かなり深刻 !? 運用管理者が抱える課題とは ?

作成日:2022/02/10

お役立ちコラム

かなり深刻 !? 運用管理者が抱える課題とは ?

今回取り上げるのは、「ITインフラの運用」についてです。
【サーバーの保守】について別のコラムでご紹介しましたが、今回はサーバー保守と対を成す関係の【サーバー運用】についてご紹介します。

サーバー運用のお仕事とは? 

別コラムでご紹介した内容のおさらいとなりますが、「保守」と「運用」についてあらためて業務別で細分化してみます。

「運用」の業務内容について
保守 運用
ハードウエア障害対応 アクセスログなどの監視
システム障害対応 HW/SWのサポート期限管理
システム復旧作業 課題管理
Firmwareアップデート 機器の更改・追加
バックアップ実施 バックアップ計画・管理
  運用マニュアル作成・整備

上記の通り、ITインフラの「運用」という業務は自社で活用しているシステムを安定稼働させ、ビジネスの継続性を確保するためにサーバーやネットワークなどを監視。
その上で最適化するのが主な業務であることが見て取れます。
このITインフラの「運用」という業務についてもう少し掘り下げます。

「運用」の業務内容について

ITインフラの「運用」という業務は、「保守」の業務と同様にシステムを活用するためにはなくてはならない業務であることは皆さんもご存じの通りかと思います。

システム監視

【監視】と一言で言っても、監視の対象や内容、粒度などはさまざまです。
監視対象とその内容について、以下などが一例としてあげられます。

監視対象 内容
死活監視 システム外部からサーバーなどに対して一定時間置きにping送信し、応答が一定時間内に返ってくるかどうかを監視する。
サーバーがダウンしているかを迅速に知ることができるため、サーバー運用監視に欠かせない監視のひとつ。
ネットワーク監視 ネットワークの異常遅延や接続障害、障害が発生しそうな予兆を早期に発見するための監視。
一般的な監視方法としては、外部から定期的に信号を送り、一定時間に正常な応答があるかを監視する方法などがある。
システムログ監視 サーバーやストレージ機器等などのハードウエア、あるいは各種ソフトウエアなど、ITインフラが稼働している最中に発生するさまざま情報、その記録データである「ログ」を監視・分析し、異常発生をいち早く検知するために実施。

機器の更改/追加

システムの安定稼働を実施するうえで異常検知も大事ですが、定期的にシステム更改を実施し、稼働しているシステムの安定稼働だけでなく効率化なども図る必要があります。
システム更改をせずに同じハードウエアやソフトウエアを長い期間利用し続けると、システムのサポート期間を過ぎてしまい、障害対応や不具合解消ができなくなってしまいます。
そうなる前にITインフラの更改が必ず必要になってきます。
更改するといっても、対象となる機器やそのタイミング、予算はどれくらい必要なのか、どういった構成にするのか・・・ など、システム更改するためには多くの決定事項があるため、ITインフラの運用管理者は計画的に検討する必要があります。

また、稼働中にシステムのリソースが枯渇してしまうのも重大な業務影響が発生するトリガーになりかねません。
サーバーやストレージ機器に搭載されているHDD等の容量が枯渇してしまうと、保存したいはずのデータが保存できなくなります。
また、メモリ容量が不足すると、稼働しているシステムに動作遅延などが発生し、業務へ悪影響を与えかねません。
そうなる前に実施するのが、機器のリソース追加です。

こちらについても、どれくらいの容量が不足していてどこまで増やせばいいのか、その予算はどれくらい必要なのか、いつ実施するのか、といった頭を悩ませることが多くあります。

「運用」業務の課題とは?

ITインフラの安定稼働には必要不可欠な存在である、システムの運用管理者は前述の通り、多岐にわたる業務が常にあるため、いつも忙しい、というイメージがあります。
そんな運用管理者の抱える課題とはどんなものがあるのか、お話したいと思います。

運用担当の人員不足

以前から叫ばれていることではありますが、少人数、なかにはシステムの運用を一人で実施されている企業も少なくありません。

前述の通り、システム運用業務はさまざまな業務の集合体のようですが、それをたったの一人で実施しているとなると、かなりの負担がのしかかっているというのは容易に想像ができるかと思います。
もしも、そのような状態で担当者不在時にトラブルが起こって業務影響が発生してしまったら、、、と思うとゾッとしてしまいますよね。
そういったことのないよう、人員確保は必要になってきます。

技術/スキルの不足

運用管理するうえで、ITの基礎知識はもちろんのこと、企業が利用しているシステムのハードウエアやソフトウエア、利用しているアプリケーションからネットワークに至るまで、幅広い知識やスキルが求められます。
また、IT知識のほかシステム更改や追加、課題管理といったマネジメントスキルも求められます。
どちらか片方の知識だけあれば良いというものでもないうえに、技術は日々進歩を続けており、新しい知識を次々と覚えなくてはならないのも大変な事項のひとつでもあります。

人的ミスの削減方法が検討できない

近年、システム運用の自動化というのがたびたび話題にあがります。
この理由は、人為的なミスから引き起こされるシステム障害等の削減と、工数削減にあります。
しかし、いざ業務の自動化を実施しようとしても、そのノウハウはもちろんのこと、どの業務が自動化できるのか、どの業務を人の手で実施すべきなのかという線引きが必要です。
その線引きがとても大事なことではあるのですが、決定するにはさまざまな要件をまとめたうえで考えなければならないため、こちらもかなりの工数が割かれてしまいます。
結果として、「今、できているからいいや」と開き直り、検討が進まない。といった声もちらほら聞こえてきます。

システムの一元管理ができない                     

企業の抱えるシステムが複雑化している昨今、システムが安定して稼働しているかを監視するのはもちろん大事なことですが、システム監視はあくまでも「システム管理」をするうえでのひとつの手法に過ぎません。ビジネスをするうえで、抱えているシステムの構成情報やサポート期日、いつ頃導入したのかといった細かい情報の管理も必要です。
しかし、こういった情報を一元的に管理するのが一苦労という声を耳にします。
エクセルで管理していても、前任者が人事異動等で不在となってしまっていつ更新されていたのかわからない、、、なんてこともしばしばです。

以上のように、運用管理者は少し例を挙げるだけでもこれだけの課題を抱えています。
どれもすぐにクリアにならない課題ばかりのため、課題解決には相当なパワーが必要です。

今も昔も多くの課題を抱えている・・・

まとめ

今回はITインフラの「運用」という点に特化したお話をさせていただきました。
「保守」の業務についてお話した際にもお伝えしましたが、「運用」の業務も大変な業務であることがご理解いただけたのではないでしょうか。

当社のサービス

大変な運用業務をご支援するため、当社では「Yellow Dash Support」というITインフラの保守運用支援サービスをご提供しています。
定期的に発生する管理者パスワードの変更や新入社員入社時のアカウント追加など、お客さまと合意した作業を当社サポートエンジニアが遠隔で実行するサービスや、仮想基盤上の仮想マシン構築を自動化する仕組み、当社から遠隔で運用監視を実施するなど、大きな工数が発生する場面で業務支援をさせていただいております。

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