かせていただきました。
HPEのような大企業がSDGsに対しどのような取り組みを行っているか、SDGsと企業活動をどのように両立しているのかを知っていただく事で、お客さまのSDGsへの取り組みを考える一助としていただければ幸いです。

おススメサービス

当社が掲げている【「所有」から「利用」へ】【「モノ」から「コト」へ】の2大テーマは、身近なIT資産、不要資産を削減することへも寄与するのではないでしょうか?
その代表サービスがITインフラコンサンプションサービスです。

筆者

娘とカミさん大好きマン (横河レンタ・リース株式会社 営業統括本部 ITS&システム営業推進本部 システム営業技術支援部2グループ)

主な業務は、構成支援、問い合わせ対応、コラム・メルマガ作成など。
まな娘と、ビールと、ラウドミュージックと、もちろん妻も愛してやまない、アラフィフパパです。

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください

ページの先頭に戻る