ライセンス管理セミナー発表資料 『ツールは導入したが、まだライセンス管理を実施していないPC管理者の方へ』

第8回 ライセンス管理のスタート

1. ライセンス管理のスタート

 前回、欧米では一般化しているライセンス管理の専門職として、ライセンスマネジャーについてご紹介しました。このような専門家が必要になる背景として、ソフトウエア資産管理が全社の協力を必要としているからに他なりません。しかしながら、日本ではソフトウエア資産管理のリスクについて、全社で取り組む意識がまだ乏しいように見えます。

 事実、ライセンス管理のご提案をしても、なかなか決裁が通らずプロジェクトがスタートできない場合があります。

部署内への啓蒙活動
■ 勉強会
■ ワークショップ
■ 不正コピー防止

現状把握支援
■ 既存ツールのイベントリー情報の評価
■ オフラインPCの棚卸し

経営層への説明支援
■ 実データを利用したリスク評価
■ 購入履歴不明ライセンス費用のシュミレーション


 これは経営層や管理職に現状のリスクについて、正しく理解されていないためだと思われます。現場で持っている危機感を経営層に伝え、ソフトウエア資産管理プロジェクトに着手できるように幾つかの施策をご紹介したいと思います。

 まず関係部署の協力を得るために、具体的なリスクを明確にして社内への支援依頼の準備を行います。
部署内の啓蒙活動としては、情報システム部内での勉強会を実施しております。まず情報システム部内から協力体制を作り上げていただく為に有効です。

 次に経営層にリスクの評価を正確に伝えなければなりませんが、多くの組織でリスクを定性的に評価されているため、投資を決定するための十分な情報が提示されていません。リスクを何らかの方法で、定量的に評価する必要があります。

 現状把握支援でサンプル部署を選びリスクの大きさを評価し、それを全社に適応することで、全社でのリスクをシミュレーションします。経営者層の協力を得るためには、全社リスクの大きさを想定するために、対応費用等を実際に想定することで、リスクへの正しい評価をいただけると思います。

 ソフトウエアメーカーからの監査があってから慌てないためにも、リスクを正確に関係者間で共有して、できるだけ速やかにライセンス管理に着手していただきたいと思っております。

おわりに

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。

管理ツールをすでに導入済みでも、ソフトウエア資産管理のためには、 まだやるべきことが沢山あることが、お分かりいただけましたでしょうか。

今後限られた資産を活用するために、PC資産運用の効率化や利用状況のモニターなど、資産活用の高度化が必須になってきます。

皆さまが戦略的なIT資産管理者として活躍されるために、これからもPC資産管理のノウハウをお伝えして参ります。
ご期待ください。

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