心地よい環境とは? 環境の可視化に挑戦!

作成日:2022/06/02

お役立ちコラム

心地よい環境とは? 環境の可視化に挑戦!

近頃、環境問題の報道やECOを意識したサービスがたくさん登場していますね。
企業は自社の SDGs への取り組みを表明することや、調達先の選定の際にも調達先の SDGs の取り組みを考慮する例が増えてきています。
SDGs で掲げているゴールはどれも短期では解決できない内容ばかりです。
企業は SDGs に取り組む事で取引先や消費者、投資家から単に短期的な利益追求だけではなく、長期的なビジョンをもって地球規模の課題解決に貢献する企業として認識され、企業価値を高めることが期待されます。
しかし、企業は単に「 SDGs に取り組んでいます 」と表明するだけではなく、自社の SDGs への取り組みに対してKPIを設定し、定量的・定性的に可視化する必要があります。
今回のテーマは可視化といっても業務の可視化や環境の可視化など、さまざまな可視化があるなかで、近年一層身近になった“環境情報の可視化”のお話です。

適切な換気、できていますか?

新型コロナウイルスがまんえんし、これまで以上に自分の生活環境、オフィス環境に関心を持ったのではないでしょうか。
厚生労働省からは換気の目安として室内の二酸化炭素 (CO2) 濃度1000ppm以内を維持することというガイドラインが公表されました。

言葉で「CO2濃度1000ppm以内」といっても「具体的にどんな状態なの?」と思いませんか?
ここで具体的な行動に移した方が、多数いらっしゃったようで、「CO2モニター」という空気中のCO2濃度を計測する機器を買い求める個人・企業が増え、商機ととらえ製品を取り扱う企業も増えました。

別のコラム でオススメのテレワーク製品として紹介した当社のIさんも行動に移したひとりです。
CO2濃度が一定の値を超えるとCO2モニターが警告を出すので、「警告のタイミングで換気をする」という行動をしていましたが、その後「定期的に換気をする」という行動の意識付けができたようです。
快適な環境で仕事ができ、CO2濃度が高くなると懸念される眠気の問題も解消と一石二鳥です。

サーバールームの環境を可視化してみました

個人でも環境に対する意識が変わってきていますが、当然、当社としても意識し、空気清浄機の追加投入など、オフィス環境の改善や各環境情報の可視化を進めています。

その活動のひとつがサーバールームの環境情報の可視化です。
当社は日本ヒューレット・パッカード社の プラチナパートナー です。
最新のサーバー、ストレージやネットワーク機器を多数所有し、日々お客さまのニーズに応えるために技術検証やさまざまな
サービス
を提供しています。

当社も テレワーク を導入しているため、通常のオフィスフロアやサーバールームに立ち入ることは少なくなってきていますが、新しい検証機の導入やレイアウト・配線変更などの際にはやはり出社してサーバールームで作業することになります。

サーバールーム自体の空調は建物自体の管理システムによって監視され、サーバー導入環境にありがちな、部屋の温度上昇は回避できています。

部屋の状態を可視化する観点は温度・湿度以外にも、例えば既出の二酸化炭素濃度や騒音値、照度など多数あります。
今回導入したセンサーでは温度、湿度、照度や気圧の測定だけではなく、揮発性有機化合物(VOC)の測定や測定値からCO2量への換算などが可能なツールです。
VOCは光化学スモッグやシックハウス症候群の元とも言われており、VOCやCO2の値を見ることで、その室内の空気の質・状態を確認することができます。
サーバールームでは温度、湿度ばかりに目が行ってしまい、IT機器にとって適切な環境を作ることが優先されますが、人が働く場所であることに変わりはないので、エンジニアにとって少しでも快適な環境を作っていきたいですね。

今を対象にするだけじゃない、可視化して課題にとりくまなければならない対象とは?

今回は「部屋」という限られた空間でリアルタイムのCO2やVOC量を測り、部屋の環境の可視化を行いましたが、環境問題を語る上では、そのサービスや機器の利用を終了する際に行う廃棄など、ライフサイクル全体で地球環境に負荷をかけていないかもチェックする必要があります。

例えば、ITには IoT や AI などの技術によるさまざまな環境問題解決が期待されていますが、同時にITを利用する際に発生する大量の電力消費を筆頭に、生産・物流工程など全ライフサイクルでのCO2排出量の増加が懸念されています。

この問題に対して、各工程におけるCO2排出量を可視化し、削減に向けた課題に取り組むことを明示する企業が増えています。
確かに、サーバーを利用することでCO2削減効果が出ても、そのサーバーの原材料を生産する現場でそれを上回るCO2を排出していては元も子もありませんから、現状を把握し、課題を整理するためにも可視化することは重要ですね。

まとめ

今回、可視化というテーマで、自宅やサーバールーム環境の可視化から最後はIT環境におけるCO2排出量の可視化について取り上げてみました。
「なんで横河レンタ・リースが環境の話?」「流行にのって環境の話なんて安直すぎません?」と思われる方、今後のコラムも読んでいただければその理由もわかるはずです。
乞うご期待ください!

執筆

文月 (横河レンタ・リース株式会社 営業統括本部 ITS&システム営業推進本部 システム営業技術支援部1グループ)

主な業務は営業に対する技術支援やお客さまや社外向けプロモーション活動。
寺社仏閣めぐり (もちろん御朱印集めも) など日本の文化が大好きです!

おススメサービス

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください

ページの先頭に戻る