課題で選択!長期・短期パソコンレンタルを解説 前編
作成日:2021/09/01
更新日:2024/06/26

長期・短期パソコンレンタルの選び方を解説 前編

近年はパソコンを保有するのではなく、レンタルする考え方が広がっています。
購入ではなくレンタルすることで、情シスや企業にとってさまざまなメリットが期待できるからです。
パソコンレンタルには、長期・短期の大きく二種類があります。
それぞれにメリットやデメリットがあるため、それらを踏まえてどのように選べばよいのかを前編・後編に分けて解説します。
- ■ 前編:長期・短期パソコンレンタルのメリットやそれぞれの特徴
- ■ 後編:リース・購入・レンタル、どの調達方法を選択するのが適切か
パソコンレンタルに興味をお持ちの情シス担当者・管理者の方は、ぜひご覧ください。
パソコンレンタル (長期・短期) のメリット
まずは長期・短期ともに、パソコンレンタルには以下3つのメリットがあることを解説します。
- パソコンの調達手続きが簡略化される
- キッティングサービスを受けられる
- 導入後のサポートが手厚い
パソコンの調達手続きが簡略化される
パソコンレンタルを利用すると、購入する場合と比べてパソコンの調達手続きを簡略化できます。
レンタルパソコンは自社の資産とならないため、購入するよりも事務手続きが少なくなるケースが多いためです。
多くの場合、パソコンレンタルを利用する際は、まず自社からレンタル会社に要望を伝えます。
そして要望をもとに、レンタル会社がパソコン機種の選定や見積もり、調達、配送などを行ってくれるため、自社が行うべき手続きを軽減できます。
しかし購入などの調達の場合は、パソコンの選定や発注先ベンダーの選定、見積もりなどの作業は自社で行うケースがほとんどです。
情シスだけではなく、調達部門などと連携して事務作業を進める手間もかかるでしょう。
パソコンレンタルでは、機種の選定や見積もり、調達などの作業は事前にレンタル会社が大量仕入れを行い在庫をしているため、品揃えの中から見合った機種選ぶだけで調達手続きが簡略化されます。
キッティングサービスを受けられる
パソコンレンタルでは、指定した状態でパソコンを届けてもらうキッティングサービスが受けられます。
一般的にパソコンを社内に導入するためには、各種設定やソフトウエアのインストールが必要です。
パソコン導入時の設定作業などは情シスが担当するケースが多く、導入台数が多いほど負担も増えてしまいます。
しかしパソコンレンタルを利用すれば、最初から設定が完了された状態で納品してもらうことが可能です。
導入後のサポートが手厚い
パソコンレンタルサービスには、パソコンが納品されてからのサポートが手厚いというメリットもあります。
導入後に受けられる代表的なサポートは、次のとおりです。
- 使い方、トラブルなどの相談
- パソコン故障時の修理手配代行
- 動産総合保険への加入
法人でレンタルパソコンを導入すると、何かしらのトラブルが発生する可能性があります。
例えばパソコンが急に動かなかったり、再起動を繰り返しても治らない場合、故障である可能性が高く、従業員からは情シス部門へ至急相談を入れることになります。
トラブルが発生した場合でも、パソコンレンタルであれば専用の窓口に連絡をすることで、速やかに対処法を教えてもらうことが可能です。
パソコンが故障した場合にも、レンタル会社に連絡すれば代替えパソコンの手配や修理手続きを代行してもらえます。
購入やリースの場合、保守加入条件によっては修理期間が長くその間は古いパソコンを社内で一時的に利用することで生産性が悪化し業務に支障が出てしまうことも想定されます。
長期パソコンレンタルのメリット
明確な定義はありませんが、一般的に長期パソコンレンタルは、レンタル期間が1年を超える場合を指すことが多く、長期パソコンレンタルには、以下二つのメリットがあります。
- 利用期間に応じて割引を受けられる場合がある
- パソコンの在庫を抱えなくて良い
利用期間に応じて割引を受けられる場合がある
長期パソコンレンタルでは、利用期間に応じて割引を受けられる場合があります。
具体的な割引率や期間の設定は、レンタル会社によって異なりますが、多くの場合、半年や1年単位での長期契約をすると、割引が受けられるようになっています。
最初から長期の利用が決定しているならば、長期レンタル契約とすることで毎月の料金を抑えられる可能性があります。
市場調達価格やリース料金との比較をしても、レンタル会社の一括調達によるボリュームディスカウントが効いてるため、購入と遜色のない価格設定がされることが多いです。
さらにレンタル料金には、保守や動産保険などのサポートが付いているため、それらを含めて比較することで、よりリーズナブルに感じることもあるでしょう。
パソコンの在庫を抱えなくて良い
長期間のパソコンレンタルでは、故障時のスタンバイ機や社員の増加を見越したパソコンの在庫を最小限で運用することが可能です。
パソコンレンタルはリース契約とは異なり、不要になれば解約、必要な時に追加調達が柔軟に行えるためです。
また、解約にあたり短縮期間の割引率を割り戻した調整金が一部発生しますが、リースのように残リース料が違約金として発生するわけではありません。
そのため、パソコンレンタルでは必要に応じてパソコン台数を柔軟に増減できます。
必要以上に在庫を抱える必要はなく、利用者が減少すれば解約をしてパソコンの返却ができます。
追加のパソコンをレンタルすることも可能なため、「いつか使うかもしれないから」といった理由で、不要なパソコンを自社に抱えておく必要がありません。
短期パソコンレンタルのメリット
短期パソコンレンタル (レンタル期間が1年以下) には、以下2つのメリットがあります。
- 必要なスペックのパソコンがすぐに手に入る
- 無駄な投資を抑えることができる
必要なスペックのパソコンがすぐに手に入る
短期パソコンレンタルを利用すれば、必要なスペックのパソコンがすぐに手に入ります。
基本的にレンタルパソコンは、レンタル会社の在庫から出荷されるため、発注を行ってから数日以内に届きます。
そのため「急な社内研修や出張でパソコンが必要になった」という場合でも、短期レンタルであればすぐに解決できます。
取り扱っているパソコンの機種や台数が多いレンタル会社に依頼すれば、必要なスペックのパソコンも簡単に見つかるでしょう。
短期パソコンレンタルは、最短一週間から利用可能なため、必要なパソコンをスピーディーかつ一時的に調達するのに役立ちます。
無駄な投資を抑えることができる
短期レンタルパソコンを利用すると、無駄な投資抑制につながります。
レンタルを利用しない場合、パソコンの調達手段は購入かリースのどちらかとなりますが、特に繁忙期だけの利用であったり、催事イベントや研修など一定の期間のみ利用する場合、それらが終了した時点でパソコンが不要となってしまうでしょう。
また来年以降同じ用途で利用する場合も、その間パソコンは倉庫に保管され年間で数回しか使わない不稼働品となってしまいます。
それらを回避するためにも、短期レンタルパソコンを利用することが望ましく、費用面を抑え、保管場所の確保も不要になります。
必要な時だけ調達することができることは短期レンタルパソコンの最大のメリットだと言えます。
リースの場合は、最低利用期間が2年と定められているため、短期用途での利用には向かないでしょう。
まとめ
今回はパソコンレンタルそのもののメリットや、長期・短期レンタルのメリットについて解説しました。
パソコンの調達手続きを簡略化したい場合や、故障時・導入時における手厚いサービスを受けたい場合は、パソコンレンタルがおすすめです。
レンタル期間には長期 (1年超) と短期 (1年以下) が存在するため、自社の要望に合った期間を選びましょう。
次回は、リース・購入・レンタル3つの方法から、どの調達方法を選ぶべきかを解説します。
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