ライセンス管理セミナー発表資料 『ツールは導入したが、まだライセンス管理を実施していないPC管理者の方へ』

第2回 ライセンス管理におけるコンプライアンス対策の重要性

1. ソフトウエアライセンス管理の目的

 ソフトウエアのライセンス管理の目的を、簡単に再確認しておきたいと思います。  ソフトウエアのライセンス管理の目的を多くのPC管理者の方は、コンプライアンス対策と思われています。 ソフトウエアメーカーによる利用状況の監査が多くなっているために多くの管理者がそう思われても不思議ではありません。

ソフトウエアライセンス管理の目的

 ソフトウエアのライセンス管理の目的はコンプライアンスリスクへの対応だけではなく、セキュリティーリスク、コストの管理やガバナンスの強化への対策も重要な目的です。 ライセンス管理されていない環境下で、不必要なソフトウエアを利用する事により、最悪機密情報が外部に流出してしまう事例も頻繁に報道されています。 会社で承認されたソフトウエアに絞って利用する事により、この様なセキュリティーリスクを下げることができます。
 コストについても、全社で決まったソフトウエアを利用することでボリュームディスカウントが受けられますし、他部署で利用されていないライセンスを有効活用し、 余計な費用の出費が抑えられます。
 また統一的な利用環境の構築はガバナンスを強化し、組織内での情報流通の効率化が図られます。ライセンス管理のリスク対応を行うことを切っ掛けにして、 是非社内の統制を整備しセキュリティー、ソフトウエア購入、保守のコストの最適化も図っていただきたいと思います。
 今回のセミナーでは、コンプライアンス対策に主眼をおいてご説明をすすめますが、お互いに関係し合う課題ですので、 コスト削減やガバナンスの強化の達成にも直接・間接的に好影響を及ぼします。

 最後にソフトウエアライセンス管理リスクは、情報システム部だけの課題でなく、経営層の対応判断をいただく必要があります。 後述いたしますが、経営層にリスク対応の判断を頂くために必要な現状把握についてもお話します。 ソフトウエアライセンス管理は、全社の協力を必要とする課題です。情報システム部だけの課題ではないことを十分にご理解ください。

2. 著作権保護

 コンプライアンスリスクは、ソフトウエアメーカーの著作権保護と密接に関係があります。 昨今不正コピーによって、ソフトウエアメーカーが当然受け取るべき対価が受け取られないために、ソフトウエアメーカーの経営にも影響が出ています。 このライセンスの不正使用を防止するために、ソフトウエアメーカーは多くの対策費用を投じてライセンスの保護を実施しています。

 BSA(ザ・ソフトウエア・アライアンス)は、グローバル市場で世界のソフトウエア産業の権利を守る業界団体ですが、日本でもソフトウエアメーカーの権利保護を積極的に行っています。 メディアにも露出しているので、BSAによる不正コピーの内部告発報奨金プログラムを、ご存知の方も多い事と思います。 BSAのホームページにアクセスすると、加盟ソフトウエアメーカーの一覧を見ることができます。 多くのソフトウエアメーカーが自社の権利を守るために協調していることがわかります。 BSAのURLをご紹介しますので、ご参考にしてください。

 ここには、日本で起きた訴訟の事例も掲載されています。ソフトウエアメーカー数社が原告となり企業や学校のソフトウエアの不正使用を著作権法違反で訴えております。 敗訴すると、ライセンスを正規価格で購入し、さらに和解金をソフトウエアメーカーに支払います。場合によっては企業名が公になり、ブランドイメージが毀損する可能性もあります。 ソフトウエアライセンス管理は、企業におけるリスク管理の重要な位置を占めていることを、再認識していただく必要があります。

次回以降のテーマについて

ソフトウエアライセンス管理の効率化のポイントについて、複数回に分けてセミナーの内容をご報告します。 現在行っている管理のご参考にしていただければ幸いです。以下に次回以降のテーマをご案内します。

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