面倒なPC資産管理、分かっているけどできない台帳管理?

作成日:2018/11/28
更新日:2020/01/09

お役立ちコラム

面倒なPC資産管理、分かっているけどできない台帳管理?

今回のテーマはPC資産管理です。管理のご担当者さま。PC資産管理はどうしていますか? 
PC資産管理の話題になると、いつも管理者の悲痛な声が聞こえてきます。
社内では管理の重要性をちっとも認識してもらえない。
普段は気にも留めていないけど、何か問題が起こると“どうなっているんだ”とすぐに聞かれてしまう。
そんな状況に置かれながらも、管理体制作りが後回しになっている管理者に今回のコラムはお届けします。
『IT資産管理とは』から、『PC資産管理のヒント』までご覧ください。

1.IT資産管理とは何をするのでしょうか?

IT資産管理の基本は、誰が、どこで、何を使っているのか、正確に把握することから始まります。
この情報が正確に集まっていれば様々な利用シーンが思い浮かぶと思います。

IT資産管理の必要性をメリットと結び付けていただけるようにヒントをいくつかご紹介いたします。

IT資産管理のスタートは台帳を整備することです。

IT資産管理評価認定協会では、IT資産管理の基本的な台帳はハードウエア台帳、ソフトウエア台帳ライセンス台帳をあげています。
管理すべき項目を決めて、その情報をIT資産管理ツールでも人手でも正確に収集し、最新の状態に保つことが基本になります。
理屈はシンプルですが台数が多くなり、さらに部署単位での調達が行われると、この台帳の精度を保つことは非常に難しくなります。

ツールだけではできない管理もあります

台帳は作るよりも最新の状況を維持することの方が困難です。
システムだけで情報収集できればよいのですが、やはり人手で収集する情報が残ってしまいます。
人が行う部分については体制と、IT資産管理業務に関するルールの作成が重要なポイントになります。
さらに実効性を高めるために、経営層の協力も欠かせません。

2.苦労して整備した管理台帳…どう活用するべき?

管理台帳を苦労して整備するわけですから、ただモノのアリ/ナシの確認だけではなく、
これを有効活用しない手はありません。

まず資産のライフサイクルを計画する際の利用と、
ソフトウエアメーカーの監査対応の2つの視点をご紹介します。

入れ替え計画をスムーズに!

まずPCの入れ替え計画での利用シーンを見ておきたいと思います。
入れ替えを検討するためには、利用年数や、基本スペックを確認して、入れ替えるPCの選定をおこないます。
台帳の機器導入日、CPUの仕様等をもとに交換すべきPCを選定して、調達計画を立案します。

この台帳をもとに、優先順位の高いPCを入れ替えます。
正確なハードウエア台帳を基に過不足のない入れ替え計画ができることで、無駄なPC購入を発生させません。
さらにソフトウエアの調達まで考慮すると、大きなコストセーブになる場合もあります。

監査対応で命綱になる

最近は、ソフトウエアメーカーによるライセンス監査も頻繁に発生しています。
ソフトウエアメーカーから利用調査依頼の書面を受け取って、驚かれたお客さまもいると思います。
メーカーからの監査対策では、利用されているソフトウエアの把握が重要なポイントになります。
利用されているソフトウエアの把握には、そのソフトウエアが動いているPCの台数が漏れなく把握されている必要があります。
ここでもハードウエア台帳の管理がリスクの大きさを正確に見積もるために重要になります。

3.まずはハードウエアの管理から

調達時の注意

ハードウエア台帳管理は、調達時の台帳への登録からはじまります。

皆さまの企業では調達時の導入作業ルールはきちんと出来ていますか?
どの部署で、PC調達時に受け入れ作業をしていますか?
調達時に台帳記載していれば、単純な作業で、漏れなくPCを台帳登録できます。

情報システム部で一括調達されていない場合には、各部署での受け入れ作業を定期的に確認する必要があります。
この作業が不徹底なために、ハードウエアの管理漏れが発生する場合が多いようです。

ハードウエア管理項目

PCの管理項目についてお話しすると、ツールで既に収集していると思われている管理者が多いようです。

確かにIT資産管理ツールでは、沢山のデータが取得できています。しかし運用シーンを思い返すと、ツールが収集している項目すべてが必要な訳ではありません。
入れ替えや障害対応で必要となる項目は、コンピュータ名、メーカー、シリアルNo、スペック、導入年月日、設置場所などになります。
運用や監査の観点から管理項目を精査し、最新の状況に保持する必要があります。
最新の状況を確認するには変更履歴の管理も重要ですが、それはまた別途ご紹介します。

4.台帳管理に契約情報を利用

年間75万台をOAPC用途として提供している当社では、さまざまなお客さまに資産管理ツールを提供してきました。
ここではハードウエア台帳作成について、有効なノウハウをご紹介します。

契約情報は管理情報

様々な手だてを使ってIT資産管理に必要なデータを収集して、台帳を整備することが重要であることは先にも述べましたが、その情報をいかに適時収集するのかが次の課題になります。

例えばレンタル契約情報の個品番号(当社管理番号)をハードウエア管理番号に代用しいるお客さまもいます。
シリアルNoと組み合わせて導入日やハード構成や月額利用料などをプロジェクトの採算管理に利用しているお客さまもいます。
さらに調達時のベンダーの契約台帳を利用することで、管理漏れPCは発生しにくくなります。

PCの管理番号シール

PCの現物管理で威力を発揮するのが、PCに貼られている資産管理ステッカーです。
入れ替えや棚卸、故障対応でも、PCの利用者が簡単にPCの識別ができるようにしておくと運用管理がスムーズに進みます。
レンタルPCの場合には個品番号(写真参照)を機器IDとして利用すると故障してPCの入れ替えが発生しても、レンタル契約のアップデートにより機器の変更管理が容易にできます。
少ない要員でPC管理をされている場合には、単純ですが有効な施策です。

5.まとめ

PCの資産管理は効率的に行うことによって、コストよりもメリットを享受することができます。IT資産管理は監査対応だけでなく、コスト低減にも貢献できる活動です。資産管理ツールとレンタルサービスとの連携についてご興味のあるお客さまは、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

PC資産管理についてのセミナーレポート

今までに講演したセミナーレポート、コラムをまとめました。

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