ハードウエアの管理がソフトウエア資産管理の近道だった ~ ITAM World2017 講演資料から ~

第1回 レンタルサービス活用事例のご紹介

はじめに

本資料はITAM World2017(2017/6/9開催)で当社が行ったセッションを基に資料として書き起こしたものです。ご好評をいただきましたハードウエアとソフトウエア管理の関係の重要性をお伝えします。
ITAM Worldは昨年(2016年)まではSAM Worldとして主にソフトウエア資産管理の啓蒙活動をするイベントでした。今年(2017年)からはSAMを含め、広くIT資産管理を紹介するイベントになっています。
レンタル会社である当社がITAM Worldで講演するのを不思議に思われるかもしれませんが、PCレンタルを通してお客さまの資産管理に深くかかわってきた長年のノウハウをご紹介するため、毎年セッションを行っております。

1.PCレンタルは短期か長期か?

2016年当社レンタル期間比率

え!レンタルPCを資産管理するの?
1週間借りて、資産管理なんて必要ないでしょ!


レンタルPCの資産管理のお話を差し上げると、レンタルは1~2週間程度で返却するものと考えているお客さまからは、いつもこんな感想が漏れてきます。


しかしながら昨年度、実際に当社のレンタルをご利用になった約80%のお客さまが、 1年間以上の長期レンタルをご利用になっております(右の図を参照)。 CDレンタルのイメージが強いためか、市場ではいまだにレンタルと言えば短期利用がメインだと思われています。
短期でのご利用目的は多くの方のご想像通り、展示会や研修等でのご利用です。

それに対して、長期レンタルをご利用のお客さまのほとんどは、OA用途で利用されています。長期利用されているお客さまは、リースや購入よりもレンタルによるPC資産管理の運用メリットをご理解いただいているお客さまです。どんなメリットかが本日のテーマになりますが、そこにはPCを長期間で利用するためのサービスが用意されていることをご理解ください。

2.PC管理者の課題

PCの資産管理を考える前に、管理者が抱える課題がどのようなものがあるのか次のようにまとめました。

  課題
People 複雑化するリスクへの対応スキル
セキュリティー
コンプライアンス
ライセンス
Process 管理体制
PC管理者の人員不足
アウトソースの検討
廃棄の徹底
Technology IT資産管理対象に対する新しい技術への対応
管理ツールの有効活用
ソフトウエアTag
ライセンスメーターリング(稼働率に応じた最適投資)

PC管理者の課題を「人(People)」、「管理プロセス(Process)」、「技術動向(Technology)」の3つに分けて見ていきます。

人(People)に関する課題は、複雑化するPC端末の課題に対応する人材の問題です。例えばセキュリティーについて報道されない日がないくらいに、喫緊の課題になっています。またライセンスのコンプライアンスの問題もソフトウエアメーカーからの監査要求が増加していることを考えると対策が急がれます。このように緊急度や難易度が高い課題に対応するために必要な人材確保や育成については、長期的な展望をもって取り組む必要があります。

管理をより効率的にする技術動向(Technology)として、あまり聞き慣れないソフトウエアTagについてご紹介しておきたいと思います。ソフトウエアTagは、ソフトウエアを供給する側がソフトウエアの出所を証明する技術になります。このTagによって、出所が明確ではないソフトウエアをインストールすることを避け、セキュリティーやコンプライアンスのリスク低減を目的にしています。最近では、IBM社のソフトウエアには全てTagが付いて出荷されています。IBM社では、Tagを使った監査ができるようになってきています。まだ多くのソフトウエアメーカーの対応が進んでいませんが、アメリカ国防省の入札条件にもなっており、今後この分野の技術進展について注視する必要があります。

そして今回、焦点をあてるのが、管理プロセス(Process)に関する課題です。多くの企業ではPC管理者が少なくなる一方でありながら、管理への要求レベルは上がる一方です。少ない人数で多くの作業や難しい課題に対処しなければなりません。今回は管理プロセスをPCのライフサイクルの観点から課題を整理し検討を進めていきたいと思います。

3.PCのライフサイクルとレンタルサービス

下の図は、当社のPCライフサイクル管理のサービスメニューになっております。長年に渡りお客さまからいただいたご要求に基づき、当サービスメニューが追加・改善されてきました。そこから管理者の課題が垣間見えてきます。既に、PCのレンタルにおいては長期レンタルが一般的であるとご紹介しておりますが、レンタル会社が下図の様なサービスを持っている理由も、自然なこととしてご理解いただけるでしょう。

PCのライフサイクルは調達から始まり、導入から運用、データ消去を経て廃棄に至るプロセスを指します。

下の図に書かれているサービスメニューは一般のBPO(Business Process Outsourcing)ベンダーが提供しているサービスと遜色のない品揃・品質になっております。PCレンタルを長期間ご利用いただく為には、調達から廃棄(返却)までBPOベンダーと同様にお客さまをご支援する必要があるためです。

クライアントPCの標準化、運用のアウトソースへの管理者ニーズにお応えしています。

PC管理者の課題

次回は、管理者がどのようにレンタルの付帯サービス(PCライフサイクル管理サービスメニュー)を利用し、運用の効率化を実現しているか、事例を交えながらご説明します。

次回以降のテーマについて

次回以降の内容については以下となります。

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