最近話題の Power Apps とは?

作成日:2022/03/11
更新日:2022/05/24

お役立ちコラム

最近話題の Power Apps とは?

今回取り上げるのは、「Power Apps」についてです。
近年、「ローコード開発」や「ノーコード開発」と呼ばれているソフトウエア開発手法が注目を集めています。
そのローコード開発について、今回と次回の2回に分けて、Power Apps について、Power Apps をつかった実体験についてまとめます。

そもそも「ローコード開発」とは何か?

Power Appsについてお話しする前に、そもそも「ローコード開発」とは何かについて簡単にお話しします。
「ローコード開発」とは Python や Java、C言語といったプログラミング言語で記述したソースコードを可能な限り書かずにソフトウエア開発を行う手法のことを指します。
ウォーターフォール型と呼ばれる従来のシステム開発は、要件定義や設計に大きく時間を割き、プログラミングをしたのち、テスト工程を経てシステムがリリースされます。
それに比べてローコード開発ではほとんどプログラミング言語を利用しません。
その代わりにプラットフォーム側で用意しているGUIを利用しながら開発を進めていきます。
ローコード開発はレゴブロックや積み木に例えられることが多いのですが、それくらい手軽にアプリ開発などができるので、近年とても注目が集まっています。
また、ローコード開発はGUIを用いていることから開発途中でアプリの動作を確認することができます。
そのため開発工程の段階で動作修正が可能なため、手戻りが少なく、システム開発の工数が削減されることも期待されています。

Power Platform とは? 

Power Apps についてお話しする前に、Power Platform についてまずはお話しします。
Power Platform はマイクロソフト社が提供しているクラウドサービスで業務アプリケーションを構築・運用するためのプラットフォームを提供しています。
Power Platform には今回お話しする Power Apps のほか、Power Automate、Power BI の3つから構成されています。

Power Apps

ローコードでアプリの作成ができるプラットフォームです。
PowerPoint の UI と Excel関数のような感覚でアプリケーションの作成ができます。 
Power Apps については後述で詳細を記載します。

Power Automate

利用者が業務で日々行う作業などを自動化し、ワークフローを簡単に作成することができるサービスです。
Power Automate もシンプルな操作で初心者から熟練の開発者まで、だれでも作業タスクの自動化を行うことができます。

Power BI

Power BI はマイクロソフト社が提供しているセルフサービスBIツールです。
BIツールとは、企業が蓄積しているさまざまなデータを分析し、その結果から得られた知見をもとにビジネス等の活動に活かすためのツールです。
そして、BIツールの中でもエンドユーザー自身でデータ分析やレポートの作成が可能なのが Power BI などを代表とするセルフサービスBIツールです。
Power BI はWebやモバイルデバイスを通じてレポートを簡単に作成・閲覧することができるので、データ分析のほか、見やすいレポート作成もツール自体がサポートしています。

Power Virtual Agents

誰でも簡単にローコードでチャットボットの作成が可能なサービスです。
Power Virtual Agents で作成したチャットボットから Power Automate のフローを呼び出すといったことも可能なため、連携をすることでより高度で幅広い自動化の実現ができます。

今回はこの3つの中から、ローコード開発サービスである「 Power Apps 」についてお話をします。

Power Apps とは?

Power Apps は前述の通り、マイクロソフト社が提供しているローコード開発サービスです。
マイクロソフト社が提供していることもあり、SharePoint Online や Teams 、Excel といったサービスとも組み合わせて利用できます。
この Power Apps では3種類のアプリケーションを開発することができます。

キャンバスアプリ

主にユーザーが利用するアプリで、Web上の編集画面を利用し、デフォルトで存在するパーツを駆使して簡単にアプリケーション開発ができるサービスです。
デフォルトのパーツを有効活用したり独自の設計でオリジナルのアプリを開発したりといったさまざまな選択ができるのも特徴のひとつです。
今までのシステム開発はプログラミング言語を勉強するという敷居の高いところからスタートしなければいけないため、なかなか手を出しにくかったという方もいるかと思いますが、キャンバスアプリはシステム開発の経験が無い方でも少し勉強するだけで簡単に開発ができます。

モデル駆動型アプリ

主に管理者向けのアプリで、Dataverse を利用してデータ管理をメインとしたアプリケーションを作成できます。
Dataverse とは、Power Platform 内で利用できるデータベースのようなもので、ビジネス アプリケーションによって使用されるデータを安全に保存し、管理することができます。
キャンバスアプリは画面レイアウトなどをある程度自由にデザインできるのですが、モデル駆動型アプリでは画面レイアウトには自由度がなく、使用するコンポーネントによって決まるところがあります。
また、実際にアプリを作成するとなった場合、キャンバスアプリに比べると難易度は上がってしまいます。
しかし、キャンバスアプリで作成したアプリでは機能がひとつのみなのに対し、モデル駆動型アプリは複数の機能をまとめてひとつのシステムとして開発ができるので、特に業務システムなどのアプリを開発するには適したものです。

ポータル

主に情報発信を行うためのWebサイト形式のアプリで、デフォルトで用意された機能を組み合わせることで組織内外のユーザーへ公開することができるWebサイトを簡単に作成できるサービスです。
こちらもローコードで作成できるため、Webページやコンテンツの作成を簡単に行うことができます。

まとめ

今回は Power Platform、そして Power Apps についてお話ししました。
筆者自身は Power Automate は少しだけ触れたことがあるのですが Power Apps についてはあまり知識もなかったのでとても良い機会を得られたと思っています。

当社の若手社員が今回お話しした Power Apps を用いてローコードでのアプリ開発にチャレンジしました!

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください

ページの先頭に戻る