デジタルにも整理整頓を!ファイルサーバーアセスメントを活用しよう

作成日:2024/01/31

お役立ちコラム

デジタルにも整理整頓を!ファイルサーバーアセスメントを活用しよう

「ファイルサーバーアセスメント」をご存じでしょうか?
「アセスメント」とは「評価」や「査定」のこと。
ファイルサーバーの利用状況や運用状態を調査することが、「ファイルサーバーアセスメント」です。

散らかったデスクの上では仕事がはかどらないように、ITインフラも散らかったままでは本来の性能を発揮できません。
ITインフラの有効活用のためには、アセスメントがとても重要なのです。
本コラムでは、そんな「ファイルサーバーアセスメント」という言葉を初めて聞いた方のために、その内容を簡単にご紹介します。

「サーバーのアセスメント」とは?

まずは、どんな時にサーバーのアセスメントが必要になるか、確認してみましょう。
例えば、次のような問題を感じたことはないでしょうか。

【いつの間にかファイルサーバーの容量がひっ迫している。】

多くのユーザーが利用するファイルサーバーの運用においては、特定の部署やユーザーが、本人でも気付かないうちに大量のデータを保存していたり、担当者が変わったために、過去の不要なデータがいつまでも残されたままになっていたりすることがあります。
一つ一つの影響は小さくても、こうした状況が重なることで、いつの間にかファイルサーバーの容量がひっ迫しているかもしれません。

【不要だと思って削除したファイルが、実は必要なものだった】

自分が不要だと思ったファイルでも他のユーザーには必要であることや、その逆の状況は、複数人で共有するファイルサーバーでは抱えがちなトラブルの種です。
これも一見、小さなことに見えますが、このように要 / 不要が判断できないために、いつまでも不要なデータを削除できないままでいること。
また、いつか重要なデータをうっかり削除してしまうような大きなトラブルにつながりかねません。

【ファイルの保存場所が整頓されておらず、目当てのデータにたどり着けない。】

毎日生成される作業の報告やログのようなデータは、自分だけが分かれば大丈夫だと思って、取りあえず手近なところに保存してしまいがちです。
しかし、数年後に確認が必要になった場合や、将来、別の担当者が確認するときには苦労してしまうかもしれません。
こうした問題の積み重ねも、トータルでは業務上の大きなロスにつながってしまいます。

また、人力でこれらの問題を解決しようとすれば、問題の全容の把握から実際の対応まで、膨大な工数がかかってしまいます。
こうした状況への対処のために、アセスメントの実施が必要なのです。

どうやって「アセスメント」する?

それでは肝心の「アセスメント」は、実際にはどのように行えばいいのでしょうか。
それには「アセスメントツール」のご活用がおすすめです。
「アセスメントツール」とは、導入することでサーバーの分析を自動的に行ってくれるツールのことです。

対象の環境に導入すれば、環境内のファイルの容量や所有者を一覧で確認すること、また、ファイルがいつ作成されたのか、いつ更新されたのかなど、ツールごとにさまざまな分析項目を閲覧することが可能になります。
ここまでご紹介してきたようなファイルサーバーの運用上さまざまな課題を、人力で完璧に把握することはほとんど不可能に思えますが、アセスメントツールを活用すれば、簡単にわかりやすく確認することができるのです。

アセスメントツールが提供する機能について

個別のツールによって異なりますが、基本的にアセスメントツールは次のような機能を提供しています。

  • 容量分析
    環境内のファイルの容量を一覧表示し、大きい順に並べ替えることや、ディレクション別にサーバー容量の占有状況を確認できます。
    部署ごとにディレクションが分かれている環境なら、特定の部署に対応を促すことが可能になります。
  • 日時分析
    ファイルがいつ作成されたのか、いつ使用されたのか、いつ更新されたのかなど、ファイルの利用状況を確認できます。
    長い間使用されていない大容量ファイルなど、優先して整理すべき対象の発見に役立ちます。
  • 所有者分析
    ファイルの所有者が誰であるかを確認できます。
    誰のものか分からなかったデータなど、アンタッチャブルな存在にも対処可能になります。

また、アセスメントを低いコストで定期的に行えるようになるのもメリットの一つで、そこから、ファイルサーバーの使用容量増加の規模やスパンを把握できるようになります。

これまでは「経験と勘」から導いていたサーバー・ストレージの増設計画も、定期的なアセスメントによる傾向予測が伴えば、無駄な支出を抑えることはもちろん、そもそも予算申請を通しやすくすることにもつながるかもしれません。

アセスメントをした後は

冒頭でお伝えした通り、アセスメントとは「評価」のことです。
アセスメントを行うことで、ファイルサーバーなどの現状を評価、把握することができたとしても、それだけで問題が解決するわけではありません。

アセスメント後には、次のような対策を行うことをご検討ください。

  • すでにファイルサーバーの容量が足りなくなっているのであれば、不要なデータの削除やストレージの追加購入が必要です。
    また、別の既存ストレージにデータを移行するのも有効な手段です。
    例えば、更新頻度が高いデータはそのままサーバーに残し、長期にわたって利用されていないが削除もできないようなデータは、大容量のHDDストレージに移行してしまうことで、コストを抑えつつ適切な管理が可能です。
  • 対症療法だけではなく、運用上のルール決めも重要な対応の一つです。
    せっかくデータを削除、移行しても、すぐにまた容量がひっ迫してしまっては意味がありません。
    各部署で使用できる容量を定めることや、大容量データは別のストレージに保存することなど、問題を再発させないためのルールの運用を徹底しましょう。

その他のアセスメント

ちなみに、アセスメントの対象となるのは、ファイルサーバーだけではありません。
仮想環境を利用しているITインフラ環境においては、常に適切なサイジングが求められる都合上、アセスメントは非常に重要な役割を担います。

当社のコラムで、過去に仮想環境用のアセスメントツールについてもご紹介しています。
こちらもぜひご一読ください。

おすすめの「アセスメント方法」!

ここまでアセスメントツールの活用と、アセスメント後の対応についてご紹介しましたが、実は、これらをまとめてお任せすることができる「アセスメントサービス」も提供が広がっています。
アセスメントツールを活用したアセスメントサービスでは、ツールによる分析結果の一覧表示を確認し、どの部署がファイルサーバー容量を大きく占有しているか、長い間更新されていない不要なファイルはどれか、など対象の環境の問題点を分析、解説してくれます。

対処方法のアドバイスを受け、簡単に対策を進めることや、分析結果をレポートとして発行してくれるサービスを利用すれば、そのレポートを元に、説得力をもってサーバーの利用改善やルールの施行を社内に訴えることも可能でしょう。

当社も、お客さまのご希望の環境に合わせたアセスメントツール、アセスメントサービスのご案内を行っています。
ファイルサーバーの容量不足にお困りの方や、運用方法にお悩みの方はもちろん、長い間ファイルサーバーを使っているものの、その全体像を把握できていないという方は、本コラムをきっかけに、サーバーアセスメントをご利用してみてはいかがでしょうか。

おまけ

当社では、ハイブリッドIT環境において、どこでもサーバー管理ができるデジタルタッチポイントサービス「 Yellow Dash Support 」をご提供しています。
RPAで事務作業を自動化した後は、IT機器の管理もツール&サービスを活用してアウトソーシングしてみてはいかがでしょうか!?
IT環境管理と運用にお悩みであれば、ぜひご相談ください!


また、IT インフラのサブスクリプションサービスである「 Cotoka for Systems 」では、導入、構築から運用管理、セキュリティー対応などアウトソーシングが可能です。
オンプレミスの IT インフラをパブリッククラウド感覚で利用することができる本サービスもご紹介します。

筆者

屋敷 (横河レンタ・リース株式会社 営業統括本部ITS&システム営業推進本部システム営業技術支援部)

主な業務は、構成支援、問い合わせ対応、チラシ、セミナー準備などの販促活動。

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