企業が選ぶPCベスト10
~2025年出荷データから読み解く選定基準と最新トレンド~
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- 公開:
- 2026/04/03

「他社はどんなPCを選んでいるのだろう」— PC選定を担当する情報システム部門の方なら、一度はそう思ったことがあるのではないでしょうか。
本コラムでは、横河レンタ・リースの2025年1月〜2026年1月における企業向けPC出荷データをもとに、実際に選ばれている10機種をご紹介します。
ランキングとともに、各機種が選ばれている理由や、選定基準も解説していきます。自社のPC選定や次回リプレースの参考にしていただければ幸いです。

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企業向けPC選びの5つの視点
企業向けPCの選定というと、CPUやメモリなどのスペック比較に目が向きがちです。
しかし、スペックだけでは差別化が難しくなった今、実際に多くの企業が導入機種を決める際には、CPUやメモリ以外の要素も大きな判断材料になっています。
ここでは、出荷データの分析から見えてきた、企業向けPC選定における5つの視点をご紹介します。
多様化する働き方との適合性
ハイブリッドワークの定着により、社員の働き方は多様化しています。
外勤の多い営業職にはB5軽量ノート、デスクワーク中心の部門にはA4大画面ノートやテンキー付きモデル、固定席が中心の業務には省スペースデスクトップ、というように、業務スタイルに応じた機種選定が一般的になりました。
「全社員に同一機種を配布する」時代から、「職種や役割に応じて最適な機種を選ぶ」時代へとシフトしていることが読み取れます。
セキュリティー対応
ランサムウエア被害が深刻化する中、端末レベルのセキュリティー対策は選定時の重要な判断基準になっています。
顔認証や指紋認証などの生体認証、TPM 2.0による BitLocker 暗号化対応、BIOSレベルの自己修復機能などは、もはや「あれば安心」ではなく「なければ不安」な機能です。
日本HP Wolf Security for Business のように、攻撃を受けることを前提として脅威を特定領域に封じ込める高度なセキュリティー機能を標準搭載するモデルも存在しています。
また、AI PC (NPU搭載機) ではAIを活用した脅威検知機能への対応も始まっています。
堅牢性・耐久性
企業向けPCは3〜5年の長期利用が前提です。
その間、持ち運び時の落下や満員電車での加圧、そしてリュック内での振動など、日常的にさまざまな負荷がかかります。
MIL-STD-810H (米国軍用規格) 準拠の耐衝撃・耐振動テスト、そしてキーボードの打刻、打鍵感の維持テストをクリアしたモデルであれば、こうしたリスクへの備えになります。
故障率の低さは修理・交換コストの削減に直結するため、TCO (総保有コスト) の観点からも見逃せないポイントです。
管理・メンテナンス性
情報システム部門にとって、数百〜数千台のPCをどれだけ効率よく管理できるかは、日々の運用負荷に直結する切実な問題です。
Intel vPro対応によるリモート管理、MDM (モバイルデバイス管理) 連携、BIOS設定の一括配布といった機能は、大量導入時の展開効率と運用効率を大きく左右します。
グローバルベンダーは管理ツールの充実度で、国産メーカーは国内サポート拠点の迅速さで、それぞれ強みを発揮しています。
コストパフォーマンス
企業のPC調達では「必要十分なスペック」を見極めることが鍵になります。
実際にPCを使用するエンドユーザーはハイスペックを求めることも多くありますが、職種や、役割、使い方によって、必要なスペックは異なります。
現状、オーバースペックを避け、浮いた予算を台数の確保やセキュリティー投資に回すといった合理的な判断が、多くの企業で定着しているようです。
企業向けPC選びの5つの視点
2025年1月〜2026年1月 出荷台数トップ10
実際の企業向け出荷データに基づく人気10機種をご紹介します。
各機種の特長を、前章で解説した5つの視点から読み解いていきます。
【1位】日本HP ProBook 450 G10
Core i5-1335U / 16GB / 256GB / 15.6型 A4ノート
A4ノートの定番として、多くの企業で標準機に採用されているモデルです。
15.6型の大画面とテンキーを備え、表計算や長時間のデスクワークに適しています。
HP Wolf Security for Business を標準搭載し、BIOSの自己修復機能やマルウエアの隔離実行といった高度なセキュリティー機能を備えています。
MIL-STD-810H 準拠の堅牢設計に加え、アルミニウム筐体 (きょうたい) の採用により耐久性も確保。
HP Client Management Solutions による一括管理にも対応しており、デスクワーク中心の部門への大量導入に適した価格帯です。
【2位】日本HP EliteBook 630 G10
Core i5-1335U / 16GB / 256GB / 13.3型 B5ノート
ハイブリッドワーク時代の主力機として支持を集めるモデルです。
1.22kg~という持ち運びがしやすい重量で、業界では群を抜くセキュリティー、HP Wolf Security for Business を標準搭載、軽さ・堅牢性・セキュリティーの三拍子がそろっています。
MIL-STD-810H 準拠の薄型・高剛性アルミシャーシを採用。
MDM連携や初期設定を自動化し、IT部門の手を煩わせないゼロタッチデプロイにも対応しており、社内外を行き来するビジネスパーソンとIT管理者向けに総合バランスのよい1台です。
【3位】Dynabook G83/LY
Core i5-1345U / 16GB / 256GB / 13.3型 B5ノート
875g~という超軽量を実現した国産モバイルノートの代表格です。
マグネシウム合金ボディーにより、軽さと強度を高いレベルで両立しています。
小型・軽量にこだわりつつも、あえて大型バッテリーを搭載することにより長時間駆動を実現。
Windows Hello 顔認証やTPM 2.0による BitLocker 暗号化にも対応。
出張や外回りが多い営業職への導入に適しています。
【4位】Dell Technologies OptiPlex Micro 7020
Core i5-14500T / 16GB / 512GB デスクトップ (超小型)
わずか1Lサイズの超小型デスクトップです。
モニター背面に設置でき、デスク上のスペースを最大限に活用できます。
Intel vPro 対応のリモート管理と Dell Trusted Device によるセキュリティーを備え、固定席業務やコールセンターなど安定稼働が求められる環境に適しています。
【5位】レノボ ThinkPad L13 Gen4
Core i5-1345U / 16GB / 256GB / 13.3型 B5ノート
ThinkPad の信頼性をコスト効率よく手に入れられるLシリーズです。
ThinkShield セキュリティースイートによる包括的な保護と、MIL-STD-810H 準拠の堅牢設計を備えています。
物理プライバシーシャッター付きカメラや Lenovo Commercial Vantage による一元管理にも対応し、IT部門からの評価が高いモデルです。
【6位】レノボ ThinkPad E16 Gen1
Ryzen 5 7430U / 16GB / 512GB / 16型 A4ノート
16型の16:10大画面とAMDプロセッサーにより高い価格競争力を実現したモデルです。
広い画面領域は表計算や資料作成の効率を向上させます。
MIL-STD-810H 準拠の堅牢設計は ThinkPad 品質を継承しており、コスト重視の大量導入に適しています。
【7位】パナソニック Let’s note CF-SC6
Core Ultra 5 235U / 16GB / 256GB / 12.4型 B5ノート
堅牢性において他の追随を許さないレッツノートの最新AI PCモデルです。
76cm落下試験や100kgf加圧試験をクリアする圧倒的な耐久性に加え、NPU搭載で将来のAI活用にも対応。
顔認証・指紋認証のダブル生体認証を備え、タフな環境で使用するフィールドワーカーに最適です。
【8位】Dell Technologies Pro Slim QCS1250
Core i5-14500 / 16GB / 512GB デスクトップ (スリム)
メモリ増設やストレージ追加にも対応できる拡張性を備えたスリムデスクトップです。
TPM 2.0による BitLocker 暗号化に対応し、Dell Command | Update によるドライバやBIOSの一括更新も可能。
長時間の安定稼働が求められる固定席業務に適しています。
【9位】日本HP ProBook 4 G1i 16
Core Ultra 7 255U / 32GB / 512GB / 16型 A4ノート
32GBの大容量のメモリを搭載しているため、複数のソフトウエア、ブラウザーを同時に開いても、メモリ不足による速度低下が起きにくくなります。
また、HP Wolf Security とBIOS自動復旧機能による高度なセキュリティーも備えています。
セキュリティー機能も備えながらさまざまな処理を素早く行える高性能な機種になります。
【10位】Dynabook G83/MY
Core Ultra 7 155U / 32GB / 512GB / 13.3型 B5ノート
国産AI PCの先駆けとなるモデルです。
875g~の超軽量ボディーにNPUと32GBメモリを搭載し、モバイル環境でのAI活用を実現します。
G83シリーズ譲りの堅牢設計と国内サポート体制を備え、軽量モバイルでローカルAI活用を進めたい企業に最適です。
トップ10から見て取れる傾向
10機種を俯瞰 (ふかん) すると、B5ノートが5機種と過半数を占め、ハイブリッドワーク定着によるモバイル需要の高さがうかがえます。
プロセッサーはCore i5 / Core Ultra 5 クラスが7機種で、「必要十分なスペック」を選ぶ合理的な調達姿勢が定着しているようです。
ベンダー別では、日本HP・Dell Technologies・レノボのグローバル3社が計7機種と優勢です。
管理ツールの充実と価格競争力が支持されています。
一方、Dynabook・パナソニックの国産メーカーも3機種がランクインし、軽量性・堅牢性という独自の強みで存在感を示しています。
今後のトレンド
ハイブリッドワークの定着は、PC選定の基準そのものを変えました。
かつては「全社一括・同一機種」が合理的でしたが、職種や業務スタイルに応じた機種の使い分けが前提となった今、最適な1台を見極める情報収集の重要性がさらに増しています。
それに伴い、「必要十分なスペック×セキュリティー機能の充実さ×堅牢性」に加えて「IT部門の管理性能」を総合的に評価する選定力が、情報システム部門に求められるようになっています。
一方、トップ10にNPU搭載のAI PCが3機種ランクインしたことも注目すべき動きです。
ただし、現時点ではNPUを活用するアプリケーションが限定的であり、法人ユーザーにとっての導入メリットはまだ明確になっていません。
AI PCの真価が問われるのはこれからであり、ソフトウエアやサービスの進化と合わせて動向を注視しておきたい分野です。
PC選定トレンドの変遷
まとめ
PC選定は、働き方との適合性・セキュリティー・堅牢性・管理性・コストパフォーマンスの5つの視点をバランスよく持つことで、自社に最適な選択が可能になります。
また、レンタルの活用により、初期コストの抑制と最新機種への柔軟な切り替えも実現できます。
横河レンタ・リースでは、お客さまの利用シーンに合わせた最適なPC選定をサポートしています。
ぜひ気軽にご相談ください。
※ 在庫状況は別途お問い合わせください。





