最新計測器の動向、便利な測定機能
～スペクトラムアナライザ編2～

ホッピング信号、チャープ信号、ランダムに発生する異常現象などの測定に苦労していませんか？

ホッピング信号、チャープ信号、ランダムに発生する異常現象などは、一般的な掃引法のスペクトラム・アナライザでは必ずしも正確に捉えることができずにいましたが、近年のシグナル・スペクトラム・アナライザ（アンリツ MS2690A/MS2691A/MS2692A）のFFT解析機能を使うことで確実に確認することができるようになってきました。

捉えた信号をキープして、多面解析とズーム表示
取り込んだRF信号データを、「スペクトラム（図1）」、「パワー vs. 時間（図2）」、「周波数 vs. 時間（図3）」、「スペクトログラム表示
（図4）」、「CCDF」と、複数の視点から現象を検証できます。また、「スペクトログラム表示（図4）」では周波数、時間、パワーの3つの情報を一度に表示するので信号の振る舞いを直感的に確認できます。さらにキープした信号に対して瞬時的な現象がおきた部分をズーム表示することもできます。下図は、電源On時に出力が無変調となった後、瞬間的にスペクトラムが広がる不具合を捉えています。

不具合を見逃さないコマ送り再生
取り込んだRF信号データに対して、解析区間を変えていくことにより、バースト信号の過渡応答や不要スプリアスの発生などをコマ送り再生できます。
電源On時の無変調信号出力の確認や、スペクトラム波形が安定するまでの経過などスペクトラムアナライザでは確認できなかった現象を何度でも確認できるため、不具合原因の特定に役立ちます。

取り込んだRF信号データを内蔵の信号発生器から再生出力
取り込んだRF信号データを、内蔵のベクトル信号発生器用の波形パターンに変換して、再生出力ができます。
一度取込んだ不具合信号を何度も繰り返し再現できるため、原因究明および不具合解消に便利です。

※出典・参照：アンリツ website：MS2692A ソリューション「スペアナでは見えなかった現象が見える”FFT解析機能”」

通信モジュールのRF評価に苦労していませんか？

無線通信モジュールを搭載した機器は、登録認定機関による電波法に基づく技術基準適合試験に合格する必要があります。また、製品の開発過程においても、技術基準適合試験と同様の測定器を使用して事前評価が行われます。

※出典・参照：ローデ・シュワルツ IoTソリューションカタログ「通信モジュール/製品評価」

アンリツ　MS2692A

高性能スペクトラムアナライザをベースとして、広帯域31.25 MHz（オプション搭載時：最大125 MHz）のFFT解析によるベクトルアナライザとデジタイザ機能を実現し、さらに、オプションで変調解析機能、ベクトル信号発生機能、BER測定機能を1台でサポートする最高水準の性能を持つシグナルアナライザです。

MS2692A

■商品コード	2582041
■メーカー	アンリツ
■主要な特徴と機能	・最高水準の基本性能（ダイナミックレンジ、測定精度、測定スピード）・波形データを高確度に捕捉できる強力なデジタイズ機能・5G NR（sub-6GHz）に対応　広い測定ダイナミックレンジを生かしたEVM性能：0.5%未満　EVM測定時にボタン一つでダイナミックレンジを最適化・高性能ベクトル信号発生器を内蔵可能　1台で無線機の送受信試験に対応し、設置スペースや検査コストの削減に貢献　キャプチャ&プレイバック機能を利用して、フィールド環境を再現

レンタル料金
基本料金（1カ月）	¥956,000

MS2692Aのレンタル情報

ローデ・シュワルツ　FSV

ラボ環境、生産ライン、および現場でのあらゆる汎用測定タスクに最適なアナライザです。コンポーネント、チップセット、基地局を測定する際、最大160 MHzの解析帯域幅で最新のセルラー規格と無線規格に対応したデジタル変調解析を行えます。

FSV

FSV13

■商品コード	2583069
■メーカー	ローデ・シュワルツ
■主要な特徴と機能	・信号解析帯域幅：最大160 MHz ・タッチスクリーン採用のユーザーインタフェースによる5 GHzでの使いやすく直感的な操作・長い信号シーケンスを記録できる200 Mサンプルの信号メモリ・チャネルパワー/ACLR、C/N、C/N0、占有帯域幅、スペクトラム・エミッション・マスク（SEM）、スプリアス・エミッションなどのスペクトラムの測定機能の豊富なセット・広帯域幅キャプチャとデジタルI/QデータエクスポートのためのI/Qアナライザ