HPE Synergy検証レポート3

「HPE Synergy」の進化を横河レンタ・リースが実機で検証
HPE BladeSystemからの注目すべき3つの変化とは?

システムと完全に統合されたイメージストリーマー

 そして第3の進化として挙げられたのが、「HPE Snergyイメージストリーマー」の存在である。これはサーバーに割り当てるOSイメージの作成と展開を行うためのアプライアンスであり、Synergyはこれをシステムの一部として、シャーシに格納できるようになっている。

HPE Synergyイメージストリーマーの外観
HPE Synergyイメージストリーマーの外観。Synergyではこれをシャーシに格納でき、システムに統合した形で利用できる。

 「BladeSystemではOSイメージの取得と展開をICspで行っていましたが、これはBladeSystemとは独立したアプライアンスであり、OneViewから利用することもできませんでした」と高橋。また仮想化環境やイメージを格納するためのストレージも、別途用意する必要があるという。「これに対してSynergyのイメージストリーマーは完全にSynergyの一部になっており、OneViewから統合的に操作できます。また単にOSイメージを取得・展開するだけではなく、ホスト名やIPアドレスなど、ホスト固有のパラメーターを個別に設定することも可能です」。
 Synergyイメージストリーマーを活用すれば、類似したサーバーのOS環境を、高速かつ大量に構築することも容易になる。これは仮想化基盤の展開はもちろんのこと、汎用的なデータベース・サーバーの立ち上げや、Hadoopのようなマルチノード環境の構築でも、威力を発揮するはずだという。
 これら3つの進化に加え、ファームウエアとドライバーがバンドルされた状態で提供されるようになったことも、Synergyの大きな魅力だと高橋は指摘する。「従来 はiLO(HP Integrated Lights-Out)やNICなどのファームウエアを個別に適用する必要があり、バージョンの違いなどでトラブルが生じる危険性がありました。しかしSynergyではその心配もありません」。

DevOpsを推進しデジタル変革を加速する存在に

 ここまでの説明でもわかるように、Synergyは物理サーバーの構成を、まるでハイパーバイザーでVMを立ち上げるかのように、手軽に行えるようになっている。これによってオンプレミスサーバーの可能性は、大きく広がっていくはずだと伊藤は語る。
 「BladeSystemもVirtual Connectを実装するなど、ブレードサーバー製品としては非常に先進的な存在であり、当社も数多くのお客様に販売してきました。社内にも5セットの実証環境を用意し、仮想化基盤はもちろんのこと物理クラスタとしての利用も提案しています。当社にとってBladeSystemはこれからも重要なサーバー製品であり続けると考えていますが、SynergyはDevOpsを加速する存在として、オンプレミスサーバーに新たな価値を提供できるはずです。今回の実機検証でも、その可能性をはっきりと感じることができました」。
 その具体的な用途としては、オンプレミスでのスピーディな実装が難しいためパブリッククラウドを利用してきた新サービスを、Synergy上で立ち上げるといったユースケースが考えられるという。Synergyならアプリケーション開発者が、セルフサービス型でサーバーを立ち上げることも可能になるからだ。
 「Synergyの登場によって、オンプレミスとクラウドの境界はさらに曖昧になりました。これが普及していけば、アプリケーションをより自由に配置できる環境を享受できようになり、デジタル変革も加速していくのではないでしょうか」。

クラウドの利便性とデジタルトランスフォーメーションをあなたのマシンルームにお届けします

HPE Synergyはクラウド環境が提供するインフラの俊敏性をオンプレミス環境でも実現する次世代型プラットフォーム製品です。これまでもインフラのリソースをプール化し、柔軟なリソース提供を実現する製品はありましたが、HPE Synergyは「Infrastructure as a Code」という新しい概念を具現化しています。APIを経由したコントロールを可能にしており、アプリケーションのコードの一部としてインフラのリソースを操作することが可能になります。この特徴は従来のアプリケーション開発者とインフラ管理者の連携業務を大幅に削減・短縮し、クラウド環境で実現される俊敏性を企業IT部門が自ら提供することを可能にする点で、従来の製品群と一線を画す戦略製品となっています。

製品のコンポーネントは日本でも多くのお客様にご採用頂いているHPE BladeSystem c-Classの実績を通じて設計されたものであり、冗長化されたコンポーネント上で物理配線を極限まで削減した、より高い集約密度、低消費電力を実現しています。従来型のインフラ提供形態もサポートしており、標準装備の統合管理機能を通じて、物理サーバーや仮想サーバーが集約される様々なワークロードの実行環境の管理を可能とする、次世代の統合基盤として最適な製品です。

別途提供している従量課金型サービスと組み合わせることで、オンプレミスでありながら「所有から利用へ」と加速するデジタルトランスフォーメーション時代に求められる企業ITの提供形態の変化にも対応していくことが可能です。

横河レンタ・リース株式会社様はHPEの「サーバー」「ストレージ」そして「ネットワーク」製品の導入実績を多数お持ちの販売パートナー様でHPEプラチナパートナーとしてご活躍いただいております。特にエンジニアの皆様の深い知識に裏打ちされた、HPE製品を最大限に活用いただく提案はお客様からの信頼につながり高い評価を得ていらっしゃいます。いち早くHPE Synergyの知見を蓄積頂いている横河レンタ・リース株式会社様を通じて、より多くのお客のデジタルトランスフォーメーションのご支援に繋がることを期待しております。

日本ヒューレット・パッカード株式会社
ハイブリッドIT事業統括
ハイブリッドIT製品統括本部
統括本部長 本田 昌和

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