Exchange Online とは?複数人で情報を共有できるメールサービスを解説 後編
作成日:2021/06/24
【 Microsoft 365 】Exchange Onlineとは? 複数人で情報を共有できるメールサービスを解説
Microsoft Exchange Online は、メールの管理や組織内外のスケジュール共有、会議室・備品管理を一元管理できるクラウドサービスです。
今回は、後編の内容を説明します。
- ■ 前編: Microsoft Exchange Online のサービス概要とプラン
- ■ 後編: Microsoft Exchange Online の特徴、メールに関する便利機能
Microsoft Exchange Online の機能を最大限に使いこなして業務を効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。
Microsoft Exchange Online の特徴
さまざまな機能やアプリケーションが利用可能な Microsoft Exchange Online 。
特徴は以下の4つです。
メールの受送信だけでなく、法人向けのサービスならではの特徴があります。
Microsoft Exchange Online の特徴
- スケジュール共有
- 会議室・備品管理
- さまざまな端末からアクセス可能
- ウイルス・スパム対策
スケジュール共有
組織内外の人とスケジュール共有が可能です。
他の人のスケジュール確認や共同作業、チームの管理に便利でしょう。
組織外の人とスケジュールを共有する場合は、自分のスケジュールを公開する範囲(アクセス権)を指定できます。
スケジュール公開範囲パターン
- アクセス許可なし
- 空き時間へのアクセスのみ
- 時間、件名、場所を含むスケジュールと空き時間へのアクセス
会議室・備品管理
会議室や備品用など、場所や物に割り当てるメールボックスを作成することで、予約の管理を行えます。
Microsoft 365 全体管理者、もしくは Exchange 管理者の権限があれば、メールボックスを作成可能です。
管理者が以下の作業を行えば、会議室の予約とその承諾・辞退の処理が行えるようになります。
Exchange Online (プラン1)
- メールボックスの作成
- 会議出席依頼の処理方法の設定
- 予約可能時間、最大利用時間、予約ポリシーの設定
- スケジュールの共有・アクセス権限設定
さまざまなデバイスや場所からアクセス可能
Microsoft Exchange Online は、下記のデバイスからアクセスできます。
使用可能なデバイス
- Windows Phone
- Windows 8 タブレット
- Android
- BlackBerry®
- iOS デバイス (iPhone および iPad) など
また、クラウドベースのサービスであるため、必要な時にどこからでもアクセス可能です。
出先での作業や、リモートワークや在宅勤務の際に役立ちます。
ウイルス・スパム対策
クラウドベースのフィルター サービス「 Exchange Online Protection (EOP) 」 が搭載されており、スパムメールやウイルスが潜むメールを検知・削除します。
受信したメールは以下の過程を経てメールボックスに至るため、安心して開封できるでしょう。
- 接続フィルター
- マルウェア検査
- ポリシーフィルター処理
- コンテンツフィルター (スパム対策・スプーフィング対策)
Microsoft Exchange Online のメールに関する便利機能
Microsoft Exchange Online には、メールに関する便利な機能が5つ備わっています。
煩わしいメールボックスの整理や、情報漏えい対策を行う手間を省けるでしょう。
大容量ファイルを添付
受送信できるメールサイズの既定は、最大25MBです。
大容量ファイルも問題なく添付できます。
「大容量ファイルを送りたいのに送れなかった」ということがなくなるでしょう。
また、管理者はメールサイズを1MBから150MBまでカスタマイズ可能です。
メール・共有フォルダをオフラインで確認
Exchange キャッシュモードを使用すれば、オフラインでメール・共有フォルダで確認できます。
メールボックスのコピーと共有フォルダがコンピューターにダウンロードされるためです。
既定では12カ月分のデータがダウンロードされますが、任意の期間をダウンロード設定することができます。
オフラインで作業できるため、ネットワークに接続できない外出先でもメール・共有フォルダを確認できて便利でしょう。
また、接続料金を削減でき、低速ネットワークへの接続で操作が遅くなることを避けられます。
バックアップ
Microsoft Exchange Online はクラウドサービスであるため、 Microsoft データセンター内にある複数のデータベースにメールボックスがリアルタイムで複製されます。
そのため、どれか一つのデータベースでシステム障害が発生しても、ユーザーは作業を中断することなくメール機能を使用可能です。
自動アーカイブ
古いメールは、無制限アーカイブ機能によりアーカイブメールボックスへ移動されます。
アーカイブメールボックスの容量は最大100GB用意されますが、そのうち90GBを使用すると自動拡張アーカイブに変換されて記憶領域が追加されるため、アーカイブできるメールの量は実質「無制限」です。
また、アーカイブメールボックス内で削除したメールは、 14日間なら回復できます。
誤送信による情報漏えい防止
メールの誤送信防止機能五つが標準装備されています。
組織外への情報漏えい防止に役立つでしょう。
- メールヒント
組織外のメールアドレスをTo/CC設定すると警告(ヒント)を表示。 - 遅延送信
送信ボタンを押したあと、いったん送信せずに送信トレーにとどめておき、そのあと実際に送信。
送信ボタンを押してから送信までの時間は設定が必要。 - トランスポートルール
特定のルール下でメールフローを制御。
組織外へのメールを禁止/組織外へのメールを上司の承認制に設定/組織外へのメールに免責事項を追加 など - データ損失保護 (DLP)
トランスポートルールの機能拡張。機密情報を検出。 - Office 365 Message Encryption
暗号化されたメールを送信可能。閲覧するためには認証が必要。
まとめ
後編では、Microsoft Exchange Online の特徴、メールに関する便利機能について紹介しました。
スケジュール共有や会議室・備品管理を行えるだけでなく、セキュリティー対策も万全な Microsoft Exchange Online 。
メールはバックアップや自動アーカイブ、さらには誤送信による情報漏えいを防止することができます。
Microsoft Exchange Online の機能を最大限に使いこなして、業務を効率化しましょう。
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横河レンタ・リース株式会社 マーケティング本部 CDセンター