「デジタル変革対応」「2025年の崖」回避に向けたIT基盤の選び方

デジタル変革は待ったなし、“2025年の崖”を回避するIT基盤の切り札
「HCI」を選ぶ際に押さえておくべきポイント

デジタル変革を阻害する「2025年の崖」をどのように回避すべきか

出典 (抜粋)) 経済産業省 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

「デジタル技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ことと定義されるデジタル変革 (DX:デジタルトランスフォーメーション)。テクノロジーの進展によって、膨大なデータの収集、分析、活用が可能になったことを背景に、Uber や Airbnb をはじめとする新たなビジネスモデルが次々と登場し、既存のビジネスの枠組みを破壊するほどのインパクトを与えています。

一方、国内においては、経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート」で、いわゆる「2025年の崖」というシナリオが示されました。これは、既存のレガシーシステムの維持管理費の高騰や、IT人材不足などにより、デジタル活用による企業成長が阻害され、年間最大12兆円の経済損失が見込まれるという内容です。

このシナリオには、「既存のITシステムの維持管理に関する状況の改善」と「新たな領域における成長」という二つの側面があります。

一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会 (JUAS) が公開した年次レポート「企業IT動向調査2019」(2018年度調査) によると、企業のIT予算の約8割が既存のレガシーシステムの維持管理に使われており、新規開発に使われているのは約2割であることが示されました。さらに、ITシステムの保守運用コストがIT予算の90%以上を占める企業は、約40%にのぼっています。

企業は、DXの実現に向け、既存のITシステムに関する技術負債の課題を解消し、新たな成長領域にIT予算を再配分していくことが重要なのです。

出典) 一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会 企業IT動向調査2019 (2018年度調査)

刻々と変化するビジネス要件に迅速、柔軟に対応するIT基盤が求められる

従来のIT基盤には、ビジネス要件からシステム構成を検討し、調達するまでの時間的問題や、初期導入コストの問題、また、コンピューティング資源の増減といった変更に対する柔軟性に欠ける問題がありました。

こうした課題に対して、仮想化技術の発展が大きな変化をもたらしています。例えば、サーバー仮想化によって、1台の物理サーバー上で複数の仮想マシン (VM) を稼働できるようになりました。また、仮想化によってサーバー機能の迅速な提供、リソースの効率的な活用やハードウエアの初期投資コストの抑制といった多くのメリットが得られるようになったのです。

しかし、仮想化技術によってサーバー機能の迅速な提供は実現できても、従来型の物理サーバー、ストレージ、ネットワーク機器による3層型のIT基盤では、仮想サーバー環境の構築には数日、数週間を要するため、ビジネス機会損失につながりかねません。

ますます変化のスピードが速まり、多様化していくビジネス環境において、デジタル化により発生する大量のデータとトランザクションを処理しながら業務改革や新規ビジネスの早期立ち上げ、リアルタイムな経営判断を実現していくためには、刻々と変化するビジネス要件に、迅速に、柔軟に対応可能なIT基盤の構築、運用が求められているのです。

仮想化技術に特化した HCI が、DX時代のIT基盤の「切り札」に

こうした課題の解決が期待されるのが HCI (ハイパーコンバージドインフラ) です。これは、仮想化基盤を構築するのに必要なサーバーやストレージ、ネットワーク、さらにはハイパーバイザーや運用管理ツールなどのソフトウエアが統合されたアプライアンス製品のことです。

汎用 (はんよう) 的なIAサーバーをベースに、コンピューティング機能とストレージ機能が統合され、さらに、仮想化基盤の運用に必要なソフトウエアもパッケージされているため、仮想サーバー環境の構築や拡張がスピーディーに行え、導入と運用工数を削減可能です。

中でも、「HPE SimpliVity」は、データの重複排除や圧縮を全自動で、リアルタイムに処理することが可能です。DXによって爆発的なデータの増加が予想される中で、一般的な HCI よりも1,000倍の精度で重複を判定し、CPUに負荷をかけることなくSDS (ソフトウエア・デファインド・ストレージ) への書き込みや重複排除、圧縮を行うことができます。

さらに、極小サイズでデータ管理を行えるため、従来比で約40倍という効率的なストレージの利用が可能になります。HPE SimpliVity は、DX時代に適した HCI 製品の一つだといえるでしょう。

運用の負荷軽減や事業継続性 (BCP) にも貢献する HPE SimpliVity の優位性

HPE SimpliVity は、運用管理にもメリットがあります。一般的に、新たな製品を導入すると、新たな管理ツールの習熟や複数のツールの使い分けで運用の手間と時間がかかる懸念があります。

HPE SimpliVity の運用管理はすべて、「VMware vCenter」から行えるため、新たなツール習熟の必要がありません。また、高機能なバックアップツールや WAN 最適化装置、災害対策システム用ソフトウエアが標準搭載されており、上述した重複排除、圧縮の特長によって、データ圧縮と合わせると60~70%のデータ削減を実現します。

これにより、1TBのローカルバックアップ・リストアを60秒で実行可能で、57%の顧客が、日単位・時間単位だったRTO (Recovery Time Objective:目標復旧時間) を分単位まで改善することができました。導入企業の中には、それまで7時間以上かかっていたバックアップを5分で完了できたという事例もあります。DX時代においてはデータ活用が企業の成長を左右するといっても過言ではないため、HPE SimpliVity の高速バックアップ機能はDX推進に大きく貢献します。

「待ったなし」といえるDXの推進において、これまで数日かかっていた仮想サーバー環境の構築が、わずか数時間で完了可能な HCI は、企業のIT基盤としてますます重要な役割を担っていきます。企業成長に貢献するIT基盤を構築するために、自社の目的にあった HCI 製品を選ぶことが重要です。

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