ITインフラの適切なサイジングをしませんか?
作成日:2022/10/28
更新日:2024/11/15

ITインフラの適切なサイジングをしませんか?
サーバーなどITインフラのリプレースの際にはさまざまな観点での検討が必要になります。
検討が不足していると、リソース不足による想定外の投資が必要になることや、逆にリソースが余り結果として過剰投資となることもあります。
そこで今回は検討を簡単に行えるツールをご紹介します。
ITインフラをリプレースするには考えることが多い
ITインフラのリプレースにはさまざまなリスクが伴います。
例えば、次の三つが挙げられます。
① 過剰投資のリスク
既存環境のスペックや台数はわかるが普段どれくらいのリソースを消費しているかまではわからない。
ひとまず既存スペック以上の構成にするのが安全か…。
② リソース不足のリスク
現在のシステムでは特にユーザーから性能に関するクレームなどは出ていない。
新しいサービス追加も予定はあるが、取りあえず現行システムと同じスペックで組んでおけば大丈夫だろう。
③ 見えないコストリスク
今後、一部のシステムをクラウド上に移行させてハイブリッドクラウド環境を作りたいが、実際にクラウドに移行した場合の費用がイメージできないのでどうしようか悩んでいる。
このようなリスクを排除して適切なITリソースを見積もるには、現状の割り当てリソースと使用量やピーク時の状況を正しく把握する必要があります。
正しい情報が無いと正しい結果を導くことはできません。
正しい情報を集めるには、仮想化ソフトやハードウエアの管理ツールなど複数のツールから必要なデータを取捨選択して収集する必要がありますが、精緻 (せいち) に情報把握をしようとすればするほど、地味に大変な作業です。
収集する情報が多いほど、分析する知識・労力が必要になるため、わかりやすい項目のみに絞り込んで収集する方も多いのではないでしょうか。
しかも情報を集めただけでは何も始まりません。
収集した情報から平均値、最大値、変更・増加量などさまざまな観点で分析を行い、将来必要になるスペックに落とし込む必要があります。

HPE CloudPhysics で簡単アセスメント
HPE CloudPhysics は VMware 環境専用のアセスメントツールです。
仮想アプライアンスをお客さま先へ展開し、vCenter Server や仮想マシンから情報を取得し、HPEのクラウドサービスと連携してアセスメント / 分析することが可能です。
HPE CloudPhysics 構成イメージ

導入はわずか15分で完了し、7日間以上あれば詳細な分析が可能です。
200におよぶメトリックや200兆個のデータサンプル、300万個のVMインスタンス、4500例もあるアセスメント実績に基づき分析・シミュレーションを行います。
しかもツールは無償提供されます。
HPE CloudPhysics を利用すると、ログインから数クリックで簡単にいつでも見たい時にVMリストやリソースの利用状況のリスト化が実現します。
収集したデータからのライトサイジングやクラウドへ移行した際のリソースやコストのシミュレーションも可能です。
この結果を利用すれば、これまでリソース不足を心配して過剰投資しがちなシステムをスリム化して導入することが可能になります。
つまり、HEP CloudPhysics で、これまで手作業で実施していた情報収集や分析作業の時間・労力を格段に削減して次期導入システムの計画を進めることが可能になります。
適切なサイジングはエコにつながる
ITインフラを構成する機器は、例えば、単に新しいサーバーに置き換えるだけも、1CPUあたりの性能向上や省電力化、電源の高効率化などによる進歩の恩恵を受けることができます。
これに加えて、適切なサイジングを行い、仮想マシンの集約率を向上することで、サーバーやストレージが削減されると、調達や運用のコストが下がるメリットもあります。
更に、昨今話題になっているCO2削減にも貢献ができます。
サーバーなどITインフラを利用する際には電力が必要になりますが、例えば、ハイパーバイザーとして本来3台で済む環境に対して、甘いサイジングにより5台で構成してしまった場合、ハイパーバイザー上で仮想マシンが稼働していなくても、ハイパーバイザーが稼働しているだけでも電力を消費し、この余剰なサーバーを冷却するためにデータセンター側でも余計に電力を消費します。
CO2排出の大半は燃料の燃焼や、供給された電気や熱の使用にともなって排出されるエネルギー起源CO2です。
サーバーの稼働や冷却機器の電源もこの部分に分類されます。
2017年のデータによると、日本国内のデータセンターやネットワークにおける消費電力量は約340億kWh、同年の日本全体の消費電力量は9639億KWhの4%を占めていました。
将来的に、データセンターが日本全国の10%以上の電力を消費する可能性もあると言われています※。
適切なサイジングはまわりまわってCO2削減にも貢献することになります。
※出典:経済産業省「2050年カーボンニュートラスの実現に向けた需要側の取組」の37ページ
最後に
今回は HPE CloudPhysics というツールのご紹介をさせていただきました。
当社では HPE CloudPhysics を利用したITインフラのご提案や導入後のサポートまで一貫したサービスをご提供可能です。
ご興味を持たれましたら、ぜひお問い合わせください。
筆者

文月 (横河レンタ・リース株式会社 営業統括本部 ITS&システム営業推進本部 システム営業技術支援部)
主な業務は営業に対する技術支援やお客さまや社外向けプロモーション活動。
寺社仏閣めぐり (もちろん御朱印集めも) など日本の文化が大好きです!