データ移行の負担を減らす対策

作成日:2020/01/22

お役立ちコラム

データ移行の負担を減らす対策

はじめに

Windows に限らず、PCを利用していると避けることのできない作業の一つに「データ移行」があります。
一般的にデータ移行作業はOSのアップデートや機器の老朽化に伴うPCのリプレースが発生した際に実施されることが多いのではないでしょうか。

OSアップデートについてはご存じのように、これまで大きなシェアを占めていた Windows 7 が2020年1月にサポート終了を迎え、Windows 10 への移行が課題となっています。

そして、PC老朽化によるリプレースについては、国税庁の「減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表」によると通常のPCの耐用年数は4年としており、実際のPC入れ替えも3年~5年程度にしている例が多いようです。
しかし、ハードディスク、バッテリーなどの消耗部品は使用頻度により寿命が大きく変わるため、仮に長く使用してハードディスクが故障してしまいますと、データが取り出せなくなるといったリスクが発生します。
そのため現在では2、3年の比較的短い間隔で定期的に入れ替えを実施する運用を進めている企業も多くなってきました。

このように、PCの運用に伴うデータ移行、そしてデータの保全は、今後のビジネス用途の環境では非常に重要なものになっています。
今回はWindows のデータ移行手法と当社の取り組みについてお伝えしたいと思います。

Windows PCのデータ移行手法

一般的な移行方法

Windows PC のデータ移行を実施する場合以下のような方法が考えられます。

  • 手作業
    外付けのハードディスク、USBメモリ、ネットワークを経由して旧PCのデータをコピー、その後に新PCへ同様の方法で接続してコピーを実施します。
  • OS機能のバックアップツールの使用
    Windows 7 のバックアップ機能を利用して外付けのハードディスク、USBメモリ、NASなどにデータをコピー、その後に新PCの「[バックアップと復元]に移動 ( Windows 7 )」からリストアを実施します。
  • サードパーティー製の移行ツール
    さまざまなメーカーより、データ移行用のソフトウエアが提供されており、Windows のデータ移行に適したソフトウエアも提供されているため、これらを活用して移行を実施します。

これらの手法を簡単にまとめると図のようになります。

手法 メリット デメリット
手作業
  • コストがかからない
  • コピーしたい内容を選択できる
  • 作業が複雑
  • 作業単位で操作が必要
OS機能バックアップツール
  • コストがかからない
  • バックアップとしてデータが残る
  • バックアップデータの管理が必要
一般的なサードパーティー製移行ツール
  • 操作が容易なことが多い
  • バックアップとしてデータが残る
  • 対象ごとにコストがかかる
  • バックアップデータの管理が必要

これらの手法には一長一短があり、ソフトウエア購入の予算やデータの保存先といった設備の検討、また、作業の実施は管理者/ユーザーのどちらが実施するか、取得したデータをだれが管理するのか、といった作業対応を考慮して手法を選択する必要があります。

上記のようなデータ移行作業はPCを入れ替えるごとに必要になり、定期的な作業であるにもかかわらず煩雑になってしまうことが多くあります。
また、「はじめに」で触れたように、PCがデータ移行のタイミングまで使用できれば良いのですが、HDDの故障などによりデータが失われてしまう可能性もあります。

このことから、Windows PC のバックアップを定期的に取得できる環境を構築し、取得するバックアップデータを使用してデータの移行を実施することができれば理想的ですが、現実的にすべてのユーザーが使用するPCのバックアップを適切なタイミングで取得することは難しいと思います。

当社の取り組み

当社は長年PCのレンタルサービスを提供する中で、PCリプレースによるデータ移行、また、それに伴うPC運用について取り組んできました。
その結果、「そもそもデータをPCに置かなければいいのでは?」という一つの解にたどり着きました。

その結果、PCのデータをファイルサーバーへリダイレクトすることで、PCにデータを保存しない「 Flex Work Place Passage 」(以下、Passge)の提供を開始しました。
Passage を導入することで、インストール時にデータをファイルサーバーへアップロードすれば、以降はデータがファイルサーバーへ保存されるためPCを入れ替えるだけでデータを使用することができるようになります。

その後、クラウドストレージサービスへの対応という要望を多くいただき、データを Microsoft 社 OneDrive for businessへリダイレクトする「 Flex Work Place Passage Drive 」(以下、Passage Drive)の提供を開始しました。
Passage Drive も同様に、データが OneDrive for business に保存されるため、導入後はPCを入れ替えるだけでデータを使用することができるようになります。

Passage、Passage Drive いずれの製品も移行ツールを用意していますので、別途移行するためのツールの導入や、データコピーを手作業で行う必要はありません。

これらにより、ユーザーデータをPCに保存しないことで、PCをリプレースする際もデータ移行作業の必要が無くなり、ユーザーは新しいPCでこれまで通りログインすれば使用できる環境を実現しました。

Flex Work Place Passage DriveWR内ページリンク

最後に

一般的にデータ移行は、計画・テストを実施したのちに実施する必要があり、大きな工数がかかります。
今後の Windows 10 の運用にはアップデートへの対応にも考慮する必要があり、このような作業はできる限り管理者の工数を割かずに実施できるようにするかが非常に重要です。
また、PCの紛失や盗難などのセキュリティー対策、働き方改革という面からもデータをPC内に入れずに運用することでさまざまなメリットがあると考えています。

このようなさまざまな課題を解決することのできる Passage、Passage Drive は現在、そしてこれからの Windows 運用に適した製品です。

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください

ページの先頭に戻る