Windows 11 にアップグレードすべきか徹底解説 性能・注意点 前編

作成日:2023/02/16
更新日:2023/08/10

お役立ちコラム

Windows 11 にアップグレードすべきか徹底解説
 性能・注意点 前編

こちらの記事では、Windows 11 にアップグレードする前に知っておくべき注意点やアップデート方法、トラブルが発生した際の対処法などそれぞれ詳しく解説します。
アップデートすることにより、仕様や使い勝手、デザインなどいくつもの機能に改善が見られますが、「アップグレードしなければよかった」と評価されている方もいます。
性能やメリット、不具合の対処などアップグレードを検討している方のさまざまな疑問に答える情報をまとめてわかりやすくお伝えしていきますので、下記の内容をご覧いただければアップグレードされる際にスムーズに対応いただけます。
ぜひ最後までお読みください。

Windows 11 にアップグレードすべきかどうかの判断

Windows 11 は、CPUやメモリなどの各種パーツが Microsoft の定める一定の要件を満たした場合に、Windows 10 のパソコンからアップグレード可能なOSのバージョンです。
ユーザーの利便性を考慮し細部にわたりさまざまな改良がなされていますが、アップグレードにより利用中のアプリケーションやデバイスに不具合が生じるリスクもあるため、アップグレードをすべきかどうか、なかなか判断がつかないところです。
ここではアップグレードが向いている方、アップグレード後にもとに戻したい場合の対処について解説します。

アップグレードが向いている方

新たに変更・改良された点をもとに、特に Windows 11 へのアップグレードが向いている方について解説します。
Windows 11 では、デザインや各種メニューの配置・表示に変更が加えられ見やすくなりますので、パソコンを視覚的に操作したい方は快適に利用できるでしょう。
またウィジェット機能を利用すると、あらかじめ設定した情報を簡単にまとめて表示できるため、すばやく必要な情報を取得したい方にも適しています。
さらにセキュリティー面を重視する場合には、Microsoft が Windows 10 からの大幅な強化を公表しており、実際に万全なセキュリティー対策を行うための機能が実装されています。

Windows 10 に戻すことも可能

Windows 11 にアップグレード後に、業務を行う上で重要なアプリケーションやデバイスが Windows 11 に対応していないことがわかり、実際に不具合が生じた場合には、再度 Windows 10 に戻す必要があるでしょう。
Windows には標準機能として、OSのバージョンを元に戻す機能 (ロールバック) が備わっているため、Windows 11 にアップグレードしてから10日以内であれば、環境を Windows 10 に戻すことができます。
Windows 11 の機能に魅力を感じ、社内のアプリケーションやデバイスの対応状況を確認できれば、アップグレードを試してみることもおすすめです。 

Windows 11 の特徴

Windows 11 は、「生産性」、「コラボレーション」、「安全性」、「一貫性」の4つをテーマに開発されています。
このため、Windows 10 と比較すると操作性を向上するための変更・改良が数多く見受けられ、またセキュリティー面も強化されています。

改良点

Windows 11 では、デザイン面・機能面・セキュリティー面で Windows 10 から大幅に改良が加えられ、活用できると便利な機能が豊富に用意されています。
ここからは Windows 11 の特徴的な点を具体的にご紹介していきます。

Windows のスタートメニュー

スタートメニューには、ピン留めされたアプリのみが表示され、「すべてのアプリ」をクリックすることで、インストール済みのアプリ一覧を確認できるようになりました。
Windows 10 のスタートメニューではアプリ一覧に加え、天気・カレンダー・写真などが表示されていましたが、Windows 11 では非常にシンプルになっています。
また画面中央に各アプリのアイコンが大きく表示されるため、スマートフォンのホーム画面のイメージに近くなったといえるでしょう。

タスクバー

タスクバーは画面下部に固定され、画面上・右・左への移動はできなくなりました。
デフォルトで「検索」・「タスクビュー」・「ウィジェット」・「チャット」のアプリのアイコンが配置されていますが、設定から表示・非表示を選択可能です。
アプリの右にある音量のアイコンをクリックすると、音量・ネットワーク・画面の明るさなどの設定変更ができます。
画面右下の日付・時刻をクリックすると、これまでの時刻とカレンダーに加え、各種通知が確認できるようになります。

右クリック時の表示メニュー

Windows 10 では、ファイルを右クリックすると選択可能なすべてのメニューが縦に文字で並びましたが、Windows 11 では利用頻度の高い「切り取り」、「コピー」、「名前の変更」、「共有」、「削除」がアイコンで表示されるようになりました。
また一部メニューは右クリックしただけでは表示されず、「その他のオプションを表示」をクリックすることで、Windows 10 と同様の表示になり、あまり利用しないメニューが非表示になっていることで、メニューの選択が容易になります。

ウィジェット

ウィジェットは、最新のニュース・天気予報・Outlook カレンダー (スケジュール) ・To Do (タスク) ・写真などをウィジェットボードと呼ばれる領域に表示することで、あらゆる情報をまとめてチェックできる機能です。
Windows 10 では、Windows のスタートのアイコンがあった画面左下に配置されており簡単に呼び出せるため、ブラウザーや各種アプリケーションを立ち上げることなく必要な情報にアクセス可能です。

スナップレイアウト

スナップレイアウトは、開いている複数のウィンドウを簡単な操作で画面上に見やすく配置できる機能です。
ウィンドウの最大化ボタンにマウスカーソルを合わせると、レイアウト候補が表示されるため、レイアウト内の配置したいゾーンをクリックして配置を決定します。
画面上に表示させたい他のウィンドウにも同じ操作をすれば、例えば左右に2つのウィンドウを並べたり、左半分は1つのウィンドウ、右は上下に2つのウィンドウといった配置が簡単にできたりします。

パフォーマンス

Windows 11 にアップグレード後に、パソコンの起動・シャットダウンが体感で早くなったという多数の報告がなされています。
またベンチマーク結果として、パソコンの起動だけでなくSSDへのアクセス速度も改善されています。
Microsoft はパフォーマンス向上の要因として、CPUやメモリのロスを3割削減し、さらに電力供給を改善することでハードウエアの呼び出しを最適化したとしています。

Windows 上で Android アプリを利用可

Windows 11 の仮想マシンの機能を利用することで、Android アプリを Windows 上で動作させることができるようになりました。
もともと Android 端末向けにのみリリースされているアプリでも、パソコンの大画面でキーボードとマウスを使用して操作が可能です。
長文のメッセージを入力する場面など、パソコンのキーボードを利用することで効率的に文字入力が可能なため、業務にも活用できるでしょう。

ユーザーインターフェース (UI)

Windows 11 の UI で、特徴的な点はデザインと色使いです。
ウィンドウの角はこれまで直角でしたが、丸みを帯びたものに変更されたため、視覚的にやわらかい印象を受けます。
エクスプローラーのフォルダやファイルでも同様の変更が加えられています。
またフォルダのアイコンに関しては、立体感を持ったデザインに変更されるとともに、種類ごとに色分けされました。
これにより、文字で識別していたフォルダを色で直感的に探せるようになります。

チャット (個人向け Teams の機能を利用)

デフォルトでタスクバーに「チャット」のアイコンが配置されており、Microsoft アカウントを利用して、同じく Microsoft アカウントを持つユーザーと簡単にチャット・音声通話・ビデオ通話をすることが可能です。
ただし、Windows 11 に標準で搭載されている Teams は、あくまで家庭向けであり機能が制限されています。
スケジュールを共有しメンバーを管理するなど、企業向けの機能をさらに利用するためには、Microsoft 365 を利用する必要があります。

ビジネス対応

法人向けの Windows 11 Pro では、生産性の向上を追求し社員の持つ能力を発揮できるように、働き方に適したさまざまな機能を提供しています。
作業中の複数ウィンドウをすばやく整理する機能、集中力を高めたい場合には通知をオフにする機能、一元化したタスクバーで作業効率を向上させる機能など、ビジネスの場面で役立つ機能を豊富に搭載しています。
ハードウエアとソフトウエアが連動することで、優れたパフォーマンスを発揮しています。

セキュリティー対策

Windows 11 にアップグレードするためのシステム要件として「TPM 2.0」が定義されています。
TPM (Trusted Platform Module) は、デバイス上で多様なセキュリティー機能を提供するためのモジュールです。
Microsoft は TPM 2.0 を実装することで、近年増加するハードウエアやソフトウエアを狙ったサイバー攻撃からのパソコンの保護を目指しています。
この他にもログイン時の二段階認証などセキュリティー面の強化がなされています。

各種SNSアプリを標準搭載

Windows 11 では、SNSアプリの Twitter・Instagram・Facebook・TikTok が標準でインストールされます。
会社がプロモーションなどの目的でこれらのSNSを活用しており、アップグレードしたパソコンで利用する予定があれば、インストールする手間が省けるでしょう。
逆に業務上まったく利用予定がない場合には、パソコンのストレージ容量の確保のためアンインストールの手間が発生することになります。

後編もご覧ください

後編では Windows 11 へのアップグレードによるメリットとデメリット、アップグレード時の注意点などをお伝えします。

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