IT資産管理とは?重要な理由やIT資産管理ツールの選び方、導入時の注意点とあわせて紹介

PC管理

公開:
2026/07/01

DX推進やクラウドサービスの活用拡大、働き方の多様化などにより、企業が管理すべきIT資産は年々増加しています。

また、サイバー攻撃の高度化や情報漏えいリスクへの対応も求められており、IT資産を適切に把握・管理することは、企業のセキュリティー対策やガバナンス強化の観点からも重要になっています。
管理対象の増加に伴い、 Excel や台帳による管理に限界を感じているIT担当者もいるのではないでしょうか。

また、IT資産管理ツールの導入を検討しているものの、自社に適した機能や費用対効果がわからず、導入に踏み切れないケースも少なくありません。

この記事では、IT資産管理の管理対象や重要な理由、主な方法をはじめ、IT資産管理ツールで解決できる課題や主な種類、選ぶ際に見るべきポイント、注意点をご紹介します。

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IT資産管理とは

IT資産管理とは、組織で管理しているPCやスマートフォン、サーバーといった端末や、プリンター、カメラといった周辺機器、USBメモリなどの外部記憶装置、各種ソフトウエアおよびライセンスといったIT資産を適切に管理することを指します。

IT資産管理では、IT資産ごとの利用者や設置場所、利用状況などを把握し、一元管理します。
適切なIT資産管理を行うことで、資産の棚卸や運用管理を効率化しやすくなります。

IT資産管理が重要な理由

上記のとおり、IT資産管理は社内のIT資産を適切に管理し、運用管理を効率よく行えるようにしますが、管理対象となるIT資産や社員の働き方が多様化する現代では、IT資産管理が特に重要視されています。

IT資産管理が重要な背景には、以下のような理由が挙げられます。

理由 理由の詳細
企業のセキュリティー対策を強化するため 適切にIT資産を管理することで、OSやソフトウエアの脆弱 (ぜいじゃく) 性を狙ったサイバー攻撃による被害を防ぎやすくなります。
コンプライアンス遵守・ガバナンス強化のため IT資産管理を行うことで、組織内での不正行為・ルール違反の監視体制を整えやすくなります。
無駄なコスト発生を防ぐため IT資産の利用状況を適切に把握することで、不要なハードウエアやライセンスの購入を防ぎ、コストを最適化できます。
シャドーITを防ぐため 管理対象となるIT資産の利用状況を把握し、適切に管理・運用することで、シャドーITが発生しにくい環境づくりにつながります。
ゼロトラストセキュリティーの基盤構築につながるため どの端末が、誰によって、どのように利用されているかを把握することで、ゼロトラストセキュリティーを支える資産管理の基盤づくりにつながります。

このように、IT資産管理には、機器の利用状況の把握だけでなく、セキュリティー対策やコンプライアンス遵守、コスト削減など、企業経営においても重要な役割を担っています。

なお、IT資産を管理する方法としては、紙の管理台帳や Excel によるリストを作成する方法もあります。
しかし、管理対象となる端末やソフトウエアの数が増えるほど更新作業の負担が大きくなり、情報の正確性を維持することが難しくなります。

IT資産管理の方法

上記のとおり、IT資産管理は企業経営においても重要な役割を担っているため、徹底して行うことが求められていますが、具体的にはどのような方法で管理するのがよいのでしょうか。

IT資産管理の方法には、主に上記でも触れたIT資産管理台帳を作成する方法と、IT資産管理ツールを使用する方法の2種類があります。

IT資産管理台帳

IT資産管理台帳は、 Excel などの表計算ソフトを使用して、手作業で管理リストを作成する方法です。

企業ごとの業務内容や特徴に合わせて独自にカスタマイズしやすいほか、業務での使用頻度が高い Excel を利用するため、操作しやすく、別途ツールなどの導入コストがかからないといったメリットがあります。

一方で、手作業での更新となるため、リアルタイムでの資産状況が把握しづらく、実際にリストを入力する作業者への負担が偏り、属人化が進みやすい点が課題です。
また、複数拠点やハイブリッドワーク環境では、社員がどのようにIT資産を利用しているのかが見えづらい点もデメリットといえます。

IT資産管理台帳の作成は、IT資産の管理対象が少なく、管理対象や利用場所が限定されている場合は、コストを抑えた運用を実現できるでしょう。
ただし、管理対象が増えたり、拠点や働き方が多様化した際は、管理が追いつかなくなる可能性があり、更新漏れや属人化、棚卸し業務の負担増加などが発生しやすくなるため、注意が必要です。

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IT資産管理ツール

IT資産管理ツールは、専用のツールを利用してシステム上でIT資産を管理する方法です。
管理対象となるIT資産が100を超える場合は、管理が煩雑化しやすいためツールの導入を検討することをおすすめします。

IT資産管理ツールは、1つのツール内でIT資産の利用状況をリアルタイムで管理でき、各IT資産とひもづけることで自動更新が可能です。
リアルタイムで社内外に点在するIT資産の利用状況を把握できるだけでなく、手作業での更新の負担やミスも防げるメリットがあります。

一方で、ツールの導入・運用コストがかさんだり、機能が多く操作方法が覚えにくかったりするといったデメリットもあります。
また、ツールによっては仕様が決まっており、自社の運用体制に合わせたカスタマイズができない場合もあるため、事前の入念な確認が必要です。

IT資産管理ツールで解決できる課題

ここまで、IT資産管理の方法をご紹介しました。
IT資産管理ツールは多くのIT資産の利用状況をリアルタイムで管理できますが、豊富な機能によってほかにもさまざまな課題を解決できます。

IT資産管理ツールで解決できる課題は、次のとおりです。

IT資産の利用状況を正確に把握できない

社内で管理しているPCやスマートフォンなどのハードウエアや、業務で使うソフトウエア、ライセンスが多くあると、「どの機器を」「誰が」「どのくらいの期間」使用しているのかが把握しづらく、買い替えのタイミングなどを見極めづらくなります。

IT資産管理ツールを利用することで、リモートワークなど社外で利用している端末も含めて、1つのツール上で社内のすべてのIT資産の利用状況を一元管理しやすくなるため、資産情報の更新漏れを防ぎながら、棚卸業務の効率化や管理負担の軽減にもつながります。

台帳管理が追いつかない

Excel などのソフトを使用し、手作業で更新作業を行っていると、管理対象の数が増えるほど台帳管理の頻度も上がり、更新作業が追いつかなくなる可能性があります。
また、手作業で入力することによって、更新漏れや入力ミスが発生しやすく、実際の利用状況と管理台帳の情報が一致しなくなることもあります。

IT資産管理ツールを用いると、IT資産の状況が自動で更新され、リアルタイムでの利用状況をすぐに把握できます。
ツールによっては、ネットワークに接続されていないスタンドアロン端末の管理も可能なため、利用環境を問わず社内で利用しているあらゆるIT資産を管理できるようになります。

リモートワークで管理が難しい

ハイブリッドワークが定着した今、オフィスの外で利用されている端末も多く、現在の利用状況の把握がしづらくなっています。

また、リモートワークによってオフィス内で端末を管理できなくなることで、社員が社用端末を私的利用していたり、不適切なコンテンツへアクセスしていたりするなど、セキュリティーリスクの高い行為をしているかの監視もしづらくなります。
こうした状況は、情報漏えいやガバナンスの低下といった課題につながります。

IT資産管理ツールの中には、端末情報を自動的に収集できる仕組みを備えたものもあります。
こうした機能を持つクラウド型・エージェント型のIT資産管理ツールであれば、オフィス外の端末も継続的に情報を取得し、手作業による台帳更新の負荷を軽減できます。

部署ごとにIT資産管理が分断されている

ソフトウエアやライセンスの管理状況が個別に行われていることで、全社的な利用状況をIT担当者が把握できないケースがあります。

各部署が独自に部署内で使用しているソフトウエアやライセンスを管理している場合、情報がIT部門に集約されず、最新の利用状況や契約状況を正確に把握できない状態が発生します。
その結果、重複契約や未使用ライセンスが可視化されないまま残り、コストの非効率が生じる可能性があります。

こうした分断された管理体制は、IT資産の全体像を把握しづらくするだけでなく、全社的なコスト最適化の機会損失にもつながります。

IT資産管理ツールを用いることで、ハードウエアやソフトウエア、ライセンスの利用状況を社内全体で一元管理できるようになるため、最新の利用状況が可視化しやすくなり、不要なライセンスや端末の購入を防ぎ、IT資産の最適化につながります。

ソフトウエアやOS更新の管理が手間になっている

手作業でIT資産を管理していると、各端末ごとにソフトウエアのインストール状況を確認したり、OSの更新状況を個別に確認したりする必要があり、多くの工数が発生します。
特に管理対象の端末数が増えるほど、更新状況の把握や対応漏れが発生しやすくなり、IT運用の負荷増大につながります。

IT資産管理ツールを活用することで、各端末のソフトウエア構成やバージョン情報、OSの更新状況などを一元的に把握できるようになり、更新状況を可視化しやすくなります。
これにより、手作業による確認や棚卸しの負荷を軽減し、IT資産管理の効率化につながります。

セキュリティー対策・内部統制を強化したい

IT資産管理が適切に行われていない場合、社内でどの端末にどのソフトウエアがインストールされているのか、またどのような状態で利用されているのかを正確に把握することが難しくなります。

このようにIT資産の全体像が見えない状態では、管理対象外の端末や想定外のソフトウエア利用が発生していても把握が遅れやすく、結果としてセキュリティーリスクの早期発見や内部統制に支障が生じる可能性があります。

IT資産管理ツールを活用することで、ハードウエア・ソフトウエア・ライセンスといった情報を社内横断で一元的に管理できるようになり、IT資産の利用状況を正確に可視化することが可能になります。
これにより、組織全体として統制の取れたIT環境の構築や、リスクの早期把握につながります。

リース・レンタル管理が煩雑

PCなどの機器をリース・レンタルしている場合は、IT資産の管理に加えて、どの機器をどのくらいの期間利用しているのか、契約期間はいつまでかといった契約情報も把握しておく必要があります。

また、追加調達や返却のタイミングを管理したり、PCを社内で再配布する際も契約期間を考慮したりする必要があります。
しかし、管理対象が増えるほど契約情報の管理は複雑になり、更新時期や契約状況を把握しきれないケースも少なくありません。

契約管理もあわせてできるようなIT資産管理ツールを活用することで、リース・レンタル品を含むIT資産の契約情報と利用状況を一元的に管理できるようになり、契約状況の可視化が可能になります。
これにより、更新漏れや不要なコストの発生を防ぎ、適切な資産管理につながります。

IT資産管理ツールの主な種類と選び方

上記のとおり、IT資産管理ツールでは幅広い課題を解決できますが、ツールによって機能や強み、解決できる課題は異なります。
管理対象となるIT資産が増えたり、拠点や働き方が多様化した際はIT資産管理ツールの利用がおすすめですが、さまざまな種類や特長を持つツールが豊富に提供されているため、自社に合ったツールを見極めることが大切です。

以下では、IT資産管理ツールの主な種類をご紹介します。

管理できる範囲で選ぶ

IT資産管理ツールの種類によっては、管理できる範囲が異なります。
管理できる範囲で選ぶ場合は、インベントリ収集型、統合管理型の2種類から検討しましょう。

インベントリ収集型

インベントリ収集型は、ハードウエアやソフトウエア、ライセンスの情報を自動で収集し、IT資産の利用状況を可視化する機能に特化したタイプです。

機能が限られている分、シンプルに利用できるため、もともと Excel などで管理台帳を作成しており、ツール移行を予定している企業におすすめです。
しかし、セキュリティー対策機能などそのほかの機能は充実していないことがあるため、運用目的によっては物足りなさを感じる可能性もあります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● IT資産管理を低コストで始めたい
● IT資産の可視化が目的
● すでに別のセキュリティー対策ツールを導入している
● IT資産管理から運用まで一元化したい
● セキュリティー対策を徹底したい
● ソフトウエア配布やパッチ適用なども自動化したい

統合管理型

統合管理型は、IT資産管理機能に加えて、ソフトウエアの配布やパッチ適用、セキュリティー対策、デバイス制御、操作ログの管理など、IT資産管理に加え、運用管理やセキュリティー対策まで対応できるタイプです。

機能が豊富で、管理工数の削減も期待できる一方で、設定項目が多く操作が難しかったり、すべての機能を使いこなせず、コストを浪費してしまう可能性があります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● IT資産管理とセキュリティー対策をまとめて行いたい
● 管理対象が多い
● ハイブリッド環境で運用している、または、拠点数が多い
● 情シス担当者の負担を軽減したい
● IT資産の可視化や棚卸しのみが目的
● 管理対象が少なく、管理負担がそこまで大きくない
● シンプルな機能のみを求めている

情報収集の方法で選ぶ

ツールによっては、情報収集の方法も異なります。
IT資産管理ツールでは、エージェント型とエージェントレス型に分かれます。

エージェント型

エージェント型は、クライアント端末にエージェントをインストールし、端末の情報を管理サーバーへ送信することで、常に最新の情報をツール上に反映できます。

なお、エージェント型ではハードウエアの機種名や構成以外にも、ユーザー情報やパッチの適用状況、セキュリティーソフトの稼働状況などさまざまな情報を管理できます。

ただし、機能が豊富な分、初期費用が高額になりやすかったり、必要以上の機能が備わっていることからすべての機能を使いこなせなかったりする可能性があります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● IT資産管理だけでなくセキュリティー対策も強化したい
● 端末の利用状況をリアルタイムに把握したい
● 管理対象が多い
● エージェントのインストールが難しい環境下で運用したい
● IT資産管理台帳の作成や棚卸しのみが目的
● コストを最小限に抑えたい

エージェントレス型

エージェントレス型は、クライアント端末にエージェントをインストールせず、ネットワーク経由で情報収集するタイプです。

エージェントをインストールする手間が省けるため、導入の手間がかからないものの、エージェント型に比べて機能が制限されているので、セキュリティー対策やログ管理など、一部の機能が備わっていない可能性があります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● IT資産管理ツールを手軽に導入したい
● 端末へのエージェントのインストールを避けたい
● 導入コストや運用負荷を抑えたい
● 端末の利用状況をリアルタイムで把握したい
● ソフトウエア配布やパッチ適用を行いたい
● セキュリティー対策を強化したい

提供方法で選ぶ

IT資産管理ツールでは、ツールによってシステムを自社サーバーに導入するか、ベンダーの環境に導入するかといった導入方法も異なります。
導入方法は、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自社サーバーにツールを導入するタイプで、自社独自の仕様にカスタマイズしやすかったり、高いセキュリティーを維持できたりするといったメリットがあります。

しかし、環境構築に手間がかかる分、導入に時間がかかったり、コストがかさんだりすることがあります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● 機密情報や個人情報を厳格に管理したい
● 金融機関や公的機関、医療機関など高いセキュリティーが求められる
● 自社独自のセキュリティポリシーを運用している
● カスタマイズ性を重視する
● サーバー管理の負担を減らしたい
● 初期費用を抑えたい
● 短期間で導入したい
● システム保守を外部に任せたい

クラウド型

クラウド型は、ツールを提供するベンダーの環境にツールが設置されており、インターネットを介して利用するタイプです。

オンプレミス型に比べて導入コストを抑えられ、ツールそのもののメンテナンスやアップデートはベンダー側で実施されるため、運用の負担も軽減しやすい特長があります。

しかし、ある程度決まった仕様の中で利用しなければならないため、カスタマイズの自由度が低いだけでなく、自社で利用しているシステムと連携できないといった課題が生じることもあります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● 初期費用を抑えて導入したい
● 社内に情シス担当者が少ない
● 複数拠点の端末を一元管理したい
● 常に最新機能を利用したい
● 社内規定や業界特性によりクラウド利用に制限がある
● 自由なカスタマイズを重視する
● インターネット接続に依存したくない
● 業務データを社外に保存できない

契約形態で選ぶ

IT資産管理ツールでは、月ごとや年ごとに一定額を支払うサブスクリプション型と、買い切り型の2種類の契約形態から選ぶことも可能です。

サブスクリプション型

サブスクリプション型は、ライセンスを月額または年額で契約し、継続的に利用するタイプです。

サーバーの導入費や維持費を削減でき、保守作業の手間もなくなるため運用負担を軽減しやすいものの、買い切り型と比べて定期的にランニングコストがかかるため、運用期間によっては総コストが高額になる可能性があります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● 初期費用を抑えて導入したい
● 常に最新機能や最新のセキュリティー対策を利用したい
● システム運用・保守の負担を軽減したい
● ランニングコストをできるだけ抑えたい
● 長期間同じシステムを利用する予定
● ツールのシステム更新を自社で管理したい

買い切り型

買い切り型は、ツールのライセンスを一括購入するタイプです。

サブスクリプション型よりも初期費用が高額になるものの、その後は保守費用のみがランニングコストとして発生するので、長期間利用する場合は、最終的な総コストを抑えやすい傾向があります。

ただし、別途保守契約が必要になったり、一定期間が経過すると機能が古くなってしまい、結局買い替える必要があったりするといったリスクもあります。

〇 向いている企業 × 向いていない企業
● 長期間同じシステムを利用する予定
● 月額費用や年額費用を抑えたい
● 自社独自の運用ルールやカスタマイズを重視する
● 初期費用を抑えたい
● 最新機能を継続的に利用したい
● 更新作業や保守作業の負担を減らしたい

IT資産管理ツールを選ぶ際に見るべきポイント

ここまで、IT資産管理ツールの種類をご紹介しました。
上記のように、IT資産管理ツールはそれぞれ機能や特長が異なるため、自社に合った製品を導入する必要があります。

IT資産管理ツールを選ぶ際に見るべきポイントは、次のとおりです。

導入目的と解決したい課題に合っているか

IT資産管理ツールを選定する際は、まず自社がどのような課題を解決したいのかを明確にしておくことが重要です。
このとき、経営層が重視するガバナンス強化やコスト最適化といった視点だけでなく、現場で発生している日常的な管理負荷もあわせて整理することがポイントになります。

例えば、全社的なIT資産の可視化やライセンス管理の効率化といった経営・管理側の課題に加え、台帳更新の手間や端末情報の把握漏れといった現場レベルの課題も同時に発生しています。

これらが整理されていないまま製品選定を進めてしまうと、機能面の比較に判断が引きずられ、本来解決すべき課題とのズレが生じる可能性があります。

経営と現場の両方の課題を整理し、IT資産管理ツールの導入目的を明確にしたうえで製品を選定することが重要です。

操作しやすいか

IT資産管理ツールを導入した後は、利用する機能によってはほぼ毎日ツールを触ることになるため、操作のしやすさも重視する必要があります。

どこに何の機能があるかわかりづらかったり、管理画面が見づらく情報が把握しづらい場合は、せっかく導入したとしても結局活用できないまま終わってしまう可能性があります。

無料トライアルや製品デモを活用し、実際の画面を確認しながら、日常業務の中で無理なく使い続けられるかを検証することが重要です。
特に、情報の見つけやすさや操作の直感性といった「現場で継続的に使われるかどうか」は、IT資産管理ツールの定着可否を左右する重要なポイントになります。

収集できる情報は何か

IT資産管理ツールを使って、どの情報を自動収集できるのかを調べておきましょう。
ツールによって収集できる範囲は異なり、運用負荷や管理精度に大きく影響します。

端末の利用状況や利用者、ソフトウエア・ライセンスの情報、ソフトウエアのアップデート情報、ライセンスの使用期限、リース・レンタルの契約状況など、自社で必要となる情報がすべて収集できるのか、また、自社で手作業で入力しなければならない箇所はあるかなどを確認しておくことが大切です。

なお、情報の一部を手動入力に依存する場合、更新漏れや情報の陳腐化が発生しやすくなります。
自動収集できる範囲と手作業で補完する範囲を明確にし、運用に無理ないツールを選定することが重要です。

既存システムとの役割分担をどう考えるか

自社ですでにセキュリティー対策ソフトやクラウドストレージ、MDMなどを導入している場合は、それらとIT資産管理ツールをどのように位置づけるかを整理することが重要です。

すべての機能を1つの製品に集約したい場合は統合型のツールが適していますが、IT資産の可視化や管理台帳の整備といった役割に絞る場合は、既存システムと併用するインベントリ型のツールが適しています。

そのため、ツール選定においては「すべてをまとめたいのか」「資産情報の見える化に特化したいのか」という目的を明確にしたうえで、適したタイプを選ぶことが重要です。

複数拠点のデバイスを一元管理できるか

企業が複数拠点を持っていたり、リモートワークを導入していたりする場合、すべての拠点でのIT資産を管理できるツールを選ぶ必要があります。

このような環境では、拠点ごとに管理方法が異なったり、情報の更新タイミングにばらつきが出たりすることで、IT資産の全体像が見えにくくなるケースがあります。

IT資産管理ツールを活用することで、拠点や利用場所を問わずIT資産情報を一元的に集約できるようになり、全社の資産状況を継続的に把握することが可能になります。
これにより、管理のばらつきを抑え、IT資産の全体像を正確に把握しやすくなります。

サポート体制が整っているか

IT資産管理ツールを導入後も、不具合や操作の疑問点、トラブルなどが生じた際に迅速に対応してもらえるのか、サポート体制を確認しておくことも大切です。
対応に時間がかかってしまう場合、その間に業務を進められなかったり、トラブルの被害が拡大してしまったりする恐れがあります。

対応が遅れると、業務の停滞や問題の長期化につながる可能性があるため、問い合わせ窓口の対応スピードやサポートの充実度、ドキュメントの整備状況などを事前に確認しておくことが重要です。

PCの調達・ライフサイクルと連携できるか

IT資産管理ツールを導入する際は、PCの調達・ライフサイクルとツールを連携できるか確認しておきましょう。
PCの購入日やレンタル日、保証の期限を管理できるのか、リプレースや新規調達が必要になった際に、スムーズに端末の廃棄や手配ができるのかを見ておくことで、導入後の運用負担を大きく軽減しやすくなります。

IT資産管理ツールを選ぶ際の注意点

ここまで、IT資産管理ツールを選ぶ際に見るべきポイントをご紹介しましたが、実際に導入したときに「想定より運用が複雑だった」「一部の担当者しか使いこなせなかった」といったギャップが生じるケースも少なくありません。

こうした失敗を防ぐためには、機能面だけでなく運用面の観点もあわせて確認することが重要です。

運用が属人化しない仕組みか確認する

IT資産管理ツールを導入する際は、特定の担当者のみ管理業務を行えるような属人化が生じず、誰でもツールを活用できるような製品を選ぶことが大切です。

特に、ツールによっては機能が豊富なことにより、操作方法も複雑化している可能性があります。
そのため、日常業務の中で無理なく操作できるか、必要な情報にすぐアクセスできるかといった使いやすさは重要な判断ポイントになります。

なお、一部の操作は特定の担当者のみが操作できるようにするなど、権限を細かく設定できるかもあわせて見ておくと安心です。

機能が過剰で運用が複雑になっていないか確認する

IT資産管理ツールの中にはさまざまな機能をそろえており、社内のIT資産管理台帳の作成からセキュリティー対策まで幅広く対応できるものや、カスタマイズ性に優れたものなどがありますが、多機能だからといって、その製品が必ずしも自社に合うとは限りません。

基本的に、機能が充実しているほどコストや運用負荷も高くなるため、不要な機能が多い場合は、過剰にランニングコストがかさむだけでなく、運用の継続負担も大きくなります。

そのため、必要な機能と不要な機能を整理し、自社の運用に過不足のない構成で利用できる製品かどうかを見極めることが重要です。

継続して運用できる仕組みになっているか確認する

IT資産管理ツールは、導入して終わりではなく、継続的に運用することで効果を実感できます。
IT資産の調達から運用、廃棄といったあらゆる場面でツールを活用できることで、運用を続けられる仕組みを整えられるでしょう。

そのため、運用担当者やその他ツールを使用する社員が日常的に触れやすい仕組みになっているか、不便に感じることなく操作できるか、PCをはじめとしたIT資産のライフサイクルを通してツールを活用できるか、といった点も加味して適切なツールを選定することが大切です。

PC管理なら「Simplit Manager™」がおすすめ

ここまで、IT資産管理ツールを選ぶ際の注意点をご紹介しました。
上記でも触れたとおり、ツールを選ぶ際は自社に必要な機能がそろったものを選ぶことや、IT資産のライフサイクルを通して活用できそうなものを選ぶことが大切です。

当社では、PCの調達から運用、廃棄までの一連のライフサイクルにおけるさまざまな場面で活用できるPC運用管理ツール「Simplit Manager」を、当社のPCレンタルサービスをご利用中のお客さま向けに、無料で提供しています。

Simplit Manager は、IT資産情報の可視化に加え、PCの申請・手配や棚卸、リプレース支援など、日常的な運用業務をまとめて管理できるため、複数のツールを使い分けることなく運用負荷の軽減につながります。

レンタルPCを運用する場合、契約情報とIT資産情報を一元的に把握できる状態が重要です。
契約期間や台数、利用状況などを同一の基盤上で管理できるかどうかは、運用の正確性や工数に影響するポイントになります。

PCのレンタルが気になる方や、PCレンタルとセットでIT資産管理ツールを活用するメリットなどをより詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

この記事では、IT資産管理の管理対象や重要な理由、主な方法をはじめ、IT資産管理ツールで解決できる課題や主な種類、選ぶ際に見るべきポイント、注意点をご紹介しました。

IT資産管理は、社内で利用している端末やソフトウエアなどの状況を把握し、適切に管理するための基盤です。
セキュリティー対策やコンプライアンス遵守、ガバナンス強化にもつながるため、自社の運用体制に合わせて継続的に取り組むことが大切です。

中でも、IT資産管理ツールはさまざまな機能を持つ製品が提供されているため、自社に必要な機能がそろった製品を選び、全社で積極的に活用することで、安心してIT資産を利用できる環境を整えられます。

当社のPC運用管理サービス「Simplit Manager」は、PCの運用管理業務に特化したツールであり、IT資産情報の可視化に加え、申請・手配、棚卸、リプレース支援など、日常的な運用業務をまとめて管理できます。

PCレンタルサービスとセットで利用することで、PC管理にかかる調達や運用中の不具合・故障対応、廃棄、入れ替えといった負担を大きく減らせるため、ぜひ2つのサービスをあわせてご検討ください。

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監修

横河レンタ・リース株式会社 マーケティング本部 CDセンター

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