安全なVPN経由での作業によるアウトソーシングとは

作成日:2023/03/16

お役立ちコラム

安全なVPN経由での作業によるアウトソーシングとは

PC導入のアウトソーシングはどこまで進められるのか。

横河レンタ・リースはPC運用管理者支援のために、さまざまなサービスを用意しています。
本コラムではPC導入時の作業効率、特にアウトソースの可能性について考えてみます。
2022年当社が行った市場調査では、PCの利用期間を短期化しようとする傾向が出ていました。
この利用期間の短期化は、PCの入れ替え作業の負荷を増大させます。

1. 運用管理者の実情

先ほども述べましたが、当社はPC運用の改善のために毎年業務課題について市場調査を行っています。
以下に運用管理者のPC運用の課題を上位から列挙した結果を表記します。

このデータは2022年1月にPC運用管理者にアンケート調査した結果です。

PCの運用・管理の担当業務において負荷の大きい業務について教えてください。

PC機種の選定の負荷が、1番になっています。
次に導入時の対応 (キッティング) が挙がっています。
本コラムでは導入作業に焦点を当てて課題とその対策例について検討します。

2. PC導入プロセス

それではまずPCの入れ替え作業についてまとめます。

1. PC選定

当社の調査でもPCの選定は運用管理者の負荷では上位にランクしています。
テレワークも一般化して、モバイルタイプのPCへの要求が高まっています。
ユーザーの要求が多様化したため、購入機種を絞るのが大変な状況が伝わってきます。

この選定段階では技術的な苦労より社内調整に苦労されている様子がうかがえます。
さらに選定が終わったPCの納期を心配されている運用管理者の声もよく聞きます。

2. マスターPCとマスターイメージ作成

選定したPCをユーザーが使う状態に1台セットアップします。
これをマスターPCと呼んでいます。
このマスター作成も非常に工数が必要です。
動作確認を終えてやっとマスターPCができると、PCの個体情報 (コンピューター名など) を消したマスターイメージを作成します。

3. クローニング

先ほど作成したマスターイメージを使い、必要な台数分コピーを行います。

当社では、導入時に作成したマスターイメージをサーバーに保存しておき、レンタルPCの故障時にはこのイメージから復旧してお客さまに代替機をお送りしています。
マスターイメージを当社で保管することで、障害の復旧が容易にでき、ダウンタイムの最小化が図れます。

4. 個別設定

コンピューター名の設定など、お客さまの社内でなくても設定できる個別設定は当社の工場で作業します。

お客さまの社内でないと設定できない情報や動作確認は、まだ管理者の作業として残っています。

次章で残された作業をどう処理するかをご紹介します。

3. 導入作業アウトソーシングの大きな壁

ドメインへの参加が必須な作業

そもそもドメインへの参加は管理者権限でないとできない作業です。
そのため、管理者の作業工数が導入時に毎回必要になります。
アウトソースする場合には、この管理者権限をアウトソーサーに付与して作業してもらいます。

ドメインに参加することでPCが社内のリソースにアクセスできます。
ソフトウエアによっては、ドメイン参加状態でないとライセンスの関係でインストールできないものもあります。
ユーザーに展開する前に管理者権限で行う作業はどうしても残ってしまいます。

VPN経由で設定作業を実施

vBOX シリーズ


ドメイン参加してからでないとできない作業について簡単に紹介しましたが、当社では上記の課題を解決するためにこの作業をテクニカルセンターで行えるようになりました。
お客さまのネットワークと当社の作業ネットワークをVPN接続して、当社で設定作業を行います。

写真にある vBOX をお客さまのネットワークに接続していただければ、セキュリティーを担保した環境が構築され、納品前に当社でお客さま環境での設定を実施できます。
当社ではこのサービスを2次キッティングと称してお客さまに提供しています。
エンドユーザーがすぐに利用できる状態にしてお届けします。
導入作業だけのために出社していた情報システムの担当者は、そのためだけの出社は必要ありません。

4. これで展開までアウトソーシング可能

今まで、展開作業の前に一度、社内でネットワークに接続してから作業をしていたお客さまにとって社内作業をアウトソーシングできることは、工数削減と作業スペースの課題を解決してくれるサービスになっています。
これで拠点に直接納品でき、大規模な入れ替えも短期間で行えます。
展開作業まで当社でアウトソース可能になりました。

5. データ移行の課題についても

導入フェーズの最後の作業は、旧PCからのデータ移行です。
この作業もなかなか厄介な作業です。
データ移行の課題に対して、当社ではデータレスPC™環境を提供しています。

データレスPCの仕組みを使いますと、ユーザーがデータを保存した時に、ローカルでなくクラウドに自動でデータを保存します。
そのため、PCを入れ替えても自分のIDでログインするだけで、それまで保持していたデータにアクセスできます。

過去のコラムで データをローカルPCに置かない仕組み を紹介しています。
こちらもお時間のある時に参考にしてください。
PCのデータ入れ替え作業も楽になること請け合いです。

ビジネスの変化に対応するためにPCの入れ替え頻度が増えていくことは避けられそうもありません。
運用管理者の工数低減は経営課題になるかもしれません。
今後もレンタルサービスの進化にご期待ください。

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