HDDとSSDの選び方について教えてください

Q.
HDDとSSDはどちらを選ぶべきですか?
HDDのほうが大容量で安価だと思うのですが。
A.

SSDは軽くて速く、非常に故障しにくいという特色があり、ノートブックPC・モバイルPC向けのドライブです。
小容量であれば比較的安価なため、わざわざHDDを選ぶ理由はありません。

- 目次 -

1 低価格・大容量でも遅くて重くて故障しやすいHDD

2 高速で軽く壊れにくいSSDは寿命に注意

3 低価格になってきたSSDはメリットのほうが大きい

低価格・大容量でも遅くて重くて故障しやすいHDD

HDD (ハードディスクドライブ) は、長らくPCの補助記憶装置 (※) として活躍してきましたが、SSD (ソリッドステートドライブ) にその座を奪われようとしています。
実際、横河レンタ・リースで調達しているノートブックPCやモバイルPCのほとんどがSSDを採用しています。
もちろんHDDが完全になくなるというわけではなく、用途に合わせて使い分けようという動きです。

HDDは、データを内部の磁気ディスク (プラッタ) に格納します。
このディスクは高速に回転しており、極薄の磁気ヘッドで読み書きします。
アクセス時にはカリカリという動作音も聞こえます。
プラッタに記録できるデータ量は非常に多いものの、高速回転するディスクから該当のデータを探すのに時間がかかるため、読み書きが遅くなってしまいます。
筐体が非常に重いというのもデメリットの一つです。

また磁気ヘッドは、高速に回転するプラッタに対して10ナノメートルという極わずかに浮いた状態で機能します。
地震などの衝撃で磁気ヘッドがプラッタに触れますと、キズが付いてデータを正常に読み書きできなくなる恐れがあります。
そのためHDDは故障しやすいパーツとして捉えられています。

(※) 補助記憶装置に対する主記憶装置とは「メモリ」のことです。

高速で軽く壊れにくいSSDは寿命に注意

一方のSSDは、フラッシュメモリなどの半導体メモリにデータを格納します。
磁気ディスクのような可動部分がなく、地震などでも故障することはありません。
消費電力も小さく軽量で、動作音もしません。
なにより、HDDよりも高速にデータを読み書きできるという最大のメリットがあります。

注意点として、主流のフラッシュメモリには書き込み可能回数に制限があることを覚えておいてください。
故障しにくいという点でHDDよりも長寿命であることはまちがいないのですが、頻繁に読み書きする用途では短期間で制限に達してしまう恐れがあります。
特に安価なSSDは、書き込み可能回数が少ない方式を採用しており注意が必要です。
一般的にSSDの寿命はおよそ5年と考えられていますが、条件によって変わります。
定期的にバックアップを取得して、エラーが発生するようになったら速やかに交換することをお勧めします。

低価格になってきたSSDはメリットのほうが大きい

確かにHDDは安価に大容量のストレージを構成するのに向いています。
しかしそれはデスクトップPCやサーバー向けの3.5インチHDDの話で、ノートブックPC向けの2.5インチHDDは特別に大容量というわけではありません。
デスクトップPC向け3.5インチHDDの主流は6~8TBですが、2.5インチHDDの主流はせいぜい1~2TBです。

HDDは確かに安価ですが、SSDが普及しはじめた当初と比べれば、その差はかなり縮まりました。
2022年4月現在、1TBを超える大容量のSSDはそのぶん高価ですが、ノートブックPCで主流の128GB~256GBほどであれば比較的安価で、余りあるメリットを断念するほどとは言えません。
Windows 10 / 11 やオフィスアプリケーションを十分にまかなえる容量です。
もし大容量のデータを格納したいのであれば、社内のファイルサーバーやインターネットストレージを活用したほうがよいでしょう。
わざわざHDDを選んで、データが壊れてしまっては元も子もないのです。

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