廃棄における課題とセキュアなデータ消去

作成日:2019/03/06
更新日:2021/03/24

お役立ちコラム

PCの廃棄に関わるコストとリスク
~購入とレンタルでは大きく差が出ることをご存知ですか?~

Windows 10 の登場によるOSライフサイクルの考え方の変化や、働き方改革の一環として、生産性向上が求められる中、PCのライフサイクルが短期化する傾向にあります。
入れ替えの頻度が増す中で見過ごせないのが廃棄作業の負荷です。
PCのライフサイクルの最後には、「廃棄」、つまり、使い終わったPCの処分をするというイベントが必ず発生しますが、「廃棄」を意識してPCを調達されている方はどれほどいらっしゃるでしょうか。
実は、PCの調達方法によって手間やコスト、さらにはリスクについて差が出ることがあります。
そこで今回は、PCの「廃棄」の観点から、考えてみましょう。

1.購入とレンタルで異なるPC廃棄の手間

国内で購入したPCを廃棄する場合、「資源有効利用促進法」(改正リサイクル法)に基づいて各メーカーから委託を受けて、一般社団法人パソコン3R推進協会(以下、PC3R)が回収を行っています。(10台未満の場合)
いわゆる「PCリサイクルマーク」の付いた家庭用PCは無償で回収が行われますが、業務用PCの回収は有償(PC3Rに見積もりを依頼)となっており、さらに回収を手配しなければなりません。
また、メーカーによっては一度に廃棄する台数や機種、購入年によって引き取り先が異なることもあります。
例えばDELLでは1度の回収が9台までの場合はPC3Rに回収を依頼しますが、10台以上の場合は、メーカーが有償で回収を行っています。
詳細はメーカーサイトで見積もりを依頼してください。

一方レンタルではどうでしょうか。
レンタルの場合は、レンタル終了日にレンタル会社が回収するので、廃棄の手間はありません。
回収費用もレンタル費用に含まれているので、追加のコストがかかることはありません。
このように、レンタルは手間いらずでPCを使い終えることができるのです。
廃棄の確実な実施はPCの資産管理にとって重要な管理になります。
次にPCの廃棄を徹底できなかった場合のリスクの例をご紹介します。

2. 必ず廃棄しないとライセンス違反のリスクも

意外と多いのが、リプレースで使い終わったPCを廃棄せずにそのまま社内に残してしまうことです。
おいておく場所の問題もありますが、盲点なのは廃棄されたはずのPCにインストールされているソフトウエアがライセンス違反につながる可能性があるということです。
仮にソフトウエア会社の監査が入った場合に、ソフトウエアのライセンス証書が廃棄されているPCが社内に残っていると、ライセンスの正当性が証明できず、違反に問われてしまう可能性があるからです。
このようにコンプライアンスの観点からも廃棄の処理は重要であり、確実にPCを回収するレンタルのほうが安全といえるでしょう。

3. PC廃棄時のデータ消去は確実に

使い終わったPCにはさまざまな企業活動の情報が残っています。
そのためPC廃棄時にはデータ漏えいを防ぐために、PC内のディスクに保存されているデータを消去する必要があります。
しかし、「ゴミ箱」を空にしただけではデータは消えません。
あくまでディスク上のファイルの管理情報を消去しただけで、データそのものの大半はディスク上に残っているからです。
したがって、万が一PC廃棄業者から何らかの形でディスクが流出してしまったときにデータを抜き取られてしまう可能性もあるのです。

廃棄時にデータ消去を行うには、専用のディスク消去ツールを使います。
ディスク消去ツールは、ディスク全域にわたって「0」などの無意味なデータを上書きすることで、ディスク上のデータを消去します。
横河レンタ・リースでは、レンタルをご利用のお客さまにはデータ消去ツールを無償で提供しています。
返却前にこのツールを利用してお客様自身でデータ消去をしてから、引き取りを行うことも可能です。
もちろん引き取ったPCは工場でデータ消去を行います。
有償になりますが、回数を指定してデータの上書きを行い、作業報告書の発行も行っています。

4.そもそもPCにデータを置かないという解決法「データレスPC™」

この10年足らずに間に、PCのディスク容量は数百GB~1TBと著しく増大しました。
それに従ってディスクに保存されているデータも増大化しています。
しかし、これだけのデータを廃棄するPCから新たなPCに移動するには、数時間から、場合によっては数日かかることもあります。
そこで、横河レンタ・リースが提案しているのが「データレスPC」という考え方です。
Flex Work Place Passage Drive」はPC内のデータをPC内のディスクには保存せず、サーバーやクラウド上のストレージに保存することで「データレスPC」を実現するソリューションです。
「データレスPC」により、PCリプレース時のデータ移行時間をゼロにするだけでなく、サーバーやクラウドストレージに保存することで、データの保全性を高めることができます。

PCのライフサイクルが短くなる傾向にある中、今後、PCのリプレース、廃棄というイベントは増えていくことが予想されます。
今後は、業務効率化や担当者の働き方改革の観点からも、廃棄時の作業内容も考慮にいれながらPC調達の方法を考えていくことが重要になっていくことでしょう。

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